京極夏彦のレビュー一覧

  • 魍魎の匣 1巻
    こんなに完ぺきに、美しく、上手に、あんなに長い小説をコミカライズできるものなのかね。本当にすごい。全部好き。もう、小説が、絵になって、本当にすごい。鳥肌実イメージの久保とか「そうです、こいつです」って感じです。

    好きな場面
    京極堂のマジカルステップと、箱館で呪うとこ
    恋する箱男
    口外法度を速攻で口...続きを読む
  • 今昔百鬼拾遺 河童
    クイズ正解者の名前が作中で使われているなんて面白い企画。冒頭から女子高生が河童と尻の話をしているのはちょっとウケる。第五福竜丸、原子力の平和利用の話などがあり、ある程度現実世界と地続きなのだと実感した。磯部が指鉄砲で撃つ真似をして増田がそれを受けて打たれたふりをし、それを敦子が冷めた目で見ている場面...続きを読む
  • 今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】
    鬼と刀。「鬼滅の刃」の例もあるように鬼と刀って相性がいいのかも。研師大垣の言葉は含蓄に富んでいる。人が人を殺す理由、刀は人殺しの道具、負ければ賊軍(近藤勇は関係のないかっぱらいと一緒に打ち首にされた)など。敦子の援護を受けて突っ走る美由紀は勇ましい。若さゆえのエネルギー。
  • 後巷説百物語
    何故に私はこの本を長い間積読にしていたのか。。。傑作です。さすが直木賞作。冒頭の「赤えいの魚」は読み始めたら本当に止まらなくなってしまった。
  • 魍魎の匣 4巻
    京極堂の知識の豊富さと推理にいつも聞き入ってしまいます。伏線も色々と張られていて、前の巻を読み返したりしながら読みました。登場人物が多く関係も複雑ですが漫画なので分かりやすいです。
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(2)
    噂に翻弄される女学生と、先生時代の京極堂のスピンオフ作品2作目。

    スピンオフだが今までどおり絵柄も安定しており、今作ではおなじみのキャラも登場。
    個人的に志水アキ氏の描く麗人が好きなので評価は高くなってしまう。
    榎津はやはり可愛い…。

    シナリオも、過去に流行った噂話を元にしているためウンチクも程...続きを読む
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(1)
    噂話に翻弄される女学生と、先生時代の京極堂のスピンオフ作品。

    スピンオフと聞いて大丈夫なのかと一瞬心配したものの、全然問題ありませんでした。
    むしろ個人的には予想以上の出来。
    いままで志水アキ氏の作画に慣れていたせいもあるが、時代背景の描写やキャラなど、齟齬なく読める。

    謎解き要素も少しありつつ...続きを読む
  • 魍魎の匣 1巻
    このシリーズを漫画で読むのは初めてですが、原作の世界観がしっかり投影されていると思います。絵も綺麗でひきこまれます。
    絵にするとあの場面はこんな感じなのかと、小説を読んで自分なりに想像していたイメージと違っていたりするのも楽しいです。じっくり読もうと思います。
  • 絡新婦の理(4)【電子百鬼夜行】
    再読。だいぶ内容を忘れていたため今作も楽しく読めた。京極堂と榎さんと木場修が活躍するのはいつも通りだけれど今回はそこに伊佐間さんや呉美由紀やその他大勢も加わっての大所帯。しかも事件は二転三転は当たり前で被害者加害者の全体を掴むのも難しい。そんな中で蜘蛛は自らの手は汚すことなくこの事件の幕を閉じたのだ...続きを読む
  • 今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】

    因縁も祟りも本当はない、が。

    単純な、犯人は誰?というような話ではなく二振りの刀の“因縁”も絡んだ複雑な話、かと思いきや真実は意外に単純だった。犯人もそう生まれつきたかった訳でもなく、でも生まれてしまった以上その気質で生きていくしかなかったという哀しいといえば哀しい話。いつものことながら美由紀の演説が真っ当。
  • 後巷説百物語
    再読。巷説百物語シリーズ第三弾。だいぶ昔に読んだ割には殆ど内容は覚えていた。それでも最後の「風の神」を読んだ後の読後感は何とも言い難い、物悲しいような妙にさっぱりした気持ちになるようなそんな感情が残る。百介さんはきっとこの終わりまで夢の中で生きられたんだろう。
  • 文庫版 書楼弔堂 炎昼
    やっぱり京極夏彦の作品は凄い。
    精神的に安定する。
    実在の人物が登場するので
    書楼弔堂を読んだ後に読むと色々想像が膨らむ。
  • 姑獲鳥の夏(1)【電子百鬼夜行】

    もっと早く読めば良かった

    凶器と評される程の文庫本の厚さに恐れをなして手を出せずにいましたが電子書籍で読めるなら…と手を出した結果、もっと前から読んでいればよかったの一言です。

    オカルトと現実のバランス比重が絶妙で、神道や陰陽なんかの雑学も吸収できる二度美味しい感じ。
    中禅寺の人を食ったようなキャラが非常に良く、彼が...続きを読む
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(2)
    木場の旦那が登場!(*゚Д゚*)普段武骨な感じの旦那がお茶を入れ、お菓子を勧めてくれる場面にキュンとした(*^-^*)「シュレディンガーのお菓子箱」も面白かった♪次の事件は関くんが活躍しそうな予感?しかし女子高生とコンビが組めるのかなぁ?(゜゜;)
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(2)
    京極夏彦ファン必読のコミカライズ!!
    志水アキ先生のコミカライズ作品は全部読んでます。志水アキ先生の京極堂長編はもう言わずと知れた高評価の人気作品です。京極堂シリーズ長編小説程重厚感はなくとも短編集の様なライトな題材。ですが話はとても良い構成。読み応え十分。

    キャラクターイメージそのまま、昭和初期...続きを読む
  • 鉄鼠の檻(1)

    原作ファンです。

    登場人物の容姿や作品の雰囲気が原作のイメージそのままですごいなぁと思います。
    不気味で物悲しい雰囲気がとても好きです。
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(1)
    百鬼夜行シリーズファンは読んだほうがいい。

    中禅寺秋彦が高校講師をしていた時代を描くオリジナルスピンオフ作品です。日下部栞奈という女子高校生を通して中禅寺が「謎」を解く様は本家と遜色がないぐらいです。
    高校の日常を描いているため、お話はどれも「事件」と呼べるものではありませんが、京極ファンである自...続きを読む
  • 魍魎の匣(3)【電子百鬼夜行】
    なんとも贅沢なほぼ一冊謎解き。作品が長いから謎解きもてんこ盛りだねぇ(╹◡╹)う、嘘だろ…そんな…!面白くて夜通し読んでしまった…。実は他の登場人物の言動や気持ちが同じだったり、同じ様で全然違うっていう対比がたくさんあった。これがな、すごい演出だなぁ…はあぁ(感嘆)これが何十年も前に書かれた作品なの...続きを読む
  • 魍魎の匣(2)【電子百鬼夜行】
    幾つもの謎が複雑に絡み合って…ん?絡み合ってないのか?えー、そうなの、まぁそう言われればそうか?そうとしか思えなくなってきた。ちくしょう!という京極堂の説き伏せスキル。
    そして小出しにされる謎の答えの数々…なんだよ!それで⁉︎早く言えよ!と、あの茶の間で濃いキャラに混ざって叫んでる読者は私です。続き...続きを読む
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(1)

    学校の怪談

     中善寺秋彦が「京極堂」になる前に教師をやっていた、という設定で一人の女子高生を介して事件を「解決」していくというもの。殺人だのなんだのという「犯罪」はなく学校でうわさされている「怪談」をベースに学校の日常の範囲内で「事件」が展開していきます。どんな事象にも意外な盲点があるといった類の話が多いので「...続きを読む