京極夏彦のレビュー一覧
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一つ一つ短編として楽しめるが、読んでいると気づく、話のつながり。小右衛門の落とし前である老人火で、百介と小右衛門が初めて相対。否、初めて相対したのは死神或いは七人みさきであるか。ここで、又市たちと百介との生き方が別れてしまった様な…。まだ続編があったと思うので、購入して読みたい。Posted by ブクログ
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物語のラストが全て不明瞭で曖昧模糊とした短編が詰まった一冊。個人的には「下の人」がストーリーも主人公のなんとも言えない着物座った感じも好きだった。話によっては、なんとも言えない後味の悪さが残るような、じわりじわりと来るような怖さのある話が多かった。面白かった。Posted by ブクログ
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文庫版が出たのと映画化したのに向けて、再読。これで読んだのは二度目になり、結末も分かっているのだがやはり面白かった。語り口調と、妖怪化け物についての蘊蓄のような説明が丁寧なのが良かった。豆腐小僧と達磨先生の禅問答のような掛け合いは面白くて好き。物も二つとして覚えられない豆腐小僧が、最後に頭を働かせて...続きを読むPosted by ブクログ
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大好きな京極堂シリーズの作品が出ていることを知らず、本屋で偶然見つけた時は嬉しくてニヤニヤが止まりませんでした。
講談社、角川、新潮、3つの出版社から出す3部作の1作目です。今回は中禅寺敦子とみんなが大好き?呉美由紀ちゃんのが巻き込まれ、解決していく。
京極堂シリーズの女の人って怖い人が多いで...続きを読むPosted by ブクログ -
持つ手が疲れるほどの分厚さに怯んで京極さん未体験の方にも、この程度の厚さならお試しいただけるのではないでしょうか。百鬼夜行シリーズではありますが、1冊も読んだことがなくても大丈夫。
舞台は昭和29年。日本刀で人をバッサリ斬るという通り魔事件が発生。最初の被害者は怪我で済んだのに、犯人はどんどん腕を...続きを読むPosted by ブクログ -
京極夏彦史上最長だという大長編。やはりこれは紙で、それも合本版で読まないとダメでしょう。あまり妖怪も知らないし、実名小説なのに知っている名前が少なかったけれど、十分楽しめた。基本的にはお馬鹿な話なのでなかなか笑える。作中の小ネタがわかる人なら余計面白いのかも(これだけ膨大なネタがあればいくつかは引っ...続きを読むPosted by ブクログ
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豆腐小僧を主人公とする面白おかしい話の中に、妖怪論が現れてくるという不思議な本。話としては割と馬鹿馬鹿しい類なのだが結構笑える。妖怪初心者にもわかりやすく、様々な妖怪について説明してくれる。京極流妖怪理論(?)を理解するには一番適した本かもしれない。ラストにかけての盛り上がりなど、『虚実妖怪百物語』...続きを読むPosted by ブクログ
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おどろおどろしているものの、事件はサクッと解決するのでスッキリ(^^)そして神隠しではあっちゃんと千鶴子さんも登場!(゜▽゜*)次回予告で榎さんのお兄様も登場するらしい♪Posted by ブクログ
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歴史上の人物が、本当にこんな人間だったのではないか、と思ってしまうくらいのキャラクターへの丁寧な肉付け。
読後に歴史を洗っていると、私が作中で出会った人間たちが歴史の中にいて、今の日本を作ってきたのだと、不思議な感覚に陥る。
登場人物への理解と人間描写の巧さ、圧倒的知識をもつ京極夏彦の素晴らしさ。Posted by ブクログ