【感想・ネタバレ】今昔百鬼拾遺 鬼 【電子百鬼夜行】のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 大好きな京極堂シリーズの作品が出ていることを知らず、本屋で偶然見つけた時は嬉しくてニヤニヤが止まりませんでした。
 講談社、角川、新潮、3つの出版社から出す3部作の1作目です。今回は中禅寺敦子とみんなが大好き?呉美由紀ちゃんのが巻き込まれ、解決していく。
 京極堂シリーズの女の人って怖い人が多いですよね。。
 娘が罪を犯してしまい、それを止めるために殺してしまう母親。誰も報われないですね。それ以外にも道はあったのにと思ってしまいますが、自分がその立場だったら、ギリギリまでなんとかなるのじゃないか、ここで犯行をやめさせれ隠せるのではないか、家族だったらそんな他人から見たら愚かだと言われる選択をしてしまうかもしれません。

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2021年04月12日

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持つ手が疲れるほどの分厚さに怯んで京極さん未体験の方にも、この程度の厚さならお試しいただけるのではないでしょうか。百鬼夜行シリーズではありますが、1冊も読んだことがなくても大丈夫。

舞台は昭和29年。日本刀で人をバッサリ斬るという通り魔事件が発生。最初の被害者は怪我で済んだのに、犯人はどんどん腕を磨き、腕をもがれた人の次は皆絶命。

京極作品の雰囲気を知るにはもってこい。そんな時代のことは知るわけもないのに、なぜか懐かしい気分にさせられます。単行本も文庫本も必ず見開きに文字を収める凝り様も一緒に楽しんでほしい。

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2021年04月07日

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ネタバレ

鬼と刀。「鬼滅の刃」の例もあるように鬼と刀って相性がいいのかも。研師大垣の言葉は含蓄に富んでいる。人が人を殺す理由、刀は人殺しの道具、負ければ賊軍(近藤勇は関係のないかっぱらいと一緒に打ち首にされた)など。敦子の援護を受けて突っ走る美由紀は勇ましい。若さゆえのエネルギー。

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2020年11月03日

ネタバレ 購入済み

因縁も祟りも本当はない、が。

単純な、犯人は誰?というような話ではなく二振りの刀の“因縁”も絡んだ複雑な話、かと思いきや真実は意外に単純だった。犯人もそう生まれつきたかった訳でもなく、でも生まれてしまった以上その気質で生きていくしかなかったという哀しいといえば哀しい話。いつものことながら美由紀の演説が真っ当。

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2020年09月26日

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昭和の辻切り事件。七人目の被害者の女学生の友人の話を聞く中禅寺敦子。被害者の彼女はとても怖がっていたという。
久し振りの百鬼夜行シリーズようやく読みました。いやあ面白い!
ほぼ会話劇で展開される辻切り事件の真相。ラストシーンの胸のすく啖呵。いやあ面白い。

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2020年04月22日

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京極夏彦のお話の一行目がとにかく素晴らしくて、読みたい!と思っていたのですが、本の厚さに挫折していた私。この本は「読める!!」と勢い込んで、そのまま怒涛のように読みました。刑事賀川のセリフといい、呉美由紀のきっぷのいい話っぷりといい、そして中禅寺敦子の目、気持ち・・・本当にそこにその人達がいるかのように目の前でお話が展開されていって・・・息を付く間すらないくらいでした。思った通り「面白い!」もっと妖かしっぽい話かと思っていたら、違い、一番怖いのは・・・思い込んだ人の心。で、推理小説だったのか!!という気持ちでいっぱいです。このシリーズまだ他にもあるので、読んでいきます。

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2020年01月15日

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シリーズ物だが、単発でも読める作品。
「鬼」の解釈を問う、捉えるかを自分なりにも考えたくなる。
思い込みや常識は、個々人にしか通用しないと改めて感じる。

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2020年01月05日

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ずーっと待ってる本編はなかなか続きが出ないけど、スピンオフ的なのが出たので購入。
このシリーズと、別のシリーズが繋がるとは。
それにしても、相変わらず上手い。ぐいぐい読まされてしまった。
お兄さんたちはどこへ行っているのやら。

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2019年12月08日

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今昔百鬼拾遺の第1弾。
初京極夏彦です。
面白かった~。とても難しい漢字がたくさんありました。
これはこの小説のためにそうされているのか、他の作品でもそうなのかはわかりませんが。
最初はいったいどうなっていくのか、どこへ連れていかれるのか、まったくわかりませんでした。
でもどんどん謎が解けていくのがとても面白かったです。

来月第2弾の河童が出ます。それももちろん読みます!

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2021年11月04日

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久しぶりの京極夏彦。新刊が出たので、既刊本から読み返し中です。

こちらは主人公が若い女性なので、価値観や考え方がまた変わってとても面白く読めました。刑事さんの子供刑事ぶりがコミカルで笑えた。(子供刑事ってあだ名、すごく的をえてる!)
鬼に関する講釈は、京極堂不在のため薄いので、ここらへんかなりページ数の削減になってる。続きが読みたい!

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2023年11月22日

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繰り返し繰り返し読むほど好きなシリーズなのに、スピンオフが出てることを知らなかった。ショック!でも読めて幸せ!

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2023年04月16日

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京極堂の妹である中禅寺あっちゃんが主人公のシリーズ一作め。元々の百鬼夜行シリーズよりずいぶん短くて読みやすいし、鳥口さんが出てきたのもほっこり。

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2021年03月06日

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いわゆる京極堂シリーズは読破してしまったので、京極夏彦からもしばらく足が遠のいていた。本書を手にしたきっかけは、文庫に書かれている紹介文に「中善寺敦子」の名を目にしたからだ。

タイトルにもあるが、テーマは「鬼」である。憑きもの落としで、その能力、つまり言霊の力を使い、難事件を解決してきた京極堂の妹たる中善寺敦子が一体どんな推理を展開するか――興味を持った。日本刀による連続「辻斬り」事件。禍々しくはあるが、昭和という時代に果たして辻斬りなどという事件が起きるのか? 辻斬りと見える事件は、一見明治時代から続く因縁に捕縛されているかのような展開で、物語は進む。ここまでは、タイトルにもある通り「鬼の祟り」とも思える。

敦子と辻斬り事件の最後の被害者であるハル子の友人、呉美由紀の会話を中心に、刑事、刀研ぎ師、被害者片倉ハル子の母親と片倉家の代々の人たちの話が絡みあい、物語は進む。因縁に呪われた一家としか見えなかった片倉家だが、敦子の慧眼により、「因縁」という不合理性の殻は破られ、そこから新たな、合理性に導かれた真実が明らかになる。京極堂ほどの長広舌はないけれども――それが本書を、「読み易い」頁数にしているのかもしれないが――、妹が発する言葉もなかなか力強い。それに畳みかけるように、若さがほとばしる言葉を美由紀が、最後に叫ぶように話す場面はクライマックスにふさわしいだろう。

京極堂シリーズのスピンオフということで、本流のシリーズと比べて、テーマをひたすら深く掘り下げることはしない。深い洞察の結果、「この世に不思議なことなど一つもない」とうそぶく京極堂がいないのは、このシリーズの愛読者からすれば、やや物足りなさを感じるかもしれない。しかし、読み易い長さで、かつ小難しい歴史にまで分け入ることなく事件を解決する「今昔百鬼拾遺」シリーズは、京極夏彦の魅力を手軽に味わいたい読者の入門書として推奨されるべきであろう。これまで、あの千頁を超える物語の長さに敬遠していた者は、本書と続くシリーズで京極夏彦という作家の魅力を知ることになるだろう。

すっかり京極堂シリーズに、つまり中善寺夏彦という拝み屋に魅了された人にとっては薄味であろうが、妹・敦子もなかなか理屈っぽい。しかしその「理屈」が徐々に、絡みあい混沌さを増す事件を解きほぐし、事件の構図を詳らかにしていく過程こそ、京極堂シリーズの真骨頂なのだ。これらのシリーズを通して、読者は言葉が持つ力の強さを知ることになる。

「今昔百鬼拾遺」シリーズは河童、天狗と続くらしい。第一弾の「鬼」を手にした以上、近いうちにこれらも読むことになる。兄の周りほどは癖のある人たちはいないが、本書ではまだ女子高生という美由紀のキャラクターが、新境地を切り開いたように思う。残りのシリーズを読むのが、今から待ち遠しい。

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2020年04月07日

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ネタバレ

久しぶりの京極作品。面白くて結構なスピードで読んでしまった!昭和29年、連続通り魔事件と7人目の犠牲者・片倉ハル子についての謎を、京極堂の妹・敦子と女子校生の美由紀のコンビが解いていく番外編シリーズ。
ずっと人が話してるだけなのに、面白かったし、本は薄いのに読み応えはありました。片倉家の歴史(途中で迷子になって何度も戻った)鬼の刀の歴史(まさか新撰組まで出てくるとは!)、人間の闇。。賀川刑事のキャラもよかった。個人的には、大垣のおじいさんのキャラが好きだった。
久しぶりに、分厚い京極シリーズに手を出したくなった作品でした。

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2020年02月06日

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レンガ本に慣れてると、ちょっと物足りない。
兄の薀蓄を欲してしまう笑
でも、薀蓄がなくても刀をめぐる人の妄念は、間違いなく京極堂シリーズ。

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2020年01月21日

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身の回りで次々と仲良しが死んでしまう女学生が「昭和の辻斬り」なる事件について編集者に相談するお話。昭和の辻斬り最後の被害者である女学生の先輩は自分が殺されることを予想していたようでー「先祖代々、片倉家の女は斬り殺されるんだ」
真実の1って前くらいまではなんとなく予想できたのですが、最後の落とし所は意外でした。トゥルーエンド感のある小説です。

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2024年05月04日

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★刀が悪いんです(p.245)
・「昭和の辻斬り」に殺された片倉ハル子は『絡新婦の理』の呉美由紀の新しい学校での友人だった。
・呉美由紀も、話を聞いた中禅寺敦子も、捜査した刑事の賀川太一もどこかに釈然としないものを感じている。
・片倉ハル子の家系は女が斬り殺される家系でそれには「鬼」が関わっているらしい。
・鬼の刀。鬼は虚無。虚無の刀。
・謎を考えるミステリではなく、真相は始まってすぐわかると思いますので、後は京極夏彦さんの語り口を楽しむミステリという感じになるでしょう。

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■関口センセや京極堂や榎木津探偵に関する簡単なリストを下に置きます(数冊分だけ)。

【青木】こけしのような頭の、警視庁刑事。敦子にとっては兄の友人の戦友の元部下。
【敦子】→中禅寺敦子
【今川雅澄】骨董屋「待古庵」の主人。口元のしまりがないのと顎がほとんどないのを除けば男前らしい。ていねいな言葉遣いをする。
【榎木津礼二郎★】天下無敵の薔薇十字探偵。って、なんじゃいな? 推理もへったくれもなく「いきなりわかってしまう」人。京極堂の友人。超美形でガタイもいいし、強い!!ほぼ無敵。父親は元華族で大財閥の主。
【大垣喜一郎/おおごき・きいちろう】研師。連続辻斬りをした刀を研いだかもしれない。
【鬼】《兄に依れば、鬼とはないものだと云う。存在しないのではなく、ないという形であるものだと云う。ならば虚無こそが鬼だ。》『今昔百鬼拾遺 鬼』p.91
【賀川太一/かがわ・たいち】玉川署刑事課捜査一係刑事。二十九歳。警視庁の青木とは同期のような間柄。
【梶野美津子】地味な娘というか29歳の女性。旧家の下女。
【刀】大垣喜一郎《俺が研いでるのは、これは殺意だ》『今昔百鬼拾遺 鬼』p.149
【神無月鏡太郎】霊感探偵。派手で品がなくて滑稽でパチもん臭い。
【片倉ハル子】呉美由紀の新しい学校での友人。一学年上でなぜか親切にしてくれた。実家は下谷の刀剣屋。連続斬殺魔「昭和の辻斬り」宇野憲一に斬殺された。片倉と宇野は交際していたらしい。「昭和の辻斬り」の話が出てきた頃から片倉家の女は代々斬殺されるのだと怖がっていた。母は勢子(せいこ)。
【稀譚月報】中禅寺敦子が記者をしている雑誌。怪しげだが科学雑誌なんだとか。
【木場修太郎★】こわもてでガラッパチな刑事。通称「キバシュウ」。京極堂や関口の学友(だっけ?)。主要人物中もっともまとまな人。でも京極堂や榎木津にほぼ同等に対していられるのだからじつはかなりすごい人なのだ。
【京極堂】→中禅寺秋彦
【銀信閣】信濃の持っている風俗店。
【呉美由紀/くれ・みゆき】十四、五の娘。中禅寺敦子よりも背が高く手足が長い。甘味屋よりも駄菓子屋の「子供屋」が好み。『絡新婦の理』の登場人物と思われる。『今昔百鬼拾遺 鬼』にも登場。新しい学校での友人、片倉ハル子が交際相手である「昭和の辻斬り」宇野憲一に殺され、京極堂か榎木津に相談するつもりだったが彼らは別の事件に駆り出されていたので中禅寺敦子にお鉢がまわってきた。
【月刊實録犯罪】カストリ雑誌の生き残り。金満家が趣味でやってるので廃刊にならない。鳥口守彦がいる。
【豪徳寺】世田谷の寺で招き猫発祥の地で井伊家の菩提寺でもあるらしい。
【五徳猫】7つの徳のうち2つを忘れているらしい。
【近藤有嶽/こんどう・ゆうがく】紙芝居の絵を描くことをなりわいとしている男でいかつい髭男。子供が泣き出すようなおどろおどろしい絵しか描きたくない。他人の年齢を値踏みするのが得意。
【殺人】大垣喜一郎《「人が人を殺すな、どうしてだと思う」(中略)「簡単なことだ。殺せるこらよ」》『今昔百鬼拾遺 鬼』p.145
【里村】元気な人でも解剖したがる医師。
【主夜神】夜の世界を司る神らしい。その使いは猫。
【駿東】加々美興業の専務取締役で初老の紳士(と本島には見えた)。
【浄玻璃の鏡】神無月の一族が閻魔大王からもらったと言うやはり主人と同じくパチもんくさい魔鏡。
【昭和の辻斬り】連続辻斬り事件。被害者は七人だが最初の三人は死亡まで至らず。だんだん上達しているようなので練習していたようにも見える。犯人は逮捕済みで旋盤工の宇野憲一という青年ということになっている。最後に殺された片倉ハル子は宇野と交際していたそうだ。そのときハル子の母がそばにいた。
【関口★】百鬼夜行シリーズのほぼ主役。情けなさが異常なまでに高まっているある意味すごい人。一応作家で世間的には「先生」と呼ばれているところが恐ろしい。京極堂の学友(だっけ?)。超美形だったりするとさらにおもしろいんやけどな。《歩いてるとこ見ただけで、駄目だなあと思うでしょうに。何だか攻撃しなきゃ悪いような気になる》by益田(百器徒然草風p.249)。
【多々良★】全国を行脚して民話や伝説を蒐集している。主役の話も持っている。
【探偵】愉快なことならなにをしてもいいらしい。変装したりすんのも趣味でやってるということで。職業ではなくて称号らしい。
【中禅寺秋彦★】古本屋にして祓い師(家業が神主でで副業が憑き物落としの拝み屋)。博覧強記のクールな男。榎木津の対等な友人。百鬼夜行シリーズでは主役(というか探偵役)。悪魔的に弁が立つ。《まるで怪しい魔術のようである。》《いつも死ぬ程機嫌が悪そうな顔をしている。》(by本島 百器徒然袋 風p.81)。敦子は《兄は多分、言葉で出来ている。》と思う(今昔と拾遺 鬼p.7)。
【中禅寺敦子★/ちゅうぜんじ・あつこ】京極堂=中禅寺秋彦の妹。雑誌『稀譚月報』記者。堅い性格で《何ごとにも杓子定規で何につけあそびのない人生を歩んでいる》『今昔百鬼拾遺 鬼』p.12。自分も若い娘だが若い娘が苦手。ついでに明治大正あたりの時代も苦手。
【徳】儒教では「温、良、恭、倹、譲」を五徳とする。部門では「暴を禁じ、兵をおさめ、大を保ち、功を定め、民を安んじ、財を豊かにする」を七徳とする。また徳とは「生まれつきそなわっている」という意味らしい。(by京極堂 百器徒然草 風p.167)
【鳥口守彦/とりぐち・もりひこ】『月刊實録犯罪』の記者。大柄で逞しい。中禅寺敦子とは縁がある。元カストリ雑誌とはいえ、鳥口自身はけっこう誠実な記者。
【奈美木セツ】気の強い娘。二十歳前。通いの家政婦。誰もが中華そばのどんぶりの模様の童子を想起するらしい。京極堂と知らない仲ではないらしいがどっかで出たっけ?
【沼上】アノ多々良大先生の助手ということになるか。
【猫】猫肉は陸河豚と呼ばれて美味らしい。
【呪い】《 信じた者の中では。/ 真実になる。》『今昔百鬼拾遺 鬼』p.217
【羽田隆三】羽田製鉄の顧問で関西弁の助平そうな爺さんらしい。どっかの話に出てたみたいやけどどれやったっけ?鉄鼠あらり?
【益田龍一】薔薇十字探偵事務所の助手。軽薄だが元刑事。「マスカマ」と呼ばれている。
【招き猫】右手を上げていれば福を招き左手を上げていると人を招くのだとか。
【本島】とある探偵の手下にして電気工事会社の図面描き。巻き込まれて被害を受けるタイプ。自ら小物とか雑魚とか三下とか小人物とか鈍感とか凡庸とか常識人とか思っている。会社を休んでまで警察に自分にとって不利な証言ををしにいく。京極堂の周辺にいる中で関口の次に弱そう(by益田)。
【安和寅吉】薔薇十字探偵事務所の秘書兼給仕でそれなりに堅実なタイプ。「かずとら」と呼ばれている。
【藍童子】霊感で悪人を暴いていた少年。
【凌雲閣】関東大震災で崩壊する以前からすでにほぼ廃墟となっていた。その廃墟にすまうものは虚無=鬼ではないかと敦子は考えた。消滅した後にもいまだ亡霊の塔として遺っているのではないかとも。

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2023年10月06日

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京極氏にしては、かなり短い長編。なのだけれど、コアになってるアイデアは正直短編クラスのもの。とはいえ、それでこういう話が書けちゃうんだもんな。文句はございませんわ。もっとも、大方の読者がかなり早い段階で真相を見抜いたのではないかとは思う。美由紀嬢の出番が少なく、クライマックスでの啖呵でしか見せ場がないのが、少し残念。

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2022年08月30日

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分厚すぎて読めない本の人。2〜3人目あたりから話が始まって、推理してる端から斬られるくらいにハラハラしてくれてもよかったかなぁ。さて、『絡新婦の理』を読むか、最初からか、『河童』に行くか。

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2022年06月11日

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やっと読めた。やっぱりミステリーがメインというか、時代や文化、歴史について書かれている所が多く個人的には好きだった。

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2022年04月15日

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ネタバレ

2022/4/2
そういや最近京極堂ご無沙汰やなと思って読んでみた。
古本屋も探偵も小説家も出てこなかったわ。
ご無沙汰過ぎて彼らの近況に触れられてもそれがどんな事件だったかもわからない。
ご無沙汰しすぎやな。
姑獲鳥からまた読みたくなってくる。
この本は敦子が活躍するけど敦子はそうでもなく、子供刑事と依頼者の女子高生がいい味。
女子高生の最後の啖呵は特によかった。
しかし私は探偵に会いたかったんだよ。
探偵出てる新刊はどれだろ?

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2022年04月03日

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敦子が明治大正期を夜明け前の暗い時間帯みたいって言ってるの分かる

因縁を因縁たらしめてるのってやっぱり非科学的なものじゃなくて人間の妄執だよな〜

刑事の息巻く訊問といまいち的を得ない証言する登場人物の掛け合いがまどろっこしいんだけど緩急あって面白い

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2022年02月06日

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番外編だった。
登場人物は、古本屋の妹だけで今回は彼女が探偵だった。
他の連中は名前が出てきていた。
今も他事件で他に行っている。前回事件の話あり、時系列を辿る様。

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2021年09月18日

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ネタバレ

ここに書かれた鬼のひとりが新撰組土方歳三

物語は彼が託した刀をめぐり因縁が産みださ
れるのだが、例により登場人物の大量の語り
に読者は流される(言葉の濁流ですな)
本シリーズは本来の摩訶不思議な存在は出て
こないので、古書店の主のような憑き物祓い
がないが、主役の呉美由紀が語る語彙の少な
いながらも本質をつき事件を鎮めるのが魅力

絡新婦の理で重要な役どころをした呉美由紀
さんが本シリーズの主役なのね(´・ω・`)

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2021年08月24日

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中禅寺敦子が主体のミステリー。

三部作で一作目は鬼。

お兄ちゃんが出て来なかったらこんなにまで
サッパリとしたお話になるんだなとw

読み易いけどあの蘊蓄が恋しくもなる……

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2020年07月05日

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久々の百鬼夜行シリーズ。

今昔百鬼拾遺 鬼、河童、天狗の3作が、
3ヵ月連続でそれぞれ異なる出版社で発売されました。

いずれも中禅寺敦子と「絡新婦の理」に登場する呉美由紀がペアで解決する物語となってます。

1作1話の長編ですが、百鬼夜行本体と比べると短く、内容もポップ? なので、気軽に読めます

一応、鬼・河童・天狗の順で読んだ方がいいでしょう。

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2020年06月25日

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ネタバレ

 初京極夏彦です。260ページなので確かに読むのは大変でなかったです。ただ、シリーズものらしいので、この本では登場しない、おそらく本編で出ているらしい登場人物の名がよく出て来るので、やっぱり薄いからと言ってシリーズものの前のを読まないで突然読むのは、本来良くないのかも。
 あと、これは私が勘違いしていたのが悪かったのですが、タイトルの響きから、ホラーと思い込んでいて、超常現象がある世界、今に鬼やら魔物やらが登場するのだろうと思い込んでしまっていたため、「あれ?」でした。超常現象は無い、恐ろしいのも犯行を実行するのもあくまで人という世界らしいと気がつけば、犯人自体は予想が当たった感じ、納得いく結末でした。

面白いと思った個所:ネタバレあります。
(p.52)敦子が賀川に語るでっちあげの研究内容、「殺人事件が起きた時、どれくらい距離が離れれば認識が変わるのか」、実際、こんな研究されていたら興味深い。人には共感力があり、他者の不幸や事故に親身になれる一方で、他人事、一瞬後に通常生活に戻り、ご飯も食べたりするのは実際あると思うので。

(p.109)「不幸な諸事は、多く理不尽で不条理なものである」「判り易い原因を用意し、安定した構図に放り込むなら、理不尽も不条理も解消してしまう」「人は安定を求める。時に差別的な眼差しを抱え込んでまでも安定を求めるものである」
この部分は、非常に行動経済学らしいというか、様々な場面で心の安心を得るために、〇〇になったのは××だから(私は××でないから大丈夫)というような、バイヤスは気づかず自己防衛で行っていそうに思います。

(同)「抗えない故に、人は多くその超自然的で神秘的な理念を、今度は信じないと云う方法を取る。この先待受ける不幸を回避するために」「信じようが信じまいが、人の想いとは無関係に起こることは起きる」「用意された構図に当て嵌まってしまうことがある」「信じないようにしていた超自然的で神秘的なものを、信じざるを得なくなる」という流れ、最初に読んだ時には、超常現象有りの世界を語っているのだと思って読んだのですが、読み返すと、なるほどと正反対の理論がキッチリ納得の形であったことに、やっと気づきました。

(p.117)「祟りだとか呪いだとか因縁だとか、そういう話に掏り変えちゃうと」「現実から目が遠退いちゃう」「全部お話にしちゃう感じ」「言葉と云うのはそう云う効果を持っている」「事実も簡単に捻じ曲がる。記憶も改竄される」
同様にココも、読み返すと一層なるほどと印象に残った。挿入されたこういう言葉を、つい作中のことに対する説明としてだけでなく、他に当て嵌まるリアルな世界のことが作中にメッセージとして挿入としているように読めました。

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2020年03月18日

Posted by ブクログ

やっと読み終わった〜!
去年の10月位から読み始めて、途中で挫折しそうになって……。
京極夏彦さんの本は1度「姑獲鳥の夏」を買ったは良いけど、何となく難しくて手放したから、今度はー!と思ってたけどやっぱ乗るまで時間かかるなぁ。
鬼ってその鬼かー!!って思った(笑)
思わず1人で叫んだ。
そうなると、確かに怖いねぇ、刑事が言うような理屈じゃ通らない事なんだろうね……?
京極夏彦さんの本読みたくなってきたので、探してみようかな〜!

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2020年03月06日

Posted by ブクログ

久しぶりの京極夏彦でした。京極堂シリーズの「絡新婦の理」からのスピンオフ的な中編ですが同書を読んでいなくても大丈夫だと思います。ただ同シリーズ未読だと独特の読みにくいけど癖になる文体がとっつきにくいかもしれません。京極堂シリーズの登場人物は軽く触れられる程度ですがそれでもにやりとしてしまいました。というか新作が読みたいですねー。

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2020年02月06日

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京極さんにしては短い作品でしたが、いつもやっているようなことを短い中に織り交ぜながら短くぎゅっと落としてるのはさすがですね。
ただ、僕的には助走が長いなあって感じはありましたが、動き始めてから凄い勢いでいくスピーディーな感じはワクワクしましたし、真相はびびった。

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2020年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かなり久し振りの百鬼夜行シリーズで嬉しかったが、京極堂らメインは出ないスピンオフ。
中禅寺敦子ら脇役がメインで、少しがっかりした。
「刀」と「鬼」がテーマの殺人事件で、同著者の著作「ヒトごろし」と同じようなこと(土方にまつわる涼という女と刀)が語られていて、どうやら世界観は繋がっているらしい。
このシリーズは単独の世界観として読んでいて、ちょっと唐突感があった。
この時代、まだサイコパスなど心のことが知られていないときに、怪異としてではなく、人間の起こした事件として終わったのは良かった。
研師の大垣が言う、どんなに美術品だと言い繕っても刀は人殺しのための道具、という台詞は良かった。
時代の所為なのか、物分かりの悪い賀川という刑事には少しイラついた。

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2019年12月31日

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