原田マハのレビュー一覧

  • 風のマジム
    派遣社員だった女性が、
    社内のベンチャーコンクールに応募し
    事業を起こし社長になるというサクセスストーリー。

    最後にあとがきで著者の原田マハさんから、
    金城さんという主人公マジムのモデルになった
    女性がいると打ち明かされます。
    原田さんが有名なる前に金城さんに取材をし、
    そこでこの小説を書くに至っ...続きを読む
  • 楽園のカンヴァス
    美術になんとなくは興味あるものの、知識は全然ない。そんな僕でも近代画家にまつわるこの物語に魅了されてしまった。「美術」に対する捉え方、考え方もこの小説が教えてくれた気がする、衝動的なものかもしれないが、今とても美術館巡りがしたい。
  • サロメ
    圧倒的に引き込まれる、19世紀末ロンドンが舞台の画家ビアズリーの物語。

    若くして亡くなるビアズリー、あのちょっと怖い絵を描く人!
    男色家の作家オスカー・ワイルドって王子さまとつばめの悲しいお話の「幸福な王子」を書いた人よね!?
    漠然と持つイメージを覆すストーリー。
    目的のためには手段も選ばないビア...続きを読む
  • 独立記念日
    どのお話もよかったけど、「魔法使いの涙」は子育て中の自分と重ねてしまい泣いた。
    登場人物がさりげなくリンクしている作りも面白く、最後に初めの登場人物の話に戻り他の話の登場人物たちが集合するところで胸が熱くなった。
    原田マハさんの本は、読んだ後の満足感がすごい。
  • 楽園のカンヴァス
    現在と過去、そして物語という三つの時代に生きる登場人物が持つそれぞれの情熱がぶつかりあうアートミステリーでした。全ての伏線が回収されて非常にすっきりしたし、特にバトラー、ティム、織絵の「情熱を持って愛する」生き方に胸を打たれた。
  • キネマの神様
     映画好きで映画関係の仕事をしていた主人公円山歩は社内での不祥事の噂から退職を決意する。そんな中、父親のゴウちゃんは病気により手術することが判明し父の代わりにアパートの管理人をすることとなる。管理人の仕事をしていると映画好きの父が管理人日誌に映画のことを記載していることを知り、歩はその日誌に映画への...続きを読む
  • キネマの神様
    映画館に神様はいると本当に思わせられました。古き良き映画館がひとつ、またひとつとなくなっている現代。ひとつひとつの映画との向き合い方を改めて考えさせられました。顔も名前も知らない相手との固い友情に、ラストは涙が止まりませんでした。
  • 美しき愚かものたちのタブロー
    一つの美術館のために、こんなに情熱を捧げた人がいて、命懸けで守った人がいて、尽力した人がいたことを知り、心から感動しました。
    戦争で失ったものも多く、戦争で狂ってしまったことも多く、それがとても悲しいです。
    それでも困難を乗り越えて守り抜いた絵画や彫刻、そして国立西洋美術館の誕生は彼らがいなければな...続きを読む
  • 美しき愚かものたちのタブロー
    タブローにかける情熱。
    敗戦国日本に本当の豊かさ、本物の美術を見せれる美術館をと願い行動した人々の情熱。
    胸が熱くなった!

    パリには行ったことないけれど、若き田代の目線で芸術の都、パリにワクワクドキドキした!

    直島の地中美術館でモネの絵を見てからモネが大好きになったけど、この小説に出てくるモネと...続きを読む
  • フーテンのマハ
    マハさんの小説が好きなのでエッセイも読んでみました。終始ゆったりした雰囲気の旅をされていて一つ一つのエピソードにほっこりしましたし、自分の理想的な生き方だな〜と感じました。
    最後のお話はそれまでののんびり旅とは一変、お父様との別れを綴られていて切なくもあたたかい気持ちになり、読みながら涙が滲みました...続きを読む
  • 〈あの絵〉のまえで
    あの絵の前で
    小さな奇跡が起こっている。

    実際に存在する美術館にある絵の前で起こっている、心がなんだかあったまるストーリーが集まった短編小説集。
    クリムトの表紙に惹かれて買ったけど、まさかその絵が豊川美術館にあるとは、運命めいたものを感じてしまう^^

    いつか行かなきゃな。
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)
    自由奔放な信長が
    これまた自由奔放で屈託のない
    伊三郎本人と絵をいたく気に入り「宗達」と名づけ
    物語りが進んで行く

    マルティノと宗達は親友となり
    中浦ジュリアン、伊東マンショ、千々石ミゲルとも
    船旅の序盤で理解し合い友情が芽生える

    本編最後では宗達とその両親の話を
    マルティノが聞きそして涙する
    ...続きを読む
  • さいはての彼女
    原田マハさんの短編集。
    非常に読みやすく、集中すれば3時間ほどで読める。

    4遍とも主人子は女性。
    自分を支える大事なモノを失い路頭に迷うなかで、新しい出会いを中心に自分の中で忘れていた何かを思い出す作品が多い。

    個人的には1作目のナギちゃん、そして3作目の天空さんが好き。
    人を抱擁できるほどのス...続きを読む
  • サロメ
    オスカーワイルドのサロメは 以前 読もうとして断念したけれど、こちらのサロメはノンストップで読んだ。

    どの辺りまでが創作でどこまでが事実なのかよく分からないけれど、ものすごくおもしろかった。

    私にとって 原田マハさんの作品は それ自体が芸術的だけど、美術への興味だったり ぼんやりとしか知らなかっ...続きを読む
  • 独立記念日
    一つ一つの話がちょうど良い長さで、文体も軽やかで読みやすかった。
    別の話に名前だけ出てきた人が別の話では主人公になっていたりと、全体を通して繋がりが感じられるのも素敵。
    色々な年代の女性にスポットライトが当たるので、どこかしらで感情移入できる話があると思う。
    ライフステージごとに読むとまた違う話が刺...続きを読む
  • 生きるぼくら
    絶望から逃げるように向かった蓼科。そこで出会った人達、米作りを通して止まっていた時間を取り戻す。生きる力を信じること、それは自然も人間も同じ。読み終えた後、心がずっとほくほくしています。大好きな作品がひとつ増えました!
  • やっぱり食べに行こう。
    旅したくなるー!
    やっぱり美味しいものを食べるのが、旅の醍醐味

    出てくる美術館や、レストラン検索しまくりました!!
  • キネマの神様
    久しぶりに原田マハさん。
    以前、映画にもなってたのでタイトルぐらいは知ってたけど、本屋で手にしてなんとなく読み始めた。
    けど、とんでもなく良い小説だった。感動した。
    内容は映画にまつわる話。
    私は、映画はあまり見ないんだけど、この小説の中に登場する映画好きの気持ちはわかる。
    ただ、小説に出てくるニュ...続きを読む
  • エール!(3)
    働く女性の生活の一部を切り取った短編アンソロジー

    女性視点で描かれる各小説から、働く女性の悩み、苦しみ、喜びを感じ取ることができ、不覚にも「クール」で涙した。
    他にも、伊坂幸太郎さんの書いた短編は短いながらも伏線が貼られており、読んでいて点と点がつながる心地よさを感じることができた。

    エール3作...続きを読む
  • ゴッホのあしあと
    あまりボリュームの多くない、どちらかと言うとすぐに読み終われる分量でした。
    しがし、心にしとしとと降り積もるような、著者の言葉に感動します。
    狂人ではない。と繰り返し書かれています。手紙からは高い知性が感じられるとのこと。
    なるほど。
    でも、孤独を抱えての創作活動は私の想像を遥かに超えて大変だったろ...続きを読む