原田マハのレビュー一覧

  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh
    棟方志功の妻チヤが語り手の史実を元にしたフィクション
    原田マハの他の作品のようなミステリー要素などは全くナシで、棟方志功という人間に真正面から向き合って書いた作品です

    自分の体験ですが、中学生の時の修学旅行先が「棟方志功記念館」で、牛乳瓶の底のようなメガネをした髪の毛ボウボウの男が、板に顔を擦り付...続きを読む
  • 楽園のカンヴァス
    出てくる人物からも作者の表現の仕方からもルソーや芸術に対する想いがひしひしと伝わってくる。まるで現代に生きているかのようなその姿を目の前に見ているようなリアリティ。本の中では"情熱"と表現されてたと思うけど、それは愛にも似ていて、色んな愛が感じられる本だった。ルソーやヤドヴィガについてもっともっと知...続きを読む
  • 永遠をさがしに
    原田マハさんの作品、大好きです。
    複雑な家族構成やびっくりする災難を乗り越えて人が成長する様子に感動します。
  • たゆたえども沈まず
    なんとなく興味はある美術、でも細かいことは全然知らない。「史実に基づいたフィクション」とされるが、いかにも本当にあった物語のような、惹き込まれる時の流れを感じることができた。原田マハさんの小説はこれで2冊目、より一層美術への興味が深くなったし、この時代を生きたいアーティストたちの物語をもっと覗いてみ...続きを読む
  • ジヴェルニーの食卓
    「この花をこの花瓶に活ければ、先生が恋をなさるのではないかと」
    アンリ・マティスの家にマグノリアのマダムからマグノリアの花を届けるよう、使いに出された家政婦のマリアはマティスに好きな花瓶に活けるよう言われた。目に止まった翡翠色の花瓶に活けてマティスの前に置いたところ、「君はどうしてその花瓶を選んだの...続きを読む
  • ジヴェルニーの食卓
    印象派の画家たちが、周辺エピソード含めて大好きな私にとっては、天国のような作品。
    しかも、大好きなオムニバス形式でした。

    同業者だったり、家族だったり、協力者だったり、いわゆる“ミューズ”と言われるポジションでは無いけれど、美しい絵に繋がる暮らしを支える人達の画家に向ける気持ちが、またひとつの芸術...続きを読む
  • 楽園のカンヴァス
    原田マハさんの作品は、美術やアートに疎い私でも楽しめる作品が多く面白い!
    魅力的な文章を読んでいると、それがどんなものなのか気になっていても立ってもいられなくなってしまい、毎回本に出てくる作品を携帯で検索し、それを見ながら読み進めていくのがお決まりです。
    読み終わるとアートに触れたい、美術館に行きた...続きを読む
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)
    人におすすめしたくなる、面白い本でした。

    一枚の絵画を巡り、現在と過去が交錯する。
    ゲルニカが描かれるまでの経緯、背景にある社会情勢などを知りつつ、現在の主人公に繋がっていく流れ。
    どうやってこんな壮大な流れをまとめていくんだろうと思わせつつ、良い読後感の終わりになっていました。
  • 楽園のカンヴァス
    ルソーの作品と彼の人生をより鮮明に感じ取れる作品だった。
    美術作品に馴染みがなかったけれど、MoMAに行ってみたいと思えるほど。

    読み進めるにつれてルソーの作品の謎が徐々に紐解かれていく、それと同時に主人公たちを取り巻く謎も次第に明らかになっていくので、最後までワクワクしながら読んでいた。

    冒頭...続きを読む
  • 楽園のカンヴァス
    どこまでが史実でどこまでがフィクションか。原田マハさんの現実と虚構の織り交ぜ方が本当に巧みで、世界観にどっぷりと浸かってしまった。知られざる「名作」を巡り、様々な人の思惑が交錯する中、ルソーをこよなく愛し精通するティムと織絵が、謎の古書を通じて何を感じどのような真相を解き明かすのか。結末が読めそうで...続きを読む
  • 独立記念日
    好きな作品だった。短編で読みやすい。
    前の短編で脇役で出てきた人物が、次の短編で主人公になる構成。誰かの人生の脇役であるように感じてしまう瞬間もあるけれど、みんな自分の人生においては必ず主役であり、それぞれがそれぞれに悩みや葛藤を持ちつつ生きている、というメッセージも感じた。
  • 翼をください 下
    せ・か・い・は・ひとつ。エイミーの思い、ニッポンの思い。そして平和を願う皆の思い。世界一周の冒険から国の陰謀?友情、そして愛情。様々な思いを抱いて飛ぶ物語に読み手が止まりませんでした。
  • 翼をください 上
    その名はエイミーイーグルウィン!もう次が気になって気になって…あっと言う間に上巻を読み終えました!さぁ、下巻へ!
  • 生きるぼくら
    はじめての原田マハさんの作品。
    生きる希望を失いつつあるときに、タイトルに惹かれて購入。
    最初はとっつきにくかったけど、どんどん話に吸い込まれて…
    主人公が変わっていく姿に読む手が止まらなくなった。おばあちゃんや出てくる人々がみんな素敵で元気をもらった。何度か涙したり。本当に好きな作品です。
  • 黒い絵
    今までに何冊か原田マハさんの本を読んできたが、これほどまでに官能的な描写の作品はなかったと思う。でもさすがは美術に詳しく、また文学的な描写も上手い。わかりやすく、すーっと内容が入ってきた。さすがだ。
  • 〈あの絵〉のまえで
    絵画の歴史や背景とともに、「色々あるけど前向きに生きていこう」と読者の背中を優しく押してくれるような、ほっこりする物語が心を温めてくれました。
  • たゆたえども沈まず
    これきっかけで美術館に行くのが好きになった。

    今までは作品そのものだけを見ていて、その作品を描くまでの過程や作者の心情に想いを馳せることはなかった。でもこの作品のおかげで美術作品それだけでなく、その裏にあるものまで感じらられるようになった。
  • 独立記念日
    悩んだり落ち込んだり、気持ちが落ち込むこともあるけれど、そんな時、ちょっとしたことが前を向くきっかけになったり、明日へと続く一歩を踏み出す力になることもある。偶然の出会いや偶然の一言…偶然でもあり必然でもあったり。そのちょっとしたことに気づける気持ちをいつも持っていたいと思った。
  • 生きるぼくら
    人との交流を通して成長する姿が清々しいし、米づくりの厳しさも学んだ一冊。
    自分に1番近いのは純平かなぁ、などと昔の自分を振り返る機会にもなった。
  • 風のマジム
    沖縄の風や香りが漂ってきそうな、やさしくて柔らかくて底力のある文章に引き込まれてスルスル読めた。沖縄産のラムがとても飲みたくなってしまって、お話のもとになるラムを早速注文してしまった。