小川一水のレビュー一覧

  • 天冥の標 IX PART2 ヒトであるヒトとないヒトと
    "「おまえが偽薬売りと呼ばれるわけがわかった(中略)そうやって思わせぶりに役に立ちそうなことを言うばかりで、何ひとつ解決しやしないからだ」
    「それはね、僕が何かを解決してもーーーいや、その通りかな」
    「では、あなたは実際には何もできないのね?」
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    こんばんは、精神的に追い込まれ始...続きを読む
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART1
    ようやく最初の「メニーメニーシープ」に戻ったようだ。今回は初回の内容がイサリの視点で描かれており、最初はさっぱり訳の分からなかった話が、ようやく見えてきたと思う。不覚にも「ちょっ、おい!」と叫んでしまったあの時の不満が、ここに至ってようやく解消された感がある。最初の話に戻って読み比べると、楽しみが倍...続きを読む
  • 天冥の標 V 羊と猿と百掬の銀河
    とある惑星で農場を営むタックとその娘ザリーカ、さらには独り身で惑星にやってきたアニーのお話。また、ノルルスカインとミスチフ、オムニフロラの話もあり、それぞれが交互に繰り返される。

    それぞれの話に関連性はないように見受けられるが、ノルルスカインの話は宇宙の始まりからの話なので連綿と続く宇宙の系譜とい...続きを読む
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART2
    第一卷的故事到这里才终于向前迈进。但必然的 等在前面的正是颠覆剧中人物固有认知的惊异事实。而这个系列的巧妙所在就是 这虚伪的认知是如何在危机中不得已构成并传承的这一系列原委 作为读者的我们早就刻骨铭心。虽然陷入了“人”种多样化的接受和摸索的两难中,但看下一卷的副标题“ヒトであるヒトとないヒト” 这系...続きを読む
  • 天冥の標 VII 新世界ハーブC
    物語はとうとう出発点に舞い戻りか。名前が覚え難くて、登場人物表を開いたまま一人ひとりを当てはまって行く自分…
  • 天冥の標 VI 宿怨 PART3
    や、Ⅵ巻やっと終わった… こんな怒涛な展開に何とも言えなかった… ほんーーーっとに中国のSFファンにも読ませたいけど、Ⅳ巻のあんな凄まじいエロさは絶対通れるわけがないか…残念だ…
  • 老ヴォールの惑星
    SF。短編集。中編集。
    はじめての作家。1作目「ギャルナフカの迷宮」の冒頭からハマり、夢中で読んだ。
    文章は読みやすく、物語に魅力があり、読後感も良い。自分のようなSF小説初心者に最適な一冊。
    素敵な出会いに感謝。

    「ギャルナフカの迷宮」「老ヴォールの惑星」「幸せになる箱庭」「漂った男」
  • 天冥の標 IX PART2 ヒトであるヒトとないヒトと
    ―――セレス地表で世界の真実を知ったカドムら一行は、再会したアクリラとともにメニー・メニー・シープへの帰還を果たした。そこでは新政府大統領のエランカが、《救世群》との死闘を繰り広げつつ議会を解散、新たな統治の道を探ろうとしていた。いっぽうカドムらと別れ、《救世群》のハニカムで宥和の道を探るイサリにも...続きを読む
  • 天冥の標 V 羊と猿と百掬の銀河
    「葉物は鮮度が命だからな」

    という天冥の標、第5巻。
    超スケール!ワイドスクリーン・バロック!(?)

    3,4は正直いまひとつだと思っていましたが、
    5は文句なく最高です!

    今回は、今から遡ること6000万年前、地球から遠く離れた惑星の海の中で「我あり!」と覚醒したノルルスカインの誕生か...続きを読む
  • 天冥の標 II 救世群
    実に爽快なリーディング体験だ。物語の舞台は他惑星から現代地球に戻り親しみも感じられる。1巻のあの凄まじい終わりからの新たな始まりと位置付けな1巻でしょう。
  • 天冥の標 VII 新世界ハーブC
    宿怨に続くアインとスカウトのメンバー達の物語。

    ここに至ってようやくメニーメニーシープの側面が見えてきた。この話を読んでいて、ガンダムのホワイトベースのことを思い出したのだが、状況が状況だけに背負っているものがこちらの方が桁違いに大きい。
    スカウトのメンバー達は、かなり訓練された優秀な人材なんだろ...続きを読む
  • 天冥の標 I メニー・メニー・シープ (上)
    ※継続して読んでます。冊数が多いので棚には1の上のみ登録。

    必読のSF。巻ごとにパンデミックだったりスペースオペラだったり雰囲気が異なって楽しめるうえ、冥王斑とその裏にある全宇宙の命運を分けるほどのある者どもとの戦いが軸になりつつ人の営みや存在の多様性をこれでもかと語る。
    著者の言う通り“全部盛り...続きを読む
  • 天冥の標 VI 宿怨 PART3
    Part2から続く太陽系国家群と「救世群」の戦いもいよいよ大詰め。硬殻化した「救世群」は無敵とも思えたが、どうも副作用もあるようだ。咀嚼者とは...。カルミアンの意図がよくわからないが、これから「救世群」との関係はどうなっていくのだろう。
    今回の話では、パナストロにおけるブレイドとシュタンドーレのや...続きを読む
  • 時砂の王
    大変おもしろかった。SFではあるがラノベとしても読めるように思った。サイエンスよりもヒューマンドラマが根底にあるからかな。

    途中までの伏線の動かし方もよく、読んでいて爽快感がある。ただラストだけはいまいち。ちょっとさすがにご都合主義すぎじゃないですかねー。これまで頑張って戦ってきたの何だったのって...続きを読む
  • 妙なる技の乙女たち
    すごくすごくすごく面白かった!

    山のてっぺんから宇宙をつなぐエレベーターがある、シンガポール沖の島・リンガ島で働く女性たちの話。舞台は2050年です。(前後の話もある)

    工業デザイナーから、芸術家から、船乗りから、保育士から、不動産屋から、客室乗務員から…とにかくたくさんの女性が出てきます。彼女...続きを読む
  • 天冥の標 IX PART1 ヒトであるヒトとないヒトと
    アクリラ・アウレーリアが登場するとテンション上がります。好きなキャラなので。
    なので、セナーセー関連の事だけ、今回は一言。
    イサリの恋心とあわせて、今回はサブテーマとなっているのが、家族のありかた。
    男と男、女と女のカップルでも全然OK!というのがノイジーラントの恋愛というのは従来このシリーズで登場...続きを読む
  • グレイ・チェンバー

    意外と熱血青春バトル!

    以前読み逃していた懐かしいタイトルの復刻ものだったので買ってみました。
    あらすじからすると猟奇ホラー的な印象を受けますが、学園友情バトルの要素のほうが強いです。
    クラスのみんなで異界の怪異と戦う明るめのライトノベルなので安心して読めますよ。
    個人的にはヒロインの親友の鈴鹿ちゃんがおバカで萌えキ...続きを読む
  • 青い星まで飛んでいけ
    ジャンルもバラバラなSF集だが、どれも面白い!
    ボーイ・ミーツ・ガールはワクワクするし、ちょっとエロい攻殻の様な話しもあるし、サスペンスもある
    電子世界の話もスペースオペラ的なのまで、サクサク読めてでもしっかりディープなSF色を漂わせる
    極上のSFエンターテイメントである
  • 天冥の標 IX PART1 ヒトであるヒトとないヒトと
    副題の「ヒトであるヒトとないヒトと」というのは、読んでみるとよく分かる。人というものの概念が広がっていった世界で、戦う人々を描く。

    太陽系から送られてきた戦力が1セレスの質量に相当する500億隻という所に、この筆者のSF的な才能に感嘆した。
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART2
    ジャイアントアークの意味が「放電」と「方舟」という意味で使われているのが印象的だった。
    ここから先は1巻の先に進んでいき未知の領域。どのように終わりを迎えるかが楽しみ