清家雪子のレビュー一覧
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戦争と愛国心。日本人は確かに情でしかものを語れないのかもしれない。俳句や短歌の世界でも、事実を並べ立てて韻律を整えてポンと出してくる素人さんが結構いて、こんなのは観察日記だ、と突っぱねられているのを見たことがある。自分の感情の動きをすくい取って表現しなさいと幼い頃から教わっているから、戦争という事実...続きを読むPosted by ブクログ
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戦争詩の影も見えてきましたね。
しかし本題は詩情と性欲問題。詩人にとって女とは詩情を与えてくれるモチーフでしかなく、栄養を吸い取るだけ吸い取って、ポイ捨てするのがまた快感なんですよね(怒らないで……)
しかしミッチーの気持ちもよくわかる。現実の女には違和感を感じ、本当は愛していないのではないか、肉体...続きを読むPosted by ブクログ -
再読。月吠えは全巻読んでいるのでこのあとの展開がありありと思い浮かべられて、読みながら「平和だなあ……」と思った。
これは10代のわたしのバイブルである。引用される詩はみな暗誦できる。いちばん好きなのは『殺人事件』。
縊死体が現れる前の、みんな仲良くのんだくれて、朔くんが安心して病んでいられる□街が...続きを読むPosted by ブクログ -
沙村広明さんの「20世紀のアフタヌーン〜由利編集長のはなし〜」目当てで買ったが巻頭カラーは収録されていなかった!
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原作を元にしたコミカライズの第2巻。第1巻は原作に沿って描かれていた世界も、第2巻では少し分岐することになります。しかし、貴樹が追い求めていたものがなんだったのか?原作、最後の場面での貴樹の表情が表したものがなんだったのか?それを、このマンガではとても分かりやすく、マンガならではの表現で伝えることが...続きを読むPosted by ブクログ
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アニメを見ただけでは分からなかった、自分の心にできた感情の輪郭が、このマンガを読んだら少しはっきりとした。絵の綺麗さは原作に敵わないけど、マンガらしく、絵と言葉のミックスで見た人に世界を伝える事ができていると思います。Posted by ブクログ
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朔の個人的な意志のままに終わるのではないかと思っていましたが、しっかりと□街の住人と試行錯誤して作り上げていて安堵しました。
想像よりも綺麗に物語が終わっており、物語序盤の幻想的な空気もあって改めて素敵な作品だったと思いました。
文学を勉強してきた者として、文学の意義や社会へ与える影響なども考え...続きを読む -
表紙の通り、女性についての表現が多い巻です。
女性がなかなか自立できない時代の苦悩が感じられましたが、現代にも通じることが多々あります。
それに伴う男性の苦しみもあり、性の難しさ・テーマの重さを感じました。 -
石川くんがトリップして、いくつかの時代を経験します。
そこで未来の日本や自分が何者なのかを知るのですが、そもそも⬜︎街とは何なのかと疑問を持ちました。
キャラクター達も歴史上の人物そのままではないですし、白さんガールズもどういった役割があるのか今後の展開が読めないです。
読んでいて情緒が安定し...続きを読む -
詩人歌人自身のことから当時の社会情勢まで描いていて、改めてその詩が作られた意味を考えさせられます。
詩単体で読むよりも、作られた背景を知ることでまた違った見方が出来ました。
巻末では月吠世界の地理が紹介されていて、他の芸術界隈も今後関わってくるのかな、と楽しみになりました。 -
『蟲師』の短編を読みたいが為に買いました。
本当にすごく短編ですが、化野先生とギンコの二人が達者にしている姿が観られて本当に嬉しいです…!!! -
紙の本でも買っているのですが、いつでも読めるようにしたくて電子で買い直しました。
改めて読むと、先生が本当に色々調べて描いてらっしゃることが分かります。
詩人歌人の関係性に興味を持ったのもこの本がきっかけで、また詩集や小説の原本も読み直したいと思えます。 -
終わってしまった。
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新連載から長期連載まで、すみずみまで面白い。
どの作品も引きが上手くて、早く続きを読まなきゃ!と思わせる。
とりあえず、幼児用の椅子に置いた新品メガネを旦那に壊されたら、我が家だったら夫婦喧嘩勃発だわ、奥さん出来た人やなぁ。 -
近代文学と戦争、そして恋を濃厚なストーリーで描いた「月に吠えらんねえ」を著者自らがポップにリブートしたのが本作「月に吠えたンねえ」。
「吠えらんねえ」にあって「吠えたンねえ」にないものをあげると「戦争」「朔くんのこじれる恋愛」「親友・犀の不在と顔の喪失」。
長編ストーリー漫画から1話完結ものの学習ギ...続きを読むPosted by ブクログ -
仕事でなかなか書店に行けないのでこちらで購入しました。
江口夏美先生の読み切りがどうしても読みたかった。
とても不思議なお話。続きが読みたいような、謎のままにしておきたいような…
そして、ひとコマひとコマが一枚のイラストのような作画に尊さすら感じます。
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原作の切ない雰囲気が直接感性に訴えてくる。
コミックの最大の武器である「絵」が実にいい。
ベストセラー原作をもとにしているので、ストーリー展開がしっかりしているのは当たり前であるが、原作よりいっそう心に響く。 -
「大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック」の単行本以降の話が直ぐに読みたくて雑誌を購入しました。
数年前は紙のアフタヌーン読んでいたので凄く懐かしく感じました。