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2月27日

毎週更新!BookLive! 書店員の愛と独断と偏見による「五つ星作品」をご紹介♪今週は『セトウツミ』『哀しい予感』の2作品です。

  • 超「リアル」日常系マンガ

    • セトウツミ 1

      セトウツミ 1

      此元和津也
      秋田書店
      1~6巻
      432円(税込)

      超超超共感度

      「この川で暇をつぶすだけの青春があってもええんちゃうんか」―。イケメン眼鏡・内海くんとちょっと残念系男子・瀬戸くん。タイプの違う二人の男子高校生が放課後の河原でひたすらだべるだけの日常マンガ。

      このマンガの何がすごいかって、大きなドラマが何一つないことだ。女子へのメールの文面や、ネクタイの結び方、ムカつく先輩への愚痴などなどをテーマに語り合うだけで、彼らの時間は過ぎてゆく。まさに「リアル」!
      特に部活に打ち込んだ思い出もなければ、恋愛に熱をあげた覚えもない私の中高生時代でも、日常を彩っていたのは、友達との会話や、ほの淡い恋慕だけだった。(卒業前にどうしても欲しくて、大好きだった生物の先生の白衣をもらいに実験室を訪れたこと、皆覚えてくれているだろうか?)

      『セトウツミ』で描かれる夕暮れの風景はモノクロなのに、目に痛いくらい鮮やかだ。放課後の河原に心が飛んでゆく。(書店員・らむ)

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  • 色あせない1980年代の青春

    • 哀しい予感

      哀しい予感

      吉本ばなな
      幻冬舎
      1巻
      324円(税込)

      純粋な気持ちを思い出す度

      幸せな四人家族の長女として、何不自由なく育った主人公・弥生には、幼い頃の記憶が欠けています。彼女は何かに導かれるようにして、叔母ゆきのの家を訪ます。そこで見つける、懐かしく切ない想い出。

      雨の日、木が生い茂る森のような庭の中に建つ家、ゆきのがパジャマで床に座っているというシーンが印象的。弥生の周囲で人が死んだり、そのことで悲しんだりするのですが、その思い出を乗り越えるというよりは、思い出と一緒に前に進んでいきます。

      弥生と哲夫、ゆきのと正彦。恋愛をしている二人の関係性も素敵なのですが、恋する気持ちそのものの描写が可愛らしくきゅんきゅんします。

      この本が最初に出版されたのは1980年代なのですが、全然古い感じがしません。ただ、現在と違う軽井沢の風景に、おおと思った私でした。(書店員・乙女)

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