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1月30日

毎週更新!BookLive! 書店員の愛と独断と偏見による「五つ星作品」をご紹介♪今週は『デス・スウィーパー』『百億の昼と千億の夜』の2作品です。

  • 人間の「死」を考える

    • デス・スウィーパー 1巻

      デス・スウィーパー 1巻

      きたがわ翔
      KADOKAWA / 角川書店
      1~5巻
      626円(税込)

      心の葛藤度

      『ホットマン』のきたがわ翔が描く遺品整理・特殊清掃の世界。自殺、孤独死、殺人…。不本意な状況で亡くなった人々の部屋を清掃する清掃員たちの姿を描く。
      物語はそんな特殊清掃の世界に、兄の死をきっかけに飛び込んだ主人公・裕行の視点で進んでいく。
      次々と目の当たりにする想像を絶する過酷な現場。昨今、核家族化が進み、多くの人々が身近に死と直面する場面が少なくなってきている。ましてや朽ちた死体を見ることなんて無いに等しい状況である。
      しかし日々どこかで必ず死の現場は存在し、それを何事も無かったように淡々と元どおりにする仕事に裕行は葛藤していく。
      きたがわ翔の美しい絵が物悲しさとともに、普段目にすることのない世界をドラマチックに描いている。(書店員・とらふぐ)

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    死と向き合う人々

    マンガ

    アントキノイノチ

    マンガ

    死化粧師

    文芸

    特殊清掃

    文芸

    牛家
  • 「滅び」に立ち向かう壮大な叙事詩

    • 百億の昼と千億の夜

      百億の昼と千億の夜

      光瀬龍
      早川書房
      1巻
      668円(税込)

      スケールの壮大さ度

      日本SFの金字塔という評判と萩尾望都さんの表紙に惹かれ、休む間もなく一気に読み終えてしまった本。凄まじいまでのスケールの大きさ!これは面白い!…しかし、どこまで理解できたか一抹の不安も。
      物語は「阿修羅王、ブッダ、プラトンが、世界が滅ぶ原因を探し、戦いを挑もうとする」というもの。映画『マトリックス』のような町や『エヴァンゲリオン』などで聞いたような単語が散りばめられ、これが元ネタだったの?と邪推してしまうほど複雑な世界観は本当に独特。科学的内容が描かれたかと思えば、仏教を中心とした東洋哲学、新約・旧約聖書といった宗教観が幾重にも織り込まれ、読むたびに様々な側面が見えてくる。何度も読み返し最後の一文を読み終えた後は、無限の宇宙を前に立ち尽くしている気分に…。
      軽い読み物に飽きた時、哲学的な気分に浸りたい時など、じっくり腰を据えて読みたい一冊。(書店員・煮たまご)

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