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2/21(金)

毎週更新!BookLive! 書店員の愛と独断と偏見による「五つ星作品」をご紹介♪今週は『東京難民』『品川心中』『真野恵里菜写真集「MANO DAYS ~二十歳の初恋~」』の3作品です。

  • 日本社会のひずみを鋭く描く傑作

    • 東京難民(上)

      東京難民(上)

      福澤徹三
      光文社
      1~2巻
      648円(税込)

      格差社会を考える度

      両親からの仕送りを頼りに東京の大学に通う主人公・時枝 修。が、ある時、両親が事業に失敗し行方不明に。仕送りも無くなり大学は除籍。住んでいたマンションも強制退去となり日雇いの危ないバイトを転々としながらネットカフェ中心の生活に陥っていきます。
      自分に弱く、そして優しすぎるがゆえに底なし沼にはまっていく姿はとてもはがゆい。しかし同時に必死に生き抜こうとする姿を応援したくなります。
      ちょっとしたボタンの掛け違いで坂道を転がり落ちるように落ちていく。フィクションなのにまるでノンフィクションかと錯覚してしまうマンガ『闇金ウシジマくん』を彷彿とさせるリアルなストーリー。現在の日本社会のひずみを鋭く描き切った傑作です。(書店員・とらふぐ)

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    日本社会のひずみがここに!

  • 「人間の業を許しているのが落語だ」

    • 品川心中

      品川心中

      小野塚カホリ
      祥伝社
      1巻
      540円(税込)

      しっとりほっこりびっくり度

      表題作「品川心中」をはじめ、名作落語5篇が小野塚カホリによってコミカライズ。落語をモチーフに江戸に生きる人々の姿が活き活きと描かれている。
      「人間の業を許しているのが落語だ」とは、作者のあとがきに引用されている立川談志の言葉。そもそも落語とは、庶民や大衆のための芸能として発展したもの。したがって、そこで語られる話の中心人物は、本来ならば物語の主役にはなりそうもない、ごくごくフツーの一般人である。人間とは、一時の感情に任せて愚かな行動をとってしまう生き物。現代で生きる私たちも同様だ。恋する人のために他人をだましたりするし、嘘がばれたら開き直ったりする。時が経っても変わらない、人間の弱さや儚さがテーマであるからこそ、現代の私たちも落語に共感することができる。
      それにしても、小野塚カホリの繊細なタッチで描かれる和服の人は、男も女も美しく綺麗でうっとり。(書店員・らむ)

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    落語に親しむ