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19世紀に活躍した英国の思想家、ジョン・スチュアート・ミル(1806~73)。生涯を通じて道徳と政治のあり方を探究し、『自由論』『代議制統治論』『功利主義』をはじめとする膨大な著作で近代社会の立脚点となる理論を打ち立てた。その生涯――父ジェイムズとの確執、ベンサムへの傾倒、精神的危機、伴侶ハリエットとの出会いと別れ、晩年の議員活動――を丹念に追いながら、今なお鮮烈な思想の本質を描き出す。
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Posted by ブクログ
・一回通読。主体性を強いる命令というダブルバインドから、人生及び思想の形骸化空洞化を感じ、精神の危機に陥ったミル。自然・芸術・論敵・伴侶との出会いと交流を通じて、有徳な人々による非利己的な行為や、快楽の質的差異としての尊厳の感覚などを見出し、父やベンサムの理論を拡張。自由原理に基づき、民主主義に立ち...続きを読むはだかる3つの専制、多数、エリート、良心の専制への警鐘をならす ・知の巨人達の肩に乗っていることを自覚できていたとしても、自身の主義主張行為が形骸化空洞化していることには気付き辛いかもしれない。ミルによる思想討論の自由への言及、特にその自由が脅かされることによる弊害としての、無謬性の幻想、思想の空洞化を聞いた時、事勿れ主義で普段から討論を避けている自身の危うさに気づかされた ・表面的には、思想は主知主義権威主義的に感じ、人道的言説も東インド会社勤務との矛盾を感じるが、ジャマイカやアイルランド問題への態度から、理想と現実、理論と実践のバランスをとっていた人物であることが伺える。ただし、国家の構成員に、知性、政治的関心、公共精神を強く求める点については、それらを持たない人々の背景や感情への配慮や想像力が、やや限定的に感じた
ミルの思想については、正直なところ理解した、とは言えません。 ただ、ミルが小さなときからスパルタ教育を受けたこと、男女平等の考えてをもっていたことは、わかりました。
昔、『自由論』を読んだことがあったので、ミルの名前は知っていたので、どのような人物なのかと思い、この評伝を読んでみた。ミルの生い立ちを踏まえ、彼の著作の『自由論』『代議制統治論』『功利主義』を紹介。晩年の政治活動にも触れている。『自由論』以外の『代議制統治論』『功利主義』を難しそうだが読んでみようと...続きを読む思った。その上で、この本を再読したらさらなる学びがありそう。 最後に著者紹介を読んで、この本の著者の関口先生が上記3冊の訳本を岩波文庫から出していたことに驚いた。著者の方は凄い先生なんですね。
J.S.ミルの新しい本が出てるなんて。と思ったら、没後150年なんですね。 著者のミルへの愛を感じました。 ミルってだいたいベンサムとセットで出てくるし、「功利主義を修正した人」「他者危害原則」、もしくはノージックのオマケ的な扱いが多いです。 まるで清水書院のセンチュリーブックスのような雰囲気の評伝...続きを読むでありながら、思想の内容は中公新書らしく詳しく説明してくれています。 短い婚姻期間ですが、ハリエットがミルへの思想に与えたであろう影響を感じることが出来ました。初めて知るミルの側面もちらほら。ジェイムズの主知主義教育も、保護者として興味深いものがありました。 晩年のミルには胸が熱くなるものがありました。 思想については、わたしの読解力不足で、一読しただけでは理解できない部分もあり、完全な素人向けではないかもしれませんが、再読して徐々に理解していければと思います。 関口さんはここ数年、岩波でミルの原著を訳されているので、信頼性の高い本だと思います。 この調子で、ベンサムなんかも新しい本が出たら嬉しいなぁ。
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