@甘味好きさんのレビュー一覧

料理が生み出す3人の温かい場所

タイトルからラブコメをイメージしてしまいました(笑)。妻を亡くしひとりで娘を育てる男性教師(犬塚 表紙左)と教え子(飯田小鳥)のハートフルストーリーです。料理が苦手な犬塚先生と彼の教え子で味付けは得意な飯田小春が協力して料理を作るのですがそれは彼の娘のつむぎの為。悪戦苦闘しながらも二人が頑張って作った料理をつむぎが美味しそうに食べる。家族ではないけど家族の団欒のようなひとときを過ごす彼らに大変心温まりましたね。
完結済の作品ですがフォロワーの方のおすすめで初めてこの作品を知りました。1巻を読了しただけでもレビューの多さに納得がいきます。大変良作でこの3人の物語を最後まで読みたくなりました。

娘の思惑と母親の本心

娘の美羽にタックンを奪うと宣言された綾子ママ。娘とぎくしゃくした関係のままタックンも含め3人で旅行に行きます。常〇ハワイアンセンターを思わせるリゾート施設での綾子と美羽のタックン争奪戦の話です。娘の宣戦布告に焦る綾子ママはタックンを意識させる為に奔走しますが、そもそも美羽はじれったい母親をけしかける為に一芝居を打っただけの事。ですが、その裏には幼い頃に彼女がタックンと交わしたある約束があり、子供ながらも自分を引き取った母親の幸せを願う気持ちに感銘を受けましたね。ラスト綾子ママが取った大胆な行動で彼との関係が一気に進展するのでしょうか？

二人の初デート

綾子ママとタックンの初デートがメインです。いざ当日になってみるとお互いがウブという事もあり思い通りに事が運ばず、あたふたする二人を楽しみながら読めましたね。トラブルの為とはいえラブホで一緒に一晩を過ごすとは思いませんでしたが(この二人なので何も起きません)。タックンへの気持ちの整理がついて異性として意識し始めた綾子ママですが、ラスト娘の美羽の思いがけない一言に驚きを隠せないのでした。美羽がタックン争奪へ動き出すのでしょうか？

ピュアな大人の女性が主人公

未婚の30代シングルマザー(歌枕綾子 表紙)とお隣の大学生(左沢巧)の物語。30代女性がヒロインという珍しい設定の作品ですが、綾子ママも大学生のタックンも交際経験がなく初々しいラブコメが展開されます。娘の美羽の他、綾子ママの上司に巧の同級生が登場しますが、彼らはみな悪意のあるキャラクターではありません。その為、この二人の初々しい物語を心地よく楽しめました。分量も気にならない読みやすい作品です。

BBQで深まる二人の関係

BBQを通じて新婚夫婦が絆を深めていくお話です。妻の千尋さんは仕事のできるクールな女性ですが夫の健太クンの前ではドジな一面を見せたりピュアな姿を見せたりで、作画も相俟って千尋さんを可愛く見せています。現実にはマッチングアプリで出会い時間を置かずに結婚、という話はまずないと思われますが、こんな形の男女の出会いでも互いの絆が少しずつ深まっていけば問題ありません。作中にBBQ関連の描写が多くありますが知識が全くなしでも十分楽しめます。

盲剣の宇水の弟子、登場

前半はv.s雹辺の続き、後半は斉藤v.s糸井。伊差川糸井は、かつて斉藤が倒した志々雄の配下 盲剣の宇水(魚沼宇水)の弟弟子。義理厚いキャラのようで、宇水の敵討ちの為剣客兵器に加勢しているようです。宝具の矛＆盾で迫る糸井に対し愛刀を失った斉藤では全く勝負になりません。今後の展開で、新たな刀を手にした斉藤と糸井との再戦は間違いないでしょう。永倉新八は改めて存在感の大きさを感じました。雹辺を両断した三連撃は超常に頼らない素晴らしい剣技です。

阿部十郎の活躍

前半は新撰組の過去話、後半は剣客兵器 髏號 雹辺との戦闘。斉藤・永倉v.s雹辺の戦闘中に阿部十郎が乱入する。掲載誌でこの巻の内容は読んでいましたが、幕末～明治時代の新撰組云々の話は詳しくなく単行本で読み込んだ感じです。阿部十郎がリンゴの研究家でかつ銃の使い手というのは面白いですね。雹辺は凍座や霜門寺のような強者感溢れる剣客兵器です。

武田観柳という男

明日郎・阿爛・武田観柳の連合v.s剣客兵器 記號 本多雨読。記號のアルミニウムの紙片を加工して攻撃するという発想は大変ユニークでした。十本刀のように剣心側に付くと思いましたが。観柳は金への執拗な執着から今作では前作以上に強く印象に残るキャラになりました。後半から新選組の過去話です。

ガトリングおじさんこと武田観柳登場。旧作のキャラを登場させているとはいえ、まさかこのキャラを再登場させるとは思わなかった。インパクトが強かったのは確かだが。メインは左之助と斧號の剣客兵器 於野冨鷹との対決。この戦いでは左之助の新技が出なかったが、次の戦いでは世界放浪で会得した新技の登場を期待したい。

女性向けマンガが好きであれば

タイトルからして目を引く作品。聖女が能力を使うと副作用で男を魅了してしまうとは斬新な発想だ。女性向けマンガだから淫乱女という設定も当たり前なのかもしれない。少年マンガや青年マンガを愛読する自分には非常に読みづらい内容だった。

キャンプに興味があればおすすめ

ゆるキャンやヤマノススメのようにアウトドアをテーマにした漫画です。キャンプの知識はもちろんの事、アウトドアクッキングについても詳細に記載されており、漫画ながらもキャンプ初心者には大いに役立つでしょう。1巻の為、樹乃倉厳(表紙右)と草野雫(表紙左)の出会いの話になりますが、巻を追う事でこの二人の関係がソロキャンプを通じ深まっていくのかもしれません。雫の作るアウトドア料理で恍惚になる厳は普段とのギャップが面白いですね。もう雫に餌付けされている感じです。

穀物市場を題材にした作品

全4編だが標題「穀物戦争」2編が珠玉の出来だ。
「穀物戦争 蟷螂の斧」(前編)：アメリカの穀物メジャーによる日本市場支配をテーマにした作品。日本の穀物自給を憂慮する商社マン藤堂が穀物メジャーに挑む姿が描かれる。 依頼主は穀物メジャー。
「穀物戦争 蟷螂の斧 汚れた金」(後編)：穀物メジャーの妨害で買い付けた大豆を焼失した藤堂。会社を去り残りを農業に捧げる事を決心するが、その前に自らを陥れた穀物メジャーへリベンジすべくゴルゴに依頼する。特殊な弾丸による列車(金属)への狙撃で化学反応を引き起こし、核爆発のように見せかけ取引用の金の放射能汚染を思わせるのは圧巻だった。
現在ロシアのウクライナ侵攻で...続きを読む穀物供給が厳しい状況だが、作中内の藤堂のセリフ"防衛費に回す金があったら農業に投下すべき"はまさに今の日本にも当てはまるだろう。

こうなれたら楽しいだろうな

同じ会社の同期カップルのラブコメ。人事への影響と互いの仕事上の立場から周りに社内恋愛がバレないよう努めるのだが。表向きは犬猿の仲を装う二人が実は周囲にバレバレなのが面白い。特に三ツ谷さん(表紙右)は立石クン(表紙左)の事になるとデレすぎて表情に出すぎだろう。ラストに登場した同じ会社の人に関係を見抜かれ、次巻、二人がどのように関係を隠し通すか大いに楽しみ。

底が知れない凍座の力

剣心v.s凍座の初戦。凍座のパワーとスピードに圧倒される剣心だが、九頭龍閃の三連撃でこの勝負をものにする。部隊将でさえこの実力なのだから黒幕である将君の力は想像できない。全力での連戦が叶わない今の剣心が今後どのように戦っていくのか？この巻では未登場だが、剣心の体を看てきた高荷恵が重要なキーパーソンになるのは間違いない。剣技についても天翔龍閃に匹敵する別の技を会得する事が十分に考えられるだろう。

十本刀再び

新キャラとして永倉新八、旧作から宗次郎・安慈・張・鎌足・蝙也が登場。彼らを加えて剣客兵器に挑む。永倉新八は宗次郎のスカウトの為に彼と戦うが、宗次郎の剣技である縮地を初見で封じており相当な技量が窺える。剣心側にも手駒が揃い、次巻より剣客兵器との戦いが本格的に始まるのだろう。

左之助との再会

死んだはずの薫の父親が北海道で生存している事を知り北海道へ向かった剣心たち。そこで旧友であり親友の左之助と再会します。縁との戦いの後に世界を放浪していたようで、その中で体得した技を今後の戦いで見られそうです。旧友では斉藤一とも再会しますが、彼は愛刀を失い牙の折れた壬生の狼になっていました。必殺技の牙突はその威力に見合う刀が必要で、斉藤の今後の戦い方が非常に気になるところ。この巻のラスト、今回の敵集である剣客兵器の正体が明らかになります。

緋村剣心、再び戦いの場へ

るろうに剣心 - 明治剣客浪漫譚 - の続編。神谷薫と夫婦になり一子とともに平穏の日々を過ごしていたところ、志々雄真実の元配下 明日郎の起こした騒動に巻き込まれた緋村剣心。志々雄の愛刀"無間刃"を巡る争いに介入し、再び飛天御剣流を振るう事を決心する。雪代縁との戦いから数年後になり、飛天の技で戦い続けた剣心の体は満身創痍です。北海道編では剣心をサポートする仲間たちの活躍が大きく描かれそうですね。連載開始直後の作者の不祥事では打ち切りを考えたものです(笑)。

亡き師に捧ぐ必殺技

キン肉バスターイモータルは単にバスターの足をクロスさせただけに思えるが。ゆで理論によりこうすると完成度と威力が段違いになるのだろう(笑)。バッファローマンを圧倒したザ・ワンはオーバーパーツを脱いだ後が本領発揮なのだろうか？次巻にて、ザ・ワンの下天の目的と全ての黒幕の正体が明かされる。

迫りくる危機の正体は？

サタンv.sジャスティスマンは最後まで波乱なく終了。始祖編でも見せたジャスティスマンの実力を改めて実感した。ザ・マンから語られるオメガ一族追放の真実と間近に迫る超人の危機。超人の未来を賭けて、次巻より調和の神一派との戦いが始まる。

サタン登場

キン肉アタル・ブロッケンjr. v.s アリステラ・マリキータマンのタッグマッチ後編。アリステラ・マリキータマンのツープラントンを再度打ち破り、憎しみの虚しさを二人に語り掛けるブロッケンjr.がとにかく熱い。マリキータに決めたベルリンの赤い雨、アリステラに決めたアタル版マッスルスパークともに力の入る描写だった。アリステラ達を煽動したサタンとそれを葬る為現れたジャスティスマンの戦いは次巻へ続く。

アリステラの力の秘密とは

キン肉アタル・ブロッケンjr. v.s アリステラ・マリキータマンのタッグマッチ前編。劣勢に立たされるアタル達だがブロッケンjr.が相手のツープラトンを打ち破り反撃に移る。憎悪を力にするアリステラに対し、アタルはそれを"呪いの力"で火事場のクソ力とは似て非なるものと断言するが。

戦いの舞台にあの男が

満を持してのキン肉アタル登場。38巻からの連載再開後初登場になるが、冷静沈着なアタルの強者感は相変わらず。血気に逸るブロッケンjr.に活を入れ、アリステラ・マリキータマンとのタッグマッチに挑む。

アリステラの秘密とは？

アリステラv.sフェニックス。自ら禁じた神の力を用いてまでも倒せなかったアリステラ、その体の発光は友情パワーを意味するのだろうか？そして巻末、ついにあの男が表舞台へ動き出す。

麻雀で作る青春ストーリー

名前と麻雀漫画というのは知っており期間限定無料版で試し読みしました。架空の政治家が異能力で麻雀する某作品とは違い、あくまで部活動としての麻雀で全国大会出場を目指します。こちらは作中で麻雀のルール等が都度説明されており、麻雀経験者ですが再確認になりました。1巻では部活内での対局ですが、対局内容は緻密に描かれており非常に読み込める作品です。主人公の宮永咲(表紙)には牌の引きに関して潜在能力があるようで、2巻以降、この作品にも異能力の要素が登場するのでしょうか？可愛いキャラが麻雀に青春を懸けるこの物語を引き続き追いたいですね。

捨てられた主人公の行く先は

期間限定無料版で序盤を読了しました。冒頭から一癖ある作品と感じていましたが、女性マンガではこのような設定は珍しくないのでしょうか？この作品で初めて女性マンガを読んでいる為か、主人公のゆら(表紙右)の境遇が不憫すぎるとしか思えませんでした。今後、両親の離婚・友人の裏切りを目の当たりにし家を出た彼女が、母親の作品に関わった作曲家と意気投合し自分を捨てた者を見返す展開になるのか？逆境にある主人公のリベンジものが好きなら楽しめる作品でしょう。

進化する火事場のクソ力

キン肉マンv.sパイレートマンの続き。正統派超人のパイレートマンに大苦戦のスグルは、無意識に火事場のクソ力を進化させて勝利する。決め技はマッスルスパークだがこの技は体に絶大な負担がかかる為、そう何回も使える技ではない筈。それともこの先スパークを超える新技が登場するのだろうか?

偽物から本物カップルへ

大和は結朱をクリスマスデートでイベントに誘うのだがそれは想い人へ自身の気持ちを伝えるイベント。今のままの関係でいたい結朱の気持ちを思いプランの変更を考えますが、最後は自分の本心に従いクリスマスフィルメントのイベントに参加します。彼女の友達の想いが実り大和と結朱も本物のカップルになってこの物語は大団円。最後までとってもカワイイ結朱ちゃんを楽しめました。

標題は時事を反映した作品

標題「国王に死を」はイラン革命を基にした話。元国王の狙撃を依頼されるがこの依頼主はスイス銀行元頭取。息子の不祥事の後始末の為とはいえ、ゴルゴが報酬の振込先に指定するスイス銀行の関係者が依頼者になるのは珍しい。
「PRIVATE TIME」はシリーズ全体でも珍しい任務外のゴルゴを垣間見れる。完璧な依頼遂行の為、ゴルゴがボディチェックを欠かさないのは当然の事か。(現在は克服しているが)彼の持病といえるギランバレー症候群はまだ発症していない。

ゲーセンから始まる異文化交流

期間限定無料版で読了。ゲーセンを通じて出会った、イギリス人中学生(リリー 表紙)と大学生(草壁蓮司)のお話です。ゲーセンでの描写が大半でこれを異文化交流とするのは大変苦しいですが、彼女の会話が基本英語(日本語訳あり)な為、日本語と英語で異文化交流と解釈しておきましょう。リリーの作画は大変可愛らしく、蓮司に恋する(初恋？)彼女の様子をより魅力的にしています。ラストで登場した蓮司の同級生が波乱を呼びそうで次巻が非常に気になりますね。大変心地よい読後感でした。

あなたの心の声を演劇に

内気な女子(阿久津 桜)と快活な女子(柊 つばめ)が織りなす物語。無料分で冒頭のみを読みましたが、部活ものの作品としてなかなか楽しめましたね。自分の事を気に入ってくれたつばめの為だけに物語を楽しんでもらいたい。桜に彼女への特別な感情が芽生え始めているようで、この後は百合要素が絡んだ演劇部の物語になるのでしょうか。可愛い作画で大変読みやすい作品でした。

標題は「ダイ〇ード」を彷彿

作風はかなり現在のスタイルに近い。「帝王の罠」他3篇。標題「帝王の罠」も面白いが「死角の断面」では跳弾を使った狙撃を垣間見れる。現在のゴルゴであれば先端機器の利用で跳弾による狙撃も容易であろうが、この作品の72年では物に当てて弾道を変えるという手法しか取れなかった。現実世界では跳弾による狙撃ほど危険な行為はなく、漫画とはいえゴルゴという男の凄さを感じる事ができる。

現在とは全く趣が異なります

シリーズ第1巻。初期作品は台詞による説明が多く若干読み辛く感じた。「ビッグ・セイフ作戦」他3篇で「デロスの咆哮」が派手なアクションもあり最も面白かった。今は寡黙でピンチに陥る事が滅多にないゴルゴが饒舌だったり敵に追い詰められたりと荒削りなゴルゴを楽しむ事ができる。

過去にけじめをつける為に

再び偽装カップルとなった結朱と大和。2巻は大和が過去と向き合う話になります。二人の前に登場した柊日菜乃は大和の中学時代のバスケ仲間。大和は彼女と親友でしたが一方的にその関係を終わらせてしまいます。日菜乃と自分の関係で不安になる結朱の事を思い、大和は日菜乃と本心をぶつけ合い過去に決別をつける事とします。
1巻では結朱が三角関係に、2巻では大和が過去に向き合いその困難を乗り越えました。偽物なのに本物のような関係の二人にどんな結末が待ち受けているのか？最終3巻も大変楽しみです。

良作の学生ラブコメです

偽装カップルから本物カップルへ変わっていくお話です。七峰結朱(表紙右)は和泉大和(表紙左)に友人の恋路を成就させる為に(三角関係からの離脱)、偽装交際を持ち掛けます。多くの偽装恋愛ものでは男性が陰キャラな事が多いですが、この作品も同様に和泉大和が陰キャラで七峰結朱が陽キャらの位置づけです。そして、他作品と同様に大和にもカッコいい見せ場がありました。バスケ部のエース(三角関係の当事者)との勝負になり僅差で敗れますが、結朱に真実を打ち明ける勇気を与える為に汚れ役を買ったのだから、まさに彼女想いの立派な彼氏ですね。タイトルの"とってもカワイイ"は可愛い作画もあって結朱を十二分に形...続きを読む容しています。

さざ波立つ沙季の気持ち

必要以上に沙季に干渉しないとした悠太ですが、日頃の家事で彼女にお世話になっている事から、沙季の夏の補習回避の為に効果的な勉強法探しに奔走します。他方、悠太を同居する義理の兄妹として見ていた筈の沙季は、彼のバイト先の先輩の読売栞とのデート現場を目撃し、自分も悠太と同じバイト先で働く事を決めます。悠太を一人の男性として意識し始めた為の思い切った行動に違いありません。義理の兄妹の関係は沙季から変わりそうですね。読売先輩は沙季の心中をすでに察している様子で、次巻、この3人がどんな関係になっていくか非常に楽しみです。

ゆっくり紡がれる二人の絆

親同士の再婚で兄弟になった高校生男女のお話。学生ラブコメではポピュラーな設定ですが、"お互い相手に深く干渉しない事で波風を立てずに過ごす"のがこの二人のスタンスです。ですが、家族として一緒に暮らす事でお互いのありのままの姿を知っていく事になり、それが二人のスタンスに少しずつ変化をもたらします。同居人だったのが兄弟になりいずれは恋愛関係になるのでしょうか？二人の日常をゆっくり丁寧に描いている作品で心地よい読後感でした。

イシモチはキンメに憧れる

お祭りのエピソードが中心です。せっかくの法被がカビだらけでそれをクリーニングするのですが、金目さんだけでなく知り合いの高校生(石持クン)とその仲間が一緒になって取り組むのがいいですね。2巻時点で金目さんは熱海に来て日が浅い筈ですが、丁寧なクリーニングで街の人々に慕われている様子が描かれています。石持クンは年上の金目さんに憧れているようですが、3巻以降、金目さんの過去と併せて二人の関係も楽しみです。

クリーニング店の女性店主の物語

クリーニング店の女性店主と熱海の人々との人情物語です。主人公の金目綿花奈(表紙)は何故か2年前以前の記憶を失っていますがクリーニングの技術だけは記憶していました。漫画とはいえ相当に無茶苦茶な設定です(笑)。1話から金目さんと街の人々との交流の話になりますが、まずは金目さんが熱海に辿り着いた理由が大いに気になるところです。クリーニングに関するミニ知識が学べるのもいいですね。

転勤したくないから偽カップルに

社会人男女のラブコメ作品です。大原タクヤ(表紙右)と本城寺リカ(表紙左)は旅行会社の先輩と後輩になりますが、会社がシベリアへ出店する事になりその為の転勤を避ける為、"結婚予定のカップル"として偽装する事になります。学生ラブコメの場合では主に女性の男除けとしてカップルを偽装しますが、この作品は互いの転勤阻止の為というのが斬新でした。ですが、この作品も学生ラブコメによくある"男女ともに恋愛初心者"の設定を踏襲しています。タクヤとリカは偽装カップルながらも遊園地デートに行きますが、二人の中学生カップルのような初々しさにほっこりしましたね。全11巻で完結しており...続きを読む時間がある時に続きを読みたい作品です。

男性誌の作品です

週刊漫画TIMESで掲載中の作品。話題になっていたので1巻目を購入しました。経験がない事をコンプレックスにする女性(香坂まい子 表紙)が異性との出会いを通じて成長していく物語です。今後の大まかな展開は知っていますが、1巻時点でのまい子は勢いでの出会いを求めたりなど危なっかしい面が強く見られます。女性の性体験という難しいテーマに向き合った良作です。

昔のタフが好きならば

タフとは灘神影流という格闘流派の継承者が主人公の格闘漫画シリーズ。高校鉄拳伝タフ→TOUGH→龍継ぐと4半世紀以上続いています。これは前作TOUGHの数年後の話で、宮沢鬼龍の息子の龍星(表紙右)が主人公です。この作品の読者の多くはタフの過去作を読んでいる事と思いますが、鉄拳伝やTOUGHのような話が好みなら初期から中期の龍継ぐになりますね。それ以降の龍継ぐはメカ犬が登場したりオカルト的な技の応酬があったりと独自の展開で進んでいます。自分は今のぶっとんだ話を楽しく読んでいますが。

日本の傭兵団の活躍劇

元刑事の藤堂 浩志が傭兵代理店のサポートを受けながらミッションを遂行するお話。バードボイルド小説で全10巻の1巻目。続編シリーズが2編あります(新・傭兵代理店、傭兵代理店 改)。学生時代に黒豹シリーズ(門田泰明 著)というバードボイルド小説を読んでおり、タイトルからこれに似た路線の小説と思い読みました。この作品は黒豹ほど派手にドンパチしませんが、実際の世界情勢をうまく取り込みながら主人公 藤堂 浩志ら傭兵の活躍を楽しめます。情景をイメージしながら楽しく読める一方、読み終えた後の充実感からすぐに続刊に手を伸ばしにくい作品です。

日本の諜報機関が舞台

日本の諜報組織が事件に挑むお話。濱 嘉之氏の作品は初めて読みました。警察OBの方との事で警察や公安組織について詳細に記載されており大変込んだ内容の小説なのですが、登場人物の会話より背景等の説明に重点を置いている為、警察小説を読み慣れていない自分には若干読みづらかったです。このシリーズは公安警察を題材にしている為、これから読んでみようと思う方は先に他作品で警察小説を読み込む事をお勧めします。

重厚なミステリー作品

内田康夫氏(2018没)の最後の作品。フルトヴェングラーの楽譜をめぐる過去の因縁に浅見光彦が挑みます。内田氏はこの作品を浅見シリーズ第1部完結と位置づけ続編も執筆していましたが健康上の理由で断筆しており(当該作品は後に共著として出版)、これが事実上の最終作品です。光彦は数多くの作品でヒロインと出会いましたがこの作品でも結婚相手の明言はありませんでした。個人的には、一番身近な存在であるお手伝いの須美ちゃんを異性として意識し始めての第1部完、の結末であればよかったのですが。

ラブコメ作品というよりは

家族思いの主人公とポンコツお嬢様のお話。真堂礼(表紙)が同じクラスの荒木陣の家へプリントを届ける事から二人の交流が始まります。礼は過去に陣に助けられそのお礼として陣の妹の相手をしたり陣を気遣いますが、陣は家庭環境(父子家庭)の為か礼の事を特段意識しておらず、この巻では二人の間に特別な意識は生まれません。その為、ラブコメ作品とするなら物足りなさがありました。疑似家族ものという印象が強かったです。

ラブコメでタイムリープもの

未来から来た娘(久遠燈華、表紙右)が主人公(久遠郁、表紙左)に会いに来るお話。SF的な側面を持つラブコメです。SFものは過去の改変が未来に波及しますが、この作品で燈華の目的は改変を阻止する事でなく、未来の父親になる郁に"人を好きになる気持ちを思い出させる事"にあります。その為、ヒロインレースの勝者を確定させる事はありません(一人は男性なのですが)。変化球のラブコメ作品ですが、文章の量が多くかなり読み難い作品でした。テンポの良い会話パートを中心に構成すればより楽しめる作品になった感があります。

仕事は有能だけど

積極的な新卒女性とその上司のお話。ブラック企業の設定の為に多少エグイ描写があるが、敢えてこの設定にしなくても良かった感がある。仕事有能だがお酒好きで色仕掛けもする困った新卒ちゃんだが、ラノベのヒロインにこんな女性がいても面白いかもしれない。

クラスで友達出来るかな？

見た目美人だがコミュニケーション下手、そんな女子高校生を同じクラスの男子(家事万能)がお世話する話。この二人のラブコメというより彼女がクラスに友達を作る事がメインです。クラスメイトと少しずつ距離が縮まっていく様は大変微笑ましいものでした。ただ、彼女のキャラを生活力のなさだけでなく性格もちょっと...とまで落とす必要はないと感じますね。残念系女子もその描写には程度があります。

おっさん、弟子の為に頑張る

片田舎で剣術の道場主だったベリル=ガーデナントが広く知られていくお話。彼は実際に優れた剣術を持ちながらも自意識が低くその力を認めようとしません。その彼を表舞台に引き出すべく元弟子のアリューシアが彼を特別剣術指南役に推挙し、様々なトラブルに遭いながらその剣術が認められていきます。ベリルについては漫画版と違い自意識が引きすぎるという感想もありますが、自分はそこまで低いとは感じませんでしたね(漫画版1～2巻も読了)。

魔法を新たに生み出す物語

本来備わるはずの魔法が発現しなかった為に追放された少年が自らの魔法を作り出していく物語。追放された主人公は高名な魔女に隠された才能を見出され、彼女の下で魔法の修業を行う事になります。魔法が血統によるものという背景と、既存の魔法の仕組・効果を解析し新たな魔法を創り出すという対比が斬新でしたね。終盤、自らを追放した実兄との対決がありますが、単なる復讐にならなかったのは意外でした。分量が多めで文章が若干読み難い点が若干残念です。