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Posted by ブクログ
「収拾?そんなこと、元々できるわけがないじゃない。走り続けるだけのことよ。みんなが走り抜くまで、ね」
どれが正解かなんて後になってみなきゃわからないから、その時の最適解だと思うやり方で走り抜くしかないんだな。人生。
とうとう、メニー・メニー・シープ人と救世群と太陽系人類が同盟を結んだ。言いたいことはあるけど棚上げにして…というやり方ができるんだな。お互い様ということも少しだけあるのかも。
ここまで長くかかって失うものもたくさんあったけれど、取り返しのつかないことはないんだと思い知りました。
エフェーミアが生き延びてくれていてよかった。メララのことも覚えてるんだな。シュタンドーレ総督の心は受け継がれている。
カドム、イサリ、アクリラは1巻にもいるけど、9巻はかなり精神的に強くなってて、強くならなければここまで生きてこられなかったのをつぶさに見てきてたから眩しいのと同時に悲しくもあります。
それは、エランカにも言えることだな。これ程の政治家になるとは思わなかったです。
次は最終巻3冊、ミスチフと対峙かと思いきや十四万歳の幼女を擁する宇宙勢力とも戦うのか。
茜華根禍ちゃんはミスン族倒しにきてるし、「昏睡の沼」はミスチフのことなんだろうけど、勢力範囲がどうとか言ってるから三つ巴戦?
小川先生のあとがきも良かったです。「対立の炎はこの宇宙を燃やし尽くすことはできないだろう」
Posted by ブクログ
カドム&アクリラやイサリの働きにより、完全にとはいかないまでも、人類(MMS人類と太陽系人類)と救世群そしてカルミアンが手を結んだ。大きな、とてつもなく大きな敵に立ち向かうために。二惑星天体連合艦隊の助けがあったとは言え、割とあっさり救世群の本拠地が落とされてしまう。ミヒルやアシュムは一体何処へ行ったのか。それにしてもエフェーミアは300年の時を超えて、あの時助けられたヴァンディ家の想いを果たし、また自らが助けたメララの子孫と相まみえ、どんな気持ちを抱いているのだろうか。
Posted by ブクログ
恋愛方面、そっちに行くんかい!
イサリちゃんと、本人のいない間に共有する相談していたからそうなるんだろうとは思ったけど、イサリちゃんがいなくなった隙にはどうなんだろう。そして、BLはさすがに描写してくれなかった。異種間はあったのに。せっかくだから書いてくださっていいのよ。(台無し)
あと1巻3冊で完結……。リアルタイムで追わなかったことは逆によかったかも。毎回読み返してからじゃないとわからん。
Posted by ブクログ
―――セレス地表で世界の真実を知ったカドムら一行は、再会したアクリラとともにメニー・メニー・シープへの帰還を果たした。そこでは新政府大統領のエランカが、《救世群》との死闘を繰り広げつつ議会を解散、新たな統治の道を探ろうとしていた。いっぽうカドムらと別れ、《救世群》のハニカムで宥和の道を探るイサリにも意外な出会いが――。
あまりに儚い方舟のなか、数多のヒトたちの運命が交錯する、シリーズ第9巻完結篇
いま、日本SFで間違いなく一番熱いシリーズ『天冥の標』
その第9章の完結編
スケールは大きければ大きいほど良い、とは言わないが
銀河系の縦横奥行めいっぱいと、人と人あるいはヒトとの繊細な関係性が複雑に絡み合って、この物語を編み上げていると思うと想像力がモリモリ働く。
どのプレイヤーに感情移入しても読めるし、俯瞰した群像劇としても秀逸だし、何より根底にある人間讃歌の気持ちを感じられて最高
「待っていろ……ひっくり返してやるからな、このすべてを」