【感想・ネタバレ】天冥の標 V 羊と猿と百掬の銀河のレビュー

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また、また違う世界のお話、宇宙農場を舞台にした冒険譚と、謎の知性体「ノルルスカイン」の生い立ちが明かされる。その壮大なスケール感に圧倒される。

宇宙農場の農夫・・・いやいや実は。
また、物語のピースがはまり始めて、ますます次巻が楽しみになります。

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2023年05月10日

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ネタバレ

前巻から一転して、天冥の標という物語が進むにつれどんどんとスケールアップしていくのを感じられてワクワクした。
あと、オムニフロラの展開はハインラインの操り人形っぽいとかんじた

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2021年10月10日

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ネタバレ

宇宙農家と非展開体と呼ばれる肉体を持たず、意識だけでほぼ悠久の時間を生きている存在の話。

農家と非展開体の話しが交互に進むが、農家の話は、巨大企業が作り出す安く大量な商品に侵食され、宇宙でも厳しい価格競争にさらされる現実の世界とたいして変わらない状況は、どんなにテクノロジーが発展しても資本が力を持つ背景では輝かしい未来などないということなのかも。

非展開体の話は、これらの存在がどのように生まれ、どのような過程を経て人類に災いをもたらす存在となってしまうのかを描く。

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2020年12月09日

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宇宙農家と、ノルルスカインらの話が交互に。いつの時代も農家は大変、子育ても大変だ。一見無関係なこの二つの物語が、最後に集束してゆく。そして被展開体の話が思いのほか壮大になってきた。ノルルスカインとミスチフ(オムニフロラ)の攻防に太陽系も巻き込まれた、という理解で良いのか?あとザリーカのくだりは少しあっさりし過ぎたが、伏線となっているのか気になるところだ。

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2019年10月18日

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ここまで中では割と地味な巻。小惑星における農業の話と、ノルルスカインの誕生から地球に絡んでくるまでの話が交互に書かれてます。やや説明的な感じもするものの、SF的エッセンスはたっぷり詰まってる。

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2019年04月14日

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ネタバレ

とある惑星で農場を営むタックとその娘ザリーカ、さらには独り身で惑星にやってきたアニーのお話。また、ノルルスカインとミスチフ、オムニフロラの話もあり、それぞれが交互に繰り返される。

それぞれの話に関連性はないように見受けられるが、ノルルスカインの話は宇宙の始まりからの話なので連綿と続く宇宙の系譜という意味では関わりは濃いようにも感じる。

今回は比較的説明的な章であり、どのようにして宇宙が始まり、このシリーズで主にフォーカスされている人類はどの立ち位置に存在するのかが明確になってきている章であった。

筆者の設定の緻密さや知見の広さ、語彙の豊富さが目立つ章であった。

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2017年04月24日

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「葉物は鮮度が命だからな」

という天冥の標、第5巻。
超スケール!ワイドスクリーン・バロック!(?)

3,4は正直いまひとつだと思っていましたが、
5は文句なく最高です!

今回は、今から遡ること6000万年前、地球から遠く離れた惑星の海の中で「我あり!」と覚醒したノルルスカインの誕生から長い旅の話と、
西暦2349年、アステロイドベルトの小惑星の一つで細々と農業を営む農夫タックヴァンディのお話。

超銀河団規模の舞台とアステロイドベルトあたりでウロウロしてるお話が並行で語られるのが面白いですね。

サンゴ虫(に似た生き物)を(人間でいう)ニューロンのひとつひとつのようにして
そこから発生した意識、という地球外知性というのは斬新でわくわくしますよ。
しかもサンゴたちそれぞれも自意識があるという。
(他にも前例があるのかも知れないけれど、私は知らない。あったら凄く知りたい。)
つまり、隣り合った細胞と細胞の化学反応から意識というものが現れているのなら
隣り合ったサンゴ虫とサンゴ虫の相互反応の積み重ねから意識というものが生まれても不思議でないというネタです。

小惑星農業のほうも、宇宙で農業するっていうのがどういうことなのか、興味深いことしきりです。
アニーがアレだったあたりは、こう来るか~!と膝を叩いてしまう展開で大興奮。


間に小ネタとして、「銀河ヒッチハイクガイド」ネタが挟まれています。
スポンジが大変重要視されていてタオルがとっても貶められています。
つい笑っちゃったけど、ちょっと強引じゃないかな~?

5巻までの各巻を面白い順で並べると
2>5>>>3>4、かな。
1巻はまだ評価できません。巻が進むごとに1巻が面白くなっていきます。

ところで、
0.8光速で進むオムニフロラがボイドを渡るのに3000万年というのはずいぶん早い気がします。
Wikipediaによるとボイドの直径は1億光年以上。
真ん中を渡る必要はないけど、ボイドの端っこをちょっとショートカットしただけ?


「ぼくは思ったよりもたくさん見てしまったから」
「何を?」
「人が、可憐に滅んでいくさまを」

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2019年08月28日

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シリーズの今までの中で一番好きかも!
被展開体ノルルスカインとミスチフの話。
著者の作品の「老ヴォールの惑星」大好きなので、異性体モノやった〜\(^o^)/という感じ。
こういう生命体を考えるのも楽しいし、小難しくなくむしろ愉快に書いてくださるから、すごく嬉しいです。
「ノルルスカイン、旅慣れる」にある、旅のアドヴァイスが面白い^_^

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2016年01月01日

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ネタバレ

またしても打って変わって農業の話なのだが、これがまぁ面白い
零細の農家の厳しい現実を描きつつも、そこにある農業の理論性や日常での機微、人間関係をも見事に感じさせる
それでいて、並行で語られていたノルルスカインへの見事なリンク
娘の正体が分かってから、最後のアニーの独白までの流れは本当に見事だ
丁度、実家に農作業の手伝いしに帰ってたってのもあるが、ここまで色々なファクターがやんわりと、そして最後にはがっちりと繋がるフローってのもそうそうない

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2014年11月09日

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小川一水の超大作の第五巻目。ようやく半分(ただし次の巻はPart3まであるのが見えている)。
今回は、一見これまでの話と繋がりの無いような農夫の話と、逆に明らかに物語の中核であろう被展開体「ノルルスカイン」の話が交互に綴られる。

段々と、これまでの点と点が繋げられて線になってきたと感じられた。

タイトルの「百掬」とはなんなのだろうかとグーグル先生に聞いてみたものの、どうやら造語のようである。
「掬する」には大きく3つの意味があり、
1 両手で水などをすくいとる。
2 気持ちをくみとる。推し量って理解する。
3 手にすくいとって味わいたいと思う。
個人的にはおそらく3の意で使われているのだと考える。
そしてこれはノルルスカインの心情を表しているのだろうと思う。

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2014年02月25日

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ーーー西暦2349年、小惑星パラス。
地下の野菜農場を営む40代の農夫タック・ヴァンディは、
調子の悪い環境制御装置、星間生鮮食品チェーンの進出、
そして反抗期を迎えた一人娘ザリーカの扱いに思い悩む日々だった。
そんな日常は、地球から来た学者アニーとの出会いで微妙に変化していくが……。

その6000万年前、地球から遠く離れた惑星の海底に繁茂する原始サンゴ虫の中で、
ふと何かの自我が覚醒した――急展開のシリーズ第5巻。


全10章の『天冥の標』はやくも折り返し地点。

独立したピースが壮大なスケールで噛み合う様は、爽快感と更なる好奇心を呼び起こす。

超銀河団規模で繰り広げられる果てなき自然淘汰や
他恒星への長い移民の旅を渡れるような快適な閉鎖空間が作れるなら、そもそも移民の必要が無くなる「移民団のパラドクス」なんかが印象に残った。

関連する記述を見るたびに思うが、いくらなんでも宇宙広すぎである。





宇宙の広さと、そこから生じる過剰さを、少なく見積もってはならない。

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2014年02月03日

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ネタバレ

シリーズ5巻は宇宙農場の奮闘と、ダダーのノルルスカインの生誕と成長譚。面白かったです。
実家が農家なので農夫タックの仕事の忙しさに身につまされながらも、プラスで年頃の娘さんがイシスのクローンということで苦労にしみじみしました。
タックは元海賊で(しかもエルゴゾーン!)これまで奪ってきたから、娘さんと生み出す農業やってるのかなと思いました。レッドリートとか大農場ミールストーム社とか問題も山積みだけれど、明星よかった。。
ノルルスカインの方は別ベクトルでとても面白かった。生命に意識が誕生して成長し、遠くまで移動していく。億単位の時間をかけて。。
ダダー〈偽薬売り〉となったノルルスカインは何でもお見通しな絶対的強者だと思ってきたけれど、変な友人(?)ミスチフを取り込んだオムニフロラと大バトルを繰り広げながら太陽系まできてたんだなぁ。
オムニフロラがドロテア・ワットだとすると強力で邪悪なのも頷ける。
時系列整理しなきゃいけなくなってきた気がするけれど続きも楽しみです。6巻は上中下か。。。

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2023年12月10日

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ネタバレ

ここでようやく過去の話が繋がってくる話があり、目からウロコというかすごく楽しく読むことができました。

次がどんどん楽しみになってくる。

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2023年05月21日

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24世紀。パナストロ共同体の小惑星パラスで農家を営むタックは、15歳になった娘ザリーカの反抗期に悩まされていた。それに加えて、地球から農業を学びにやってきた研究者のアニーが父娘と同居することになってしまう。そのはるか6000万年前、どこかの銀河のどこかの星で、サンゴのような生き物のなかで意識が芽生えた被展開体がいた。ノルルスカインと呼ばれるようになるその情報生命は、やがて太陽系の地球にまで影響を及ぼす巨大な"敵"との出会いを語り始める。〈天冥の標〉シリーズ第5作。


人間ドラマは箸休め的な回。Ⅲ巻の後日譚で、アダムスも名前だけでてくる。
派手な展開は後半までないけれど、タックを通じて低重力環境下での作業の難しさ、異星での植物栽培の歴史など、24世紀の農業のディテールを読むのがとても楽しい。ティーネイジャーのザリーカが遊びに行く都会のちょっとワルなエリアなど、こういう普通の人が未来でどう暮らしているかって描写、肌感覚がわかるだけにワクワクするなー(タックもザリーカもただの"普通の人"ではないんだけど)。そして彼らや農家の仲間たちの目を通して、ロイズとその子会社が目論むメインベルトの画一化計画は庶民の生活をも苦しめているとわかる。
だが、今回のメインはそっちじゃなくて、これまでもちょいちょい顔をだしてきた〈ダダーのノルルスカイン〉の半生記である。今までの断章でも宇宙スケールの話を軽く話す韜晦っぷりが好きだったのだが、ここだけほとんど一人称に近い文体なのもあり、さらに愛着が湧いた。ノルルスカインとミスチフの関係、萌え〜。二人(?)は意思を持って生命体や機械の情報を操作し介入する、上位存在=神のようでもあり、ウイルスのようでもある概念的な存在。円城塔『Self-Reference ENGINE』における巨大知性体みたいなものと思ってるけど合ってるかな? ともあれ、彼らの生き方は冥王斑ウイルスの、オムニフロラはロイズの鏡像として提示された。さて次巻はどの陣営がどう動くのか。

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2022年05月13日

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 前作から数十年経っている。小惑星に住む農家の父娘の話。平凡な父娘と思いきや、父は元〇〇で、娘は△△の××。以前の巻とリンクしているんだ。
 そして、ダダーのノルルスカインの誕生から成長…が描かれる。

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2021年08月09日

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際どいコースの変化球から一転、ど真ん中直球の巻。ついに謎の知性体「ノルルスカイン」の生い立ちが明かされる断章は、読み応えがあり過ぎて再読必至。とにかくその壮大なスケール感にただただ圧倒されるハードSF。ここまでの総括的な内容にもなっていて、幾重ものベールがやっと1枚剥がされた感じ。一方(本編)の宇宙農場を舞台にしたハートウォーミングな冒険譚と併せ、メリハリがとてもよく効いていると思った。ラストで新たな展開が予告され、次巻への期待も高まる。でもまだ全体の3分の1…。

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2021年01月20日

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ネタバレ

あのノルルスカインの出自と、宇宙農家タック(タケカズ・バンダイ)の話が交互に出てくる作品。ノルルスカインの章は難しかった…。
ミスチフとの出会いとかオムニフロラ(植物宇宙生命体?)との闘いとかかなり壮大な話。木星のドロテアはどこからきたのか?はここで明かされる。

タックは、元海賊であのイシスのクローンであるザリーガを娘として引き取って育てつつ農家を営んでる。という話。

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2020年09月21日

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ネタバレ

この壮大な物語は、ノルルスカインとミスチフの戦いだったのだろうか。何千万年もさかのぼる途方もない話で火の鳥のよう。そこで交互にある星の農家の話が描かれる。終盤にいくにつれ、予想しない展開に驚かされる。希望と不穏さと。アニーはノルルスカインだったのだろうか。壮大な物語を読むのは4部で失速したが、この5部で弾みがついた。

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2020年08月27日

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被展開体という生命か…。神の新しい解釈ですな。悪い宇宙人といい宇宙人がいるという説にも反しないね。しかし、まだメニーメニーシープには結びつかないなぁ。役者はだいぶ揃ったのだけれど。

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2019年09月22日

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ダダーのノルルスカインの半生。断章という形で語られるノルルスカインですが、メインはこちらだと思わないでもない。表舞台に現れない彼の存在なので、断章なんでしょうけど。
ダダーとミスチフの関係、オムニフロラとは何か。三者の起源が語られた5巻。

タック・ヴァンディたちに幸あれ、と祈りながら6巻へ。
未来への光を照らしたアニーが眩しく、父娘の邂逅が柔らかな日差しを注ぐ。
あの農園は、きっとだいじょうぶ。


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2019年02月11日

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宇宙農家と知的生命体の話が交互に進む。
多分ノルルスカインの話だけだと
「読者、置いてけぼりになる」危険性があるためと思われる。
前作に比べて、やや落ち着いてるけど
農業を絡めてくるあたりと
毎回登場していたアイツの正体がわかる。

こんなに読む巻ごとに違った切り口で
一つの話を束ねているシリーズがすごい。

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2018年08月18日

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SF。シリーズ5作目。
西暦2349年と、その6000万年前を舞台に、交互に進む物語。
農業SFと知的生命誕生。
内容的にも、時間のスケール的にも遠く離れていそうだが、繋がってしまった…。
断章のノルルスカインのパートが好き。

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2018年07月22日

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働くお父さん紹介:宇宙農家編。跳ねっ返り娘を持つシングルファーザー。苦悩は尽きねど、今日も美味しい作物を育てるために頑張ります。単巻のストーリーでも普通に感動させてくる。そして読めば読むほど1巻の懐がまだまだ深いことが分かる。

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2018年03月13日

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うーん、ようやく本当の敵というか、表面にはなかなかでてこなんだ謎の登場人物(?)の存在と経緯が明らかになってきた。そこに未来の食料事情、農業の状況なんかがからんで、おもしろかったなぁ。激しいドンパチもないけど。

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2014年08月02日

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一度では理解できず二度読み。早く次の巻に進みたいのにー。二度読んで、やっと、なんとなくわかってきました。ダダーのことが。
このシリーズを読んでいたら、小説で表現できるありとあらゆることが楽しめるような気がする。本作では、章立てが有効。さらに期待が膨らみます。

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2014年07月19日

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とある農家の日常と、シリーズで暗躍していたノルルスカインの数億年に渡る物語が対比的に描かれる。そしてシリーズの後ろに潜むものも判明する

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2013年10月04日

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宇宙を駆ける情報生命体の誕生と繁殖と闘争の物語。
小惑星に住む農夫と反抗期の娘の日常の物語。
このスケールの違いすぎる話が繫がり、シリーズ全巻の話と繫がり、とても満足感がありました。
前巻では少し挫折しかけたのですが、可憐に足掻いて生きるこの宇宙の生命体たちの物語を最後まで見守りたいと思います。

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2013年09月29日

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ようやく話のバックボーンが動いてきた、第5作品目。今までは個別の話で!部分的に繋がっていただけであったが、いよいよ本筋へ、といった感じ。
長い作品なので、ダルみそうてすが、個別の作品の面白さでテンションを保っています。このまま完結まで行き着くことができるか。折を見て読み続けます。

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2013年05月06日

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ダダーのノルルスカイン、6千万年前の誕生と今に至るまで戦い続けている敵ミスチフの正体。西暦2349年の小惑星帯での事件が語られる。
非常にテンポが良くて面白かった。

羊飼いも出てきたし、大体登場人物というかグループは出揃ったのかな?

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2013年04月21日

Posted by ブクログ

宇宙農家とノルルスカインの話。
一巻から読んできたが、間が空いているので、
全体の流れが、わかるような、わからないような。
 
ここで敵の正体ミスチフがわかったのかな?
もう一回読んだほうがいいかな。

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2020年04月20日

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