【感想・ネタバレ】アサギロ~浅葱狼~ 28のレビュー

「新撰組」の作品は数あるが、もうお腹いっぱいという人にも是非読んでもらいたい作品。
剣術メインのストーリー構成と迫力満点の立会い、そして個性豊かなのちの「狼」たちのコミカルなやり取りがこの作品の魅力だ。
沖田総司となる惣次郎は格別の強さと「頭の弱い」感じの微妙なバランスが魅力的。そして、惣次郎が慕う近藤勇は引きこもり気味だが、圧倒的な大らかさと立会時の凄まじい迫力に読んでいて引きこまれてしまう。
そんな二人が通う道場・試衛館には、竹刀剣術とは異なる「斬る」ことを主とした教えと人を引き付ける近藤の魅力で「狼」が次々に集う。一人一人の「狼」を背景から丹念に描き個性豊かに仕上げているのも作品の魅力だ。
ただ、やはり一番の魅力は見ごたえ十分の立会シーン。刀は斬れる。その当たり前を存分に活かした描き口は、迫力がコマから溢れだす。

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Posted by ブクログ

長期連載の宿命、中だるみ気味だったがこの巻で復活。沖田が山南の切腹を介錯するというのに妙にユルい巻頭のやり取りから、そこへ至るまでの経緯と心理の怒濤に飲み込まれる。芹澤鴨暗殺以来の緊張とコーフンだった。沖田も明里を見て涙したけど少女漫画と違って過度に湿っぽくない。
しかし、澄ました伊東甲子太郎が意外にお笑いを演じてくれる。醜女調達の達人になってしまった土方…。ギャグも冴えている!

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2023年11月29日

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