【感想・ネタバレ】アサギロ~浅葱狼~ 11のレビュー

「新撰組」の作品は数あるが、もうお腹いっぱいという人にも是非読んでもらいたい作品。
剣術メインのストーリー構成と迫力満点の立会い、そして個性豊かなのちの「狼」たちのコミカルなやり取りがこの作品の魅力だ。
沖田総司となる惣次郎は格別の強さと「頭の弱い」感じの微妙なバランスが魅力的。そして、惣次郎が慕う近藤勇は引きこもり気味だが、圧倒的な大らかさと立会時の凄まじい迫力に読んでいて引きこまれてしまう。
そんな二人が通う道場・試衛館には、竹刀剣術とは異なる「斬る」ことを主とした教えと人を引き付ける近藤の魅力で「狼」が次々に集う。一人一人の「狼」を背景から丹念に描き個性豊かに仕上げているのも作品の魅力だ。
ただ、やはり一番の魅力は見ごたえ十分の立会シーン。刀は斬れる。その当たり前を存分に活かした描き口は、迫力がコマから溢れだす。

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Posted by ブクログ

この先何度となく言及されるであろう「士道不覚悟」がお目見えの11巻。
一度決めた道を貫き通すことができなければ「士道不覚悟」。そうでないならば、その道へ進むべきでないということか。
変節を認めない、でなく。ふらふらとするべきでない、ということか。

浪士組解散、新選組結成前夜の京都での一幕。

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2019年04月30日

Posted by ブクログ

「貴方こそが真の武士であり…真の間者。」
「間者を全うできなかった…それこそが士道に背くことだ!」
士道って、個人の生き様ではなく、武士の社会での規範なんだなと。
士道から外れれればもちろんのこと、士道を貫いたとしてもミスをすれば生きてはいけない。
厳しい世の中だからこそ、離れてみる分には一種の潔さに美学を感じるのかも。

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2015年05月28日

Posted by ブクログ

『士道』とは何か。
戦国が終わり大平の世が続くなか、存在意義を失った武士たちが縋った"信仰"だ。
武士に憧れた幕末の浪士たちが神格化した"狂気"だ。
幕末は"狂気"が活きた時代。
現代の薄っぺらい人道主義を持ち込まず、狂気を真っ当に描くこと。それが新撰組の正しい語り方なのではないかと思います。

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2015年04月07日

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