「新撰組」の作品は数あるが、もうお腹いっぱいという人にも是非読んでもらいたい作品。
剣術メインのストーリー構成と迫力満点の立会い、そして個性豊かなのちの「狼」たちのコミカルなやり取りがこの作品の魅力だ。
沖田総司となる惣次郎は格別の強さと「頭の弱い」感じの微妙なバランスが魅力的。そして、惣次郎が慕う近藤勇は引きこもり気味だが、圧倒的な大らかさと立会時の凄まじい迫力に読んでいて引きこまれてしまう。
そんな二人が通う道場・試衛館には、竹刀剣術とは異なる「斬る」ことを主とした教えと人を引き付ける近藤の魅力で「狼」が次々に集う。一人一人の「狼」を背景から丹念に描き個性豊かに仕上げているのも作品の魅力だ。
ただ、やはり一番の魅力は見ごたえ十分の立会シーン。刀は斬れる。その当たり前を存分に活かした描き口は、迫力がコマから溢れだす。
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沖田15歳から始まるアサギロ2巻。
自分自身の実力と流派の評判との落差に悩める日々を送る15歳。なんて思春期。
その彼の前に現れたのは、北辰一刀流・免許皆伝の山南敬介。実力と地位を兼ね備えた彼に勝利することで、自意識の確立を図ろうとする沖田ですが、紙一重の差で敗北。自分自身を否定されてしまったように感じ、それを受けいれまいとあがく沖田を立ち直らせたのは島崎勝太、後の近藤勇でした。
1巻といい、近藤と沖田の天然理心流を通じての絆を感じさせます。
兄であり、師匠であり。
凡人代表としての井上源三郎。この時に沖田や山南に感じた劣等感は、新選組六番隊組長になっても、感じ続け自尊心を傷つけていくのでしょうか。実力と地位の乖離ってところで。
まだまだ先の話か。
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まるまる1冊、山南さんの巻!といっていい第2巻。
これもおもしろかった!
山南さんと総司(15歳になりました^^)が出会って、山南さんが天然理心流に入門するまでの話。
1巻でも明らかだったんだけど、近藤さんがすごく大きな男なんだよなあー^^
山南さんも人格者で学者、剣も強くて魅力的なんだけど、そんな彼が惚れる器量があるんだよなー。
総司はまだまだ子ども(笑)。あああ、かわいいなあ、この漫画の総司は。
いいねー、この調子で今後もじっくりと試衛館一派の面々のエピソードを描いてくれるんだろうか。新選組ファンとして、本当に読み応えある作品に出会ったって感じ。
ただ、このペースで行くと相当巻数を重ねないと京時代にまで辿りつけない気がする…
新選組ものって打ち切りも多いんだよね。これは最後まで見たいから、絶対続いてほしい!><
あっ、この巻から源さんも出てきます!
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総司の飄々とした雰囲気は、司馬遼太郎の「新選組血風録」に出てくる
総司とあまり相違なくて好きだな。でも、まだまだお子様w
2巻で登場する山南敬助の天才っぷりはやっぱり惚れ惚れする。
後に、総司がこの人を介錯すると思えば余計悲しくなる。
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第1巻は「何だかなー」と思ったが、第2巻は山南さんの視点で描かれて面白い。山南さんが北辰一刀流から天然理心流に流派を変える経緯が、説得力と迫力ある。
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沖田総司、近藤勇、山南敬助、三人が登場し残る主要メンバーは土方歳三ですね。これまでの新撰組のマンガよりも間違いなく面白いけど、維新を中心の話とはなりそうにないですね