石井光太のレビュー一覧

  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい
    読みやすくて、めちゃくちゃおもしろい本でした。
    石井光太さんが好きな方は、絶対に読んだほうがいい一冊。
    著者にとってのルポを書く意味、その使命感が伝わってくる。
    光太さんの現場を見に行くことに懸けた思い、とても共感する。社会の見えにくいところにこそ、ひとの美しさはあると思う。
    自分はまだまだこのひと...続きを読む
  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい
    「現場に行くという事は、当事者になるということ。」フィールドワークを得意とする著者の言葉を重く噛みしめました。
  • 感染宣告 エイズウィルスに人生を変えられた人々の物語
    ここに取り上げられているのは、日本国内におけるHIVキャリアの人々のセックスと愛です。このほとの本は全て読んでいますが、初の国内ものです。読んでいただければわかるんですが、重いです。

    いま、HIVは治療さえきちんとすれば、死に至る病ではなくなったとはいえ、かならずしも根治しない、と言うのが現代の基...続きを読む
  • 物乞う仏陀
    日本だって60年前はこうだった。忘れちゃいけない、いろんな犠牲のもとに今の日本人がある。もっと必死に生きなくちゃ
  • 地を這う祈り
    凄まじい。表現し難い衝撃だ。

    眼を背けたくなる光景。それが日常に溶け込んでいる事実。紛争や飢饉という非日常ではない。日常である。同じ空間に悲惨さが横たわっているのさえ忘れさせる微笑ましい写真もある。アジア特有のまとわりつく埃っぽい空気感とともに、数々の事実を切り取った写真の価値は高い。

    石井氏が...続きを読む
  • 地を這う祈り
    これまでたくさんの書籍を手に取り
    無数のページをめくってきたが
    この本ほど心が震えたことはなかっただろう。

    写真を直視するのに
    感情の嵐が吹き荒れる思いに陥るのだけど
    目を逸らせてはいけないような相反する感情も沸いた。

    “衝撃”というひとことでは語れない。
  • 戦場の都市伝説
    チェック項目15箇所。その夜、漁師たちは信じられない光景を目の当たりにした、見張っていたところ、首都カンパラの方向から軍の巨大なトラックが何台も走ってきた、そして湖のほとりで止まると、軍人たちが荷台を開けた、そこには人間の死体をがぎっしりと詰められていた、軍の処刑によって殺された民間人だった、軍人た...続きを読む
  • 地を這う祈り
    知らないふりをしてしまいたい現実がまざまざと見せつけられる。餓死より酷い生活がある発展途上国の裏側。涙が出た。恵まれている日本人に罪があるわけでははない。どうしようもない。けど、誰もが諦めて無視していたら、だれも救われない。自分以外。平等なんてあるわけがない。でも。自分だけがのうのうと甘い汁を吸い続...続きを読む
  • ルポ 餓死現場で生きる
    今まで石井さんが取材してきた貧困国のまとめのような一冊。

    ユニセフなどの国際機関がが発表している統計上の数字も見せながら、数字だけでは見えてこない一人一人の生活の一部を教えてくれます。

    例えば、世界では飢えている人々は約10億人いるといわれていて、途上国で死ぬ5歳未満の子供の3人に1人は栄養不良...続きを読む
  • 物乞う仏陀
    一端の旅人として、ずっと読みたいと思っていた石井光太氏の作品。
    古本屋で見つけて、ミャンマーへの旅をするにあたってジャストフィットやと思い、購入しました。

    内容としては、アジア各国の街を歩きながら、乞食や障害者などの弱者に対してインタビューを行い、各国の実情を明らかにしていくといったもの。
    ...続きを読む
  • 地を這う祈り
    電車の中で読もうと本書を開いたけど、そこにはあまりに衝撃的な写真が多数が掲載されており、本を閉じた。
    家で改めて読んだのだけど、まさに地を這う人々が生活していた。憐れみを増すため、ワザと身体の一部を切断し、砂を塗りつけ化膿させる子供。蛆や虫が入っていても気にせず残飯を食べる少年。数十円で春を売る障害...続きを読む
  • ルポ 餓死現場で生きる
    アフリカで生じていることは何となく知っているつもりだった。しかし、実は何も知らなかったことをこの本で思い知らされた。
    つぶさに足を運んでの取材に頭が下がる。そして、様々な環境に置かれた一人ひとりの存在を受容する筆者のスタンスに学ぶものが多々あった。

    難しい理論を説明するのではなく、一人ひとりの迫ら...続きを読む
  • 地を這う祈り
    日本に産まれ育ったことによって練り上げられた自分の価値観を揺さぶり、再考させる書籍であったと思う。この書籍を読んでの率直な感想としては「私自身は著者と同じような体験をここまでできない」ということだった。吐き気や恐怖すら感じる。自分は国際協力の分野に興味があり、大学院の専攻にもかかわらず。

    事実をあ...続きを読む
  • ルポ 餓死現場で生きる
    世界の貧困の現場を教えてくれているので示唆に富む。例えば児童労働を禁止すれば家族を養えなくなった子供たちはアンダーグラウンドでもっと劣悪な環境で働かねばならなくなったり。それは児童結婚や売春や貧困ループの助け合いなんかでも背景には色んな要因が絡んでおり、そういった点も考慮して考えねばならないんだろう...続きを読む
  • ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死
    本書は在日外国人の生活の実態を遺体の冷凍空輸、韓国系教会によるホームレス支援、夜逃げ補償つきの結婚紹介所などから追ったものです。異国の地で生きるということの難しさと彼らの逞しさに心打たれます。

    あまりそのときのことは詳しく書くことができませんが、僕は20代の半ばくらいまでに、ここに描かれているよ...続きを読む
  • ルポ 餓死現場で生きる
    石井光太さんの本は、どんなに疲れているときでも読み始めたら止まらない、背筋が伸びる。

    「教養」という言葉が、普段使っている意味と異なる意味を持って使われている。
    普段「教養がある」と聞けばそれは詩学を嗜み歴史に精通し音楽や芸術に造詣が深い・・・というイメージになるけど、この本では日常生活で人とコミ...続きを読む
  • ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死
    日本社会のウラ側、もしくは一側面を生々しく映し出している。こういう社会の多様化を忌み嫌う側の人たちも多いだろうが、いろいろあった方が世間は面白い。そんなニッポン社会に向けた心構えを持つ上でも参考になる好著だ。
  • ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死
    在日外国人の葬式、風俗、宗教などの人間模様について紹介。

    目を背けて「なかったこと」にされがちな在日外国人たちの「日常」が いくつも提示されるている。

    あとがきの「日本文化はもう日本人だけのものではない」という言葉がとても印象に残った。
  • ルポ 餓死現場で生きる
    世界で問題とされてる事柄を七つの章に分けて実際に見て触れて感じた事をわかりやすい言葉でまとめてある。貧困や餓死などの言葉は知ってるが、それが実際にどの様な状況なのかはわかっていた様で何もわかっていなかった。貧困で生きるか死ぬかの生活をしている子供達の心の豊かさに驚いた。我子を思う親心の深さや生きる為...続きを読む
  • ルポ 餓死現場で生きる
    この作者の持つ視点の低さには毎度のことながら驚かされます。この本もまた、場合によっては自分の世界を根底から覆される恐れがありますので、お読みになるときにはその点をよくご理解いただけるとありがたいです。

    性懲りもなく石井光太さんのルポルタージュばかりを読んでいる自分がおります。この人の本は、ムチャク...続きを読む