石井光太のレビュー一覧

  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)
    重い病の子供たちにたとえ短くとも、深く生きてもらえる場を作った方々が「白い巨塔」の舞台である阪大医学部をルーツとしていることが驚きだ。
    幸い私の子供たちは、今のところ健康に過ごしているが、この本を読んで年老いた両親に優しくしたいと思った。
  • 君はなぜ、苦しいのか 人生を切り拓く、本当の社会学
    子どもを取り巻く、いや日本を取り巻く諸社会学の入門としてとても分かりやすく読みやすい一冊。タイトル通り苦しさや生きづらさを覚える人は一度手に取ってみると、自分を「俯瞰して見ることができ」、何かのヒントが得られるかも。様々な問題について多面的に、しかし一貫して理解しやすく綴られている。
    中高生はもちろ...続きを読む
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)
    子供の不治の病は子供の未来はもちろん
    いままでの努力までも奪い理不尽である
    また子供も幼くて病気が理解できなかったり
    両親の希望で病名告知されずに
    なんで辛い治療をしないといけないか
    家族や医療従事者に不満をぶつける

    少しでもこのような施設が増え
    子供、ご家族の心のケアができる事を祈ります
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか
    近年読んだルポルタージュのなかで、最も強い衝撃を受けたと言ってもよい一冊。
    単に「教育」というジャンルの本だと思っていると関係者にしか読まれないと危惧するが、一世を風靡したともいえる『ケーキの切れない非行少年たち』にも通じる話だ。
    人間は、よりよく生きていくために「言葉」が欠かせないということがよく...続きを読む
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか
    最初は本の厚さに面食らいましたが、文章は読みやすいし何より面白いです。
    読む前は国語力がこれほど大切な力だとは思いませんでした。これからは積極的に甥や姪の国語力を育てる手助けをし、自分自身の国語力も伸ばしていきたいです。
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか
    著者は格差社会の現実を追うノンフィクション
    ライターとして知られています。

    いわゆる貧困問題に光を当てています。

    その問題には日本人であるにもかかわらす、日
    本語をうまく使えない人たちがいるという事実
    に突き当たります。

    もちろん海外移住者のように日本語を母国語と
    していない人たちもいることで...続きを読む
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)
    非常に良かった!生きるとは何かを考えさせられる良書。

    難病の子供たちの困難から、さまざまな家族の姿や海外の先進事例に学び、小児ホスピス創設に至る医療・保育関係者たち。

    盲目的に苦痛をもたらす治療を強いるのではなく、患者の人生によりそい、短くとも人生をよりよく生きることに向き合うためにどうするかを...続きを読む
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)
    こんなふうに死を前にして懸命に生きている、私と同じくらいの子や、それよりも下の子供たちがいることは理解しているつもりでしたが、まったくもって分かっていなかったんだとこの本を読んで思いました。
    辛い日々を過ごしながら生きる子供たちのその姿が、鮮明に描かれる度に泣いてしまいました。
    定まってしまった死の...続きを読む
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)
     タイトルに「奇跡」とあるが、「軌跡」としたほうがふさわしいと思われる。本書は日本で初めてのこどもホスピスの設立に携わった医師、看護師、保育士、患者家族らの記録である。

     通常の成人用のホスピスは、終末期の患者を看取る場である。子どものホスピスの場合は、難病の子どもたちが短い期間であっても治療の場...続きを読む
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)
    何年か前に40日間入院した時、中庭で3〜4人の幼児がカートの乗せられ、楽しそうに散歩してる姿を何度も見た。大人でも我慢できない辛さがあるのに、あんなに小さな子達も闘病してるんだなと思うと涙が出た。この本に登場する子供達の強い意志には驚かされる。私にも何か出来る事はないか、改めて考えさせられる1冊。
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉
    これは若者に向けて書かれた本だが、とても良い本だと感じた。所得格差、職業格差、男女格差、家庭格差、国籍格差、福祉格差、世代格差と具体的な例を取り上げて説明してくれる。基本的に同じことを言っているのだが、ある世界にどっぷり浸かっている人間は、それ以外の世界にいる人を理解しないというか理解できない。それ...続きを読む
  • デリシャス・アンダーグラウンド―国際人材バンクより 2巻(完)
    入館職員の口癖、我が子に真似される、離婚危機まで。
    「どーせ、救えないし、何をしても結果が出ないし、考えてもしょうがない」。同様な無力感は収容者にもあるのでは。
    「人間ってのはやっかなみもんで、ひとりひとりは理路整然に考えられるが、集団になった途端、なぜか間違えるようになる。」P.29 入管組織とし...続きを読む
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか
    いわゆる底辺校から有名私立校、近年よく耳にするようになったフリースクール、さらには少年院まで、様々な教育機関や当事者たちを取材することで、昨今の国語力低下の原因と背景を探り、解決のヒントを示したルポルタージュ。

    SNSの普及により、「言葉足らず」な人が多いと薄々感じてはいたが、言葉が足りないことは...続きを読む
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか
    石井光太のルポ 誰が国語力を殺すのかを読みました。
    子供の国語力の低下が著しい。
    長男が高校生の頃数学者が講演に来て一に国語二に国語三に国語と言っていました。
    ゆとり教育のしわ寄せで、子供の国語力が落ちています。
    ごんぎつねが読めない子供や、反省文が書けない。
    その酷い反省文を読んでもどこが悪いのか...続きを読む
  • 君はなぜ、苦しいのか 人生を切り拓く、本当の社会学
    起きている事象の根本原因まで掘り下げている点と、苦しみの只中にある当事者たちの目線で物事を捉えている点が非常に良かった。
  • 物乞う仏陀
    衝撃でした。20年前の事だけど、今はどうなっているのかな?
    貧富の差は、益々広がっていて、日本もそんな風にならないようにしないと。
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか
    ボリュームのある本だったけれど、時間をかけて読む価値があった。
    言語は使わないと使えなくなる、ということは語学に関する職業柄実感を伴ってわかっているつもりだったけれど、それは毎日使っている「つもり」である母語でも同じであるということにはっとした。

    色々な感情を「やばい」「えぐい」「うざい」「むかつ...続きを読む
  • 43回の殺意―川崎中1男子生徒殺害事件の深層―(新潮文庫)

    何が正解か

    遼太くんを助けるためには何ができたのか、親や教師、周りの人が不登校や非行に走り始めた時から支援を始めても遅いのだと感じた。
    こんなことを思いたくはないけど、家庭環境と育つ土地環境は生育の過程に大きな影響を及ぼすことを確信する内容だった。
    また、不遇な現実からみんなが目を背けた結果の凄惨な事件だと思う...続きを読む
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉
    P101) パチンコ市場は20兆円。遊ぶ人の約半数が年収300万円以下という統計がある。つまり10兆円をお金のない人達から吸い上げているということになる。
    競馬や競艇、競輪も然り。
    日本のギャンブルはお金のない人たちから吸い上げるお金で成り立っているといえる。
    →これは衝撃。お金持ちの娯楽だと思って...続きを読む
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉
    世の中の現実を様々な角度から教えてくれます。
    数値的な根拠、事例もあり、説得力があり、自分の視野を広げてくれます。