諸田玲子のレビュー一覧

  • 決戦!忠臣蔵
    結局、真相は、藪の中。なぜ浅野内匠頭は、吉良上野介に斬りかかったのか。ここまで資料が何も出てこない事件も珍しい。

    諸田玲子の「与五郎の妻」が特に良かった。泣けた。
  • 帰蝶
    織田信長の妻の帰蝶(濃姫)を主人公とした歴史小説。帰蝶は信長の観察者である。帰蝶を信長の理解者とする描かれ方はあるが、本書の帰蝶は信長と異なる価値観を持っている。たとえば騙し討ちを卑怯と感じている。「夫が弟を成敗したことについてあれこれいうつもりはなかったが、信行は信長の仮病に誘われ、見舞いにきたと...続きを読む
  • 鎌倉残影 歴史小説アンソロジー
    鎌倉殿の13人観てなかったし
    鎌倉時代ってそんなに興味がないんですけど
    さすがうまい人のアンソロジーなので
    どれを読んでも面白かったです

    読む前は 朝井先生目当てだったんですが
    武川佑先生の 「誰が悪」 
    和田義盛一族の凄惨な最期が哀しかったですね
    ドラマで見たら 辛くって泣いちゃったと思う
  • 麻阿と豪
    公家の血筋に生まれながら前田家の娘として育った麻阿と、前田家に生まれながら豊臣家に育った豪。正反対の気質を持つ姉妹の波乱に満ちた生涯が描かれている。戦国の時代、女はなんと不自由な事だろう。とても読み応えがあり面白かった。 
    この作品のように「○と○」と2人の女性を描きた作品は何だか印象深い。「ハルと...続きを読む
  • 帰蝶
    歴史の真実は誰にもわからないから、それを逆手に小説を紡ぎ出せるなんて素晴らしいし、楽しませてくれてありがとうございますの気持ちでいっぱい。

    知的好奇心も刺激される。

    本能寺の変を計画した真の立役者は?
    もしかして本当かもしれない…と思いを馳せる。

    史実に基づくフィクションは、目線を誰かにするか...続きを読む
  • 鎌倉残影 歴史小説アンソロジー
    朝井まかて、諸田玲子、澤田瞳子、武川佑、葉室麟、5名の作家による鎌倉時代アンソロジー。

    大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の影響で、今年ほど鎌倉時代にハマった年はなかった。
    こんなにたくさんの作家陣が鎌倉時代を描いていたとは。同じ人物のことでも、各作家さんの視点も少しずつ異なって、読み比べることも面白か...続きを読む
  • お鳥見女房(新潮文庫)
    代々お鳥見役を務める矢島家は現当主の妻、しっかり者の珠世が中心となって回っている。

    「千客万来」
    仇と狙われている源太夫は5人の子供を引き連れて、昔ほんの少々の縁があった矢島久右衛門を頼ってやってきてしばらく逗留することになる。男を仇と狙う沢井多津もひょんなことから同じ久右衛門の家に宿を借りること...続きを読む
  • 恋ほおずき 完全版
    2003年の同名の単行本、2006年の文庫の4章に、書き下ろしの1章を加えたもの。

    現代でも重い妊娠中絶を正面から扱った時代小説で、あさのあつこの”闇医者おゑん”シリーズと同じ葛藤が描かれる。

    元藩医で町医者の六左衛門の娘である江与は裏口に「中條流」ののれんを掛けて、中絶が必要な女たちを助けてい...続きを読む
  • 四十八人目の忠臣
    これはどこまでが史実に忠実でどこからがフィクションなんだろう?!と思わずにはいられないくらいの筆致。
    忠臣蔵ものは大好物。
  • こんちき あくじゃれ瓢六捕物帖
    「諸田玲子」の連作時代小説『あくじゃれ 瓢六捕物帖』を読みました。

    ここのところ、時代小説が続いています。

    -----story-------------
    牢屋敷に捕らわれの身の「世之介」ばりの色男「瓢六」と、無骨な同心「篠崎弥左衛門」との凸凹コンビが、難事件を次々に解決する痛快譚

    絶世の色男...続きを読む
  • あくじゃれ 瓢六捕物帖
    「諸田玲子」の連作時代小説『あくじゃれ 瓢六捕物帖』を読みました。

    ここのところ、時代小説が続いています。

    -----story-------------
    牢屋敷に捕らわれの身の「世之介」ばりの色男「瓢六」と、無骨な同心「篠崎弥左衛門」との凸凹コンビが、難事件を次々に解決する痛快譚

    絶世の色男...続きを読む
  • 森家の討ち入り
    赤穂浪士討ち入りの義士の中に、浅野家家臣としては新参者といえる3人がいた。
    いずれも大名家津山森家の家臣。
    神崎与五郎、茅野和助、横川勘平。
    彼らはなぜ義士に名を連ね命をかけたのか。
    松の廊下刃傷沙汰に対する不公平な沙汰への浅野家家臣としての憤りだけではなかったのではないか。

    森家当主となった長直...続きを読む
  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男
    再び江戸に戻ってきた順。
    象山の仇討ちを思いながらも他の人に惹かれていく。
    順が見た激動の幕末。
    勝海舟の果たした役割など、見る側の方向を変えるとまた違う幕末が見えてくる。
  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男
    再び江戸に戻ってきた順。
    象山の仇討ちを思いながらも他の人に惹かれていく。
    順が見た激動の幕末。
    勝海舟の果たした役割など、見る側の方向を変えるとまた違う幕末が見えてくる。
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男
    勝海舟の妹から見る幕末。前編。
    初恋の人に添えるかと思いきや、佐久間象山の妻となる。 
    その事によりさらに幕末の混乱に巻き込まれていく。
    初めて江戸を離れる事になり、その後の人生はどうなるのか。
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男
    勝海舟の妹から見る幕末。前編。
    初恋の人に添えるかと思いきや、佐久間象山の妻となる。 
    その事によりさらに幕末の混乱に巻き込まれていく。
    初めて江戸を離れる事になり、その後の人生はどうなるのか。
  • 王朝まやかし草紙
    馴染みのない名前が、数多出てくるので、何度も、頁を戻したり、巻頭にある宮中人物関係図を、参照したりで、なかなか、進まず。

    それもそのはず、重要人物は、全て、作者のフィクションであるとの事。

    物語の、要になる、歌は後撰和歌集の中の「詠人知らず」の歌を用いる所等、流石、諸田玲子さん。

    類稀な美貌で...続きを読む
  • 巣立ち―お鳥見女房―
    源太夫の末娘の雪ちゃんがいじらしくて可愛い。
    季節が移ろうように、親から子へと命が繋がり、家族の形も変わっていく。子どもたちの成長は頼もしくもある反面、少しの寂しさも。
    遠い江戸の話だけれど、角を曲がれば弦巻川や鬼子母神が見えてきて、珠世さんに会えそうな気がする。
  • お鳥見女房(新潮文庫)
    諸田玲子さんの、さらっとした語り口に惹かれての購入。
    源太夫の登場する場面には生理的な不快感を覚えたけれど、これも著者の力量の発露か。
    後半100頁程が特によかった。
  • 鷹姫さま―お鳥見女房―(新潮文庫)
    お鳥見女房シリーズ3作目。3作目ともなると、登場人物たちにすっかり愛着も湧き、以前の話に出てきた人達にも再会できたりして、楽しめました。
    私が特に好きなのは、次男·久之助の親友でもあり、君江の想い人でもある菅沼隼人。好青年です。
    幕府隠密の任務のため、人を斬って以来、深い自責の念に駆られている伴之助...続きを読む