諸田玲子のレビュー一覧

  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男
    その後は佐久間象山を夫とし、彼の死後は村上俊五郎に惹かれる。村上は剣豪ではあったが、どうしようもない男で、家族は彼にふりまわされる。剣の達人だった初恋の男のイメージを引きずったせいで。
    それにしても妹の気質を知悉し見守る勝海舟は大きい。
    おもしろく読んだ。
  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男
    その後は佐久間象山を夫とし、彼の死後は村上俊五郎に惹かれる。村上は剣豪ではあったが、どうしようもない男で、家族は彼にふりまわされる。剣の達人だった初恋の男のイメージを引きずったせいで。
    それにしても妹の気質を知悉し見守る勝海舟は大きい。
    おもしろく読んだ。
  • 鷹姫さま―お鳥見女房―(新潮文庫)
    控え目な次女の恋、長男はツンデレな気位の高い姫に惚れるし、次男は訳あり美女との恋…珠世さんはなかなか気が休まる暇がないけど、えくぼで乗り切るのですよね。みな心に傷が有る…と言うのは、リアルだし共感します。ほんと、秀作。
  • 蛍の行方―お鳥見女房―(新潮文庫)
    珠世さんも相変わらず素敵なのだが、今回は次女の君江が良かった。想い人に誘われてウキウキ出かけた菊見である事件に巻き込まれてしまい、髪を振り乱して必死で人助けをしてる姿を彼に見られ落ち込む・・・。けど、珠世さんに「綺麗になりました」って言われて、「菊見より大事なものを体験させてもらった」と気付く・・・...続きを読む
  • お鳥見女房(新潮文庫)
    えくぼが可愛い主人公の珠世の、おっとりとしながらも何人もの居候を抱えて力強く生きている様が好もしかった。居候が敵討ちの女剣士や豪快磊落な浪人てのも良い。
  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男
    上巻に引き続き、さくさく読みました。
    象山が殺され、復讐を誓う順。

    勝気な順に引っ張られて読んでいけるのですが、
    時折、順が象山に子どもを産むことを望まれて妻となったけれど
    子どもに恵まれず、「一度もやや子を抱いたことがない」と思う箇所があって、切ないです。

    義姉は庶子をも自分の子として育ててい...続きを読む
  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男
    上巻に引き続き、さくさく読みました。
    象山が殺され、復讐を誓う順。

    勝気な順に引っ張られて読んでいけるのですが、
    時折、順が象山に子どもを産むことを望まれて妻となったけれど
    子どもに恵まれず、「一度もやや子を抱いたことがない」と思う箇所があって、切ないです。

    義姉は庶子をも自分の子として育ててい...続きを読む
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男
    勝海舟の妹?
    ということで読んでみました。全く幕末を理解していない私ですが、とても読みやすかったです。
    海舟の妹・順と関わった5人の男性を中心に描かれています。

    佐久間象山の妻になったことすら知らなかったんですが、面白かったー。
    上巻は象山さん蟄居することになったところまで。
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男
    勝海舟の妹?
    ということで読んでみました。全く幕末を理解していない私ですが、とても読みやすかったです。
    海舟の妹・順と関わった5人の男性を中心に描かれています。

    佐久間象山の妻になったことすら知らなかったんですが、面白かったー。
    上巻は象山さん蟄居することになったところまで。
  • お鳥見女房(新潮文庫)
    御鳥見役とは、将軍の鷹狩りの下準備をするお役目。
    じつは、幕府の密偵のような仕事も担っていた。
    江戸郊外に暮らす矢島家。
    お鳥見の妻・珠世は、23をかしらに4人の子持ち。旗本に嫁いだ長女・幸江には5歳の孫までいる。
    小柄で丸みのある外見、いかにも優しそうでいて、しっかり者とは、理想の女性?
    広くはな...続きを読む
  • 末世炎上
    平安の時代に生きる人々が二百年前の祖先の人生を生き直すような不思議な話。和歌は特に好きでなくとも百人一首を聞きかじった程度でなんとなく楽しめるし、紀貫之の子孫に在原業平の子孫にと、日本史に出てきて耳なじみのある人たちがそれぞれの先祖の因果をわかりやすく背負っていて読みやすい。スパイのような要素もあり...続きを読む
  • 狸穴あいあい坂
    火盗改与力の娘・結寿と八丁堀同心・道三郎の二人が不思議な事件の謎を解く、という連作時代小説。
    恋愛要素もあって、その観点からすると手柄を競い合う仇敵関係にある組織に属す二人の恋は前途多難。設定も面白いしキャラも立っていて特に結寿の祖父で元火盗改・幸左衛門がいい味出している。
    連作ということで一話一話...続きを読む
  • 其の一日
     井伊直弼の暗殺を防ぐために奔走する女の、暗殺当日の朝までの一日など、主人公の人生を変える一日を切り取って描いた短編集。

     夫と妻、親と子、男と女、すれ違う人々の結末は色々だが、江戸の昔の人々も、現代と同じように生きていたんだと感じさせてくれる。

     短編なので、時代小説初心者でもいける作品。女性...続きを読む
  • お鳥見女房(新潮文庫)
    主人公の「珠世」さんがよく描けていますね。

    この文庫本の表紙の顔に、えくぼがあるともっといい。

    こうした時代劇物を読むと、いつも思います。
    漢字の読みや意味をわかっていないなぁ、と。

    辞書を引いて、一応正確な読みと意味を調べています。

    たとえば、「深更」はなんと読むか?

    「しんこう」と読む...続きを読む
  • 青嵐
    次郎長モノとは全く知らずに手に取った、が
    これが思いのほか嵌ってしまった。
    この世を去った「森の石松」と「豚松」が天上から次郎長一家を
    眺めている設定。
    二人亡きあとの次郎長一家に絡めながら
    石松と豚松の生い立ちも語られている。
    親は命がけで子を守り子は親の為なら命を投げ出す任侠の世界。
    この後、諸...続きを読む
  • 王朝まやかし草紙
    平安時代が舞台の時代小説。ミステリー・ロマンス分有り。
    平安時代は絢爛豪華な中に渦巻く闇が魅力的で大好きなのです。
    その中でもお気に入りの1冊になりそう。
    主人公コンビ(じじ様入れたらトリオ?)も元気いっぱいで良いのですが、脇役の結果的にハッピーエンドなロメジュリがいい味出してました。

    平安ミステ...続きを読む
  • あくじゃれ 瓢六捕物帖
    最初の1-2編を読んだときは「どうかな」と思いました。なにせ、絶世の色男が主人公で、その恋人が気風の良い芸者、相方が無骨者の同心という、安易とも言える登場人物の設定なので。
    しかし、読み進めるうちに面白くなって来ました。お袖と弥左衛門の絡みなどでニヤリと笑わせる一方で、どこかしっとりした情緒もあって...続きを読む
  • あくじゃれ 瓢六捕物帖
    訳ありの悪党瓢六と北町奉行所同心弥左衛門が牢の中の事件や市井での事件を解決していくシリーズ。普段は牢に繋がれ、捕物探索の時のみ市中に出るという設定が面白い。恋人のお袖の江戸っ子気質のやんちゃぶりも楽しい。
  • 木もれ陽の街で
    「恋愛」と「家」、これは昭和でなくとも両方は難しいテーマではないかと思います。家族への後ろめたさを感じつつ片山に誘われたコンサートに出かけていったり、片山が自分の家族といるところを想像できなかったり。穏やかな生活を波立たせるものかもしれない。行きたい、けど躊躇う・・・というぎりぎりの気持ちがしみじみ...続きを読む
  • 山流し、さればこそ
    さほど期待もせずに読み始めたのですが、なかなか良い本でした。
    まあ、一種の成長物語。親の期待を受けて、出世至上で生きていた男が、失意の中から友情や家族愛に目覚める話。まあ、ありふれた題材かもしれませんけど、なかなか爽やかに描かれています。
    女性陣が良いですね。しとやかな奥さんの多紀、魔性の女・都万、...続きを読む