藤原正彦のレビュー一覧

  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―
    イギリスもののエッセイに凝っていた時期に手に取った1冊で、とても大好きな作品。
    大学教授ならではの視点でイギリス人やイギリス文化について触れており、一方で文は平易なので読みやすい。再読したい。
  • 若き数学者のアメリカ
    『国家の品格』の大ファンなので本書を手に取った。
    筆者は当時38歳前後。にもかかわらず現在と同等レベルの高い文章力に驚いた。周辺の様子のリアルな描写のなかに詩的な表現もある。自身を卑下する得意のお笑いセンスもすでにある。
    内容は若者らしい青さ、大胆さが満ち溢れている。ただの東大卒のがり勉ではないこと...続きを読む
  • 管見妄語 グローバル化の憂鬱
    『若き数学者のアメリカ』、『国家の品格』の著者である藤原正彦さんのエッセイ集。小気味良いテンポとユーモアであっという間に読み切れる。本書を読むまで、著者が新田次郎さんの息子さんとは存じ上げなかった。
    政治・経済に関する内容が多めであるが、身近な話題も多々盛り込まれておりお勧めの一冊。
  • 世にも美しい日本語入門
    画家と数学者が日本語について語った本。

    対談なのであっという間に読めてしまいます、でも、読み終えるのがもったいないんです。
    短い言葉の中に、日本語への誇りとか憧れとか抒情とか…そういうものがいっぱいに詰まっていて、読みながら、熱いものが喉元に込み上げてくるのを何度感じたことか…

    この中で紹...続きを読む
  • 世にも美しい日本語入門
    いつも小説ばかり読んでいるので、新書を手にとってみました。
    日本語って綺麗だなあと漠然と思っていたけれど、改めて日本語の奥の深さや、自分の浅学さを感じることができた気がします。

    「文字を簡略化するたびに、世代間に一種の段差ができます。世代くらいならまだいいのですが、古典との間に開きができます。」
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  • 管見妄語 グローバル化の憂鬱
    文庫本になってから読んだので、時事ネタにはギャップがあるが、本シリーズは大変勉強になります。
    いまさらながら、女子サッカーの宮間あや選手のエピソードには涙目になりました。
  • 管見妄語 グローバル化の憂鬱
    日本人である以上思考は日本語で行われるのであるから、英語だけできても仕方がない。情緒力を培うことこそ大事だという藤原先生の話は至極真っ当だと思うのですが、ここを分かっていない人が多い。
    物事の表層だけ見て、手を施しても仕方がないということを早く気付くべき。この本は政治家や官僚にこそ読んで欲しい。

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  • 孤愁〈サウダーデ〉
    近年まれにみる傑作。モラエスを心の奥底まで探るように描いており、とてもすばらしい本だ。モラエスについて勉強したくなった。
  • 心は孤独な数学者
    自ら数学者でもある著者が、特に尊敬する3人の歴史上の数学者の生涯を追う旅をする。3人とは、イギリス人のニュートン、アイルランド人のハミルトン、インド人のラマヌジャンである。時代は違うが、皆ケンブリッジ大学で研究をした。
    私は数学に明るくないので、この3人の学問的なすごさは正直なところ分からないが、著...続きを読む
  • 日本人の誇り
    大ベストセラー『国家の品格』の著者・藤原正彦氏が、同書から6年を経て書き下ろした、日本人への熱いメッセージである。
    『国家の品格』では、情緒や武士道精神などの日本人の伝統的な文化や感性を再認識し、尊重するべきであることを語っていたが、本書では、幕末の開国から昭和の敗戦に至る歴史を検証、再認識するべき...続きを読む
  • 祖国とは国語
    数学者にして文筆家、そして新田次郎と藤原ていの息子である藤原正彦の、2000~2003年に朝日新聞、産経新聞等に掲載されたエッセイをまとめたものである。
    うち約半分が、持論の「国語教育絶対論」を熱く語ったものであるが、斎藤孝があとがきに書いている「ああ、この人に、文部科学大臣になってもらいたい。これ...続きを読む
  • 若き数学者のアメリカ
    数学者である著者の、1970年代前半の米国留学体験記。日本エッセイスト・クラブ賞受賞作(1978年)。
    藤原氏は、『八甲田山死の彷徨』の故新田次郎と『流れる星は生きている』の藤原ていの二男。
    本作品は数学者である藤原氏にとって、エッセイストとしての処女作であるが、氏の抜群の行動力、感性とユーモア、更...続きを読む
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―
    数学者である著者の、1980年代の英国ケンブリッジ滞在記。
    藤原氏は、故新田次郎と『流れる星は生きている』の著者藤原ていの二男。
    『若き数学者のアメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞(1978年)を受賞し、『国家の品格』は2006年の年間ベストセラー1位となっている。
    米国滞在から10年以上を経て、...続きを読む
  • 日本人の誇り
    日本の本当の歴史が分かる一冊。

    学校で学んだ内容とは全然違った。
    間違った教育に洗脳されてる人が多いなと感じた。

    日本人としての誇りを取り戻したい方、必読。
  • 数学者の言葉では
    数学者藤原正彦氏のエッセイ集。とても読みやすいし淡々としたユーモアが心地良い。学者の視点から語られる学問への考え方、数学と文学の対比など内容は多彩だったけれど、何だかんだで新婚旅行記が一番面白かった気はする。ところどころそれはどうかなという意見もあったものの、数学者というのは普段こんなことを考えてい...続きを読む
  • 若き数学者のアメリカ
    若き数学者としてアメリカに渡り、もがきながらもアメリカという国と自己のアイデンティティとの間で奮闘した素晴らしい旅行記だった。

    ハワイで日本人ひとりの真珠湾遊覧船に乗り込み日本人であることのコンプレックスを過剰なまでに意識していた旅の始まり。ラスヴェガスで全額擦ったカジノ。ミシガンでは太陽のない季...続きを読む
  • 名著講義
    学問のすゝめやわだつみのこえなど,名前を聞いたことはあるけど読んだことはない,そういう明治~昭和時代に書かれた名著を大学生が読んで討論した授業をまとめた本。
    学生の臆面なく言う若々しいアイディアと,それを受け止めて返答する先生の知識量に圧巻。
    難しくて読みづらいものもたくさんあるでしょうに,この本読...続きを読む
  • 若き数学者のアメリカ
    文章のリズムがいい。
    筆者の嫌な部分も含めた感情が素直に書いてあって共感もできておもしろい。
    コロラド大学での最初の授業の様子は思わず笑ってしまった。
  • ヒコベエ
    『国家の品格』で有名な数学者、藤原正彦の自伝的小説『ヒコベエ』
    藤原正彦さんらしく随所に自虐的な笑いをちりばめ、時に国家観や歴史を語る。
    少年時代の甘酸っぱい恋の話なんてのもあって、、少し意外(笑)

    少しずつ読んだのだけれど、毎度「ヒコベエに会いたいな」という気持ちで本を広げた。
    まっすぐなヒコベ...続きを読む
  • 世にも美しい数学入門
    ホント、美しい!!

    学校教育としての算数&数学と、数学者たちを魅了する数学との齟齬はなんだろう。
    本来、そっちへ進むべき人たちが、学校の数学で多く淘汰されてしまってる気がしてならない(><)

    あきゅFBで、どなたかがオススメしてた本。
    すっごい!すっごい!面白かった♪