藤原正彦のレビュー一覧

  • 国家と教養(新潮新書)
    自分の内面を高めてくれたり、高められそうな本に出会えた時ほど、幸せを感じられる時はない。
    この本には、ありがとうと言いたい。
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―
     私にはイギリス人が、何もかもを知ったうえで、美しい熟年を送ろうとしているように見えた。彼等は、年輪を重ねた自分達が、テニスチャンピオンになったり、マラソンで世界新記録を樹立することが、できないのを知っている。ならば、騒々しく、生き馬の目を抜くような、軽重浮薄で貪婪な若者であるより、気品あり、知恵も...続きを読む
  • 国家の品格
    2005年に話題になった本です。
    タイトルは存じてましたが、今になって初めて読みました。

    この年末年始、ゴーンさんの海外逃亡や中東で再び戦争が始まりそうな情勢といったニュースが飛び交うタイミングで、この本を読む機会を得たのは「なにかの巡り合わせなのかな?」と思うほど、本書で著者が懸念する事態と、現...続きを読む
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―
    数学だけではなく、文化的な事柄にも通じている著者のことがよくわかった。
    217ページ付近には、この本がバブルの頃に書かれたことが理解され、その頃のイギリスの状況が将来の日本であると予言し、かなり的中している。
  • 国家と教養(新潮新書)
    国家を正しく導くためには真の教養が必要で、日本もドイツも偏った教養のために破滅の道を突き進んだ、という。また、第二次大戦前のアメリカの日本へのオレンジ作戦など、私の知らない記載が多く、目を疑った。世界には偏った教養ばかりで、真の抵抗は生まれなかった。▼「教養が哲学や文学に偏るのは危険で、人文教養・社...続きを読む
  • 国家の品格
    中学校や高校の社会科で、近代的なすばらしい思想として(?)啓蒙思想を学ぶ。ロックは「人は生まれながらにして自由で、平等であり、他の誰からも制約を受けない」と言っている。でもそんなことはあり得ない。人間は社会の中でで不自由で、制約を受ける。「私」の自由は他の誰かの自由と必ずぶつかる。その通りだと思う。...続きを読む
  • 世にも美しい数学入門
    三角形の内角の和は180度。
    平べったい三角形もとんがった三角形も…。
    そしてそれは100万年前も100万年後も変わらない。こんな真理はない。
    →「三角形の内角の和が180度だという美しさを
    どれだけ情熱的に語ってくれたかで、小学生の数学への興味は変わる」
    →本当にその通りだ。
    この本を読み終わった...続きを読む
  • 管見妄語 グローバル化の憂鬱
    知的で教養に溢れた文章を、こんなにうまくユーモアを交えて書ける人がいるんだなぁ。人を小馬鹿にされるのもうまい。なぜか腹が立たない。むしろ、愛や温かみを感じる。#藤原正彦
  • 国家と教養(新潮新書)
    【情報を論理的に体系化したものが知識とすると、これからの教養は書斎型の知識でなく、現実対応型のものでなくてはなりません。現実対応型の知識とは、屍のごとき知識ではなく、生を吹き込まれた知識、情緒や形と一体となった知識です】(文中より引用)

    主に日本、そして欧米における教養の歴史を振り返りながら、現代...続きを読む
  • 世にも美しい数学入門
    再読であることをインドの天才数学者ラマヌジャンの話で気づいた。よっぽどこの人の人生が可哀想だと思ったからだろう。
  • 国家と教養(新潮新書)
    西洋史が大半を占めていますが、とても勉強になりました。また、教養=読書の重要性を改めて再認識しました。
    将来の日本を担う子供たちへ、今後も読書を強く勧めていきたいと思います。
  • 国家と教養(新潮新書)
    語りおろし的な、さーっと読める本だが、なかなかに本質をついていて、現代人必読の書。
    藤原氏の辿ってきた戦後の生育体験、アメリカでの学究生活からの知見、今までの日本の大学生に接してきた経験、豊富な読書体験などに裏打ちされた話はどの世代が読んでも有益だと思う。
    ドイツの教養主義の誕生を歴史的背景から考察...続きを読む
  • 国家と教養(新潮新書)
    古典的な教養論だが、情報過多の現代こそ必要な生き方。
    最初は軽く読み流すつもりだったが、実は「現代日本への警鐘」として、あるいは現代人へ生き方の問題提起として、真摯に受け止めた。

    アメリカ主導の市場原理主義・新自由主義が主流となる中で、金融資本主義による覇権が至上の価値となり、
    実務・金銭・収益の...続きを読む
  • 管見妄語 とんでもない奴(新潮文庫)
    久しぶりに著者の作品を読みましたが、変わらないセンスに安心しました。
    女性絡みの表現を参考にさせていただきます。
  • 国家の品格

    日本の誇り

    AIまでも登場した現代にあって、日本の底力、日本人である自らの真の誇りを取り戻せるに値する著書だと思います。
    どのような歴史から、どのような風土から、どのような影響から、日本という国が世界を牽引するに相応しいのか⁈が良く理解できる一冊!
  • 祖国とは国語
    「祖国とは国語」藤原正彦 (3周目)
    以下たそ解釈
    ・国語教育は現代日本にとって緊急かつ最優先の事項である

    ・国語以外での他教科での思考・論理もそもそも母国語の言語をもとにしている

    ・その土台である国語、つまり語彙や情緒といったものが貧弱であるとそもそも全ての思考に影響を及ぼす


    ・いくら...続きを読む
  • 名著講義
    "お茶の水大学で教える藤原正彦さんの読書ゼミを書籍化したもの。
    私は、毎朝トイレ(失礼!)で1作品づつ読んでいった。眠気を覚ますのにちょうどよく、刺激も受けるし1作品読み切る時間もトイレ時間的にもぴったりだった。
    ここでゼミのテーマとなった本11冊が紹介されている。
    全ての書物を読みたく(読み返した...続きを読む
  • 名著講義
     お茶の水大での授業の本。著者が新田次郎のご子息であることは知っていたがお茶大の先生とは知らなかった。は、さておき、講義自体をもし聴講したら、恐らく「古い昭和のおっさんやな」と思うだろう。それが最終講義で一変。これがダントツで面白い。数学と文学の対比は実にぐっときた。
     あと若干気になった点としては...続きを読む
  • 日本人の誇り
    「国家の品格」の藤原正彦氏による、渾身の一冊。著者は数学者なのだが、本書は日本人が失ってしまった誇りを取り戻すためにはどうすべきなのか、というテーマで歴史と関連付けながら書いてある。数学が専門なのに、歴史しかも南京事件や東京裁判などセンシティブなところを調べ上げ、有無を言わせないほど理路整然としてい...続きを読む
  • 日本人の誇り
    表題の通り、日本人の誇りを奮起させる本
    戦後の自虐史観を払拭し、自国への誇りと自信を取り戻すべく、さまざまな歴史的事実を検証し解説しています。

    とても、読み易く、かつ理解しやすい内容です。
    さらに共感するところがたくさんあります。

    おおむね、自分の歴史観とあっていたり、そんことあったの?と思うと...続きを読む