鯨統一郎のレビュー一覧
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軽めミステリで、さらっと読めて面白い。
萩原朔太郎が探偵役で、マンドリンを弾きながら登場するナンパな男として描かれているところが楽しい。
時代背景や作家の友人関係も垣間見られるし。シリーズ化して欲しかったな。Posted by ブクログ -
有名な一豊の妻、短編七話構成で夫の出世に纏わる推理物
秀吉の妻でさえはっきりとした名前は?、まして一豊の妻の名は?
今回は千枝(知恵)になっている
土佐の一国の主になるのも自助里(逆読みトサ)にひっかけているPosted by ブクログ -
4
六波羅シリーズ1作目。著者の作品にしては、意外なほどオーソドックスな謎解き探偵小説。ぐるぐると場面が変わるプロローグ・第一章から技巧を凝らした描写で、これが後々効いてくる上手いミスディレクションとなっている。因習の残る山村を舞台にしたシリアスな物語で、著者の他作に見られるようなユーモアは控え...続きを読むPosted by ブクログ -
シリーズ一作目に引き続き民俗学の考証をテーマに据えたミステリー。
今回のテーマは、海上にあるとされる伝説の楽園”ニライカナイ”
ニライカナイという音の響きにまず惹かれる。沖縄の方言は古語をよく残しているという話はどこかで聞いた事があるが、言葉に惹かれるのはその為なんだろうか・・・
ストーリーはいく...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルは随分と安直ではあるが、中身は面白い。
歴史物にありがちな、重過ぎる説明が殆どないので、さっくり読める。
もちろん、明治維新の知識を入れた上でなら、尚楽しめるだろう。
気軽に歴史を楽しめる一冊でした。Posted by ブクログ -
4
『九つの殺人メルヘン』から数年後の設定の続編。時系列としては間にスピンオフの『すべての美人は名探偵である』が挿まれる。多少小ネタが絡むので出来れば順番に読んだ方が良い。
安心のワンパターンの美学。『みなとみらいで捕まえて』辺りでは、そのワンパターンが著しくつまらなく読む気をことごとく削ぐのだが、...続きを読むPosted by ブクログ -
4+ → 4
美貌の毒舌歴史学者・早乙女静香、飲めば飲むほど推理が冴えるお嬢様大学生・桜川東子、鯨作品の二大ヒロイン夢の競演。
少なくとも『邪馬台国はどこですか?』と『九つの殺人メルヘン』を事前に読んでおくと、ニヤニヤ度が増してより一層楽しめる。特に序盤、機内のシーンで静香が読んでいる本が『マジッ...続きを読むPosted by ブクログ -
いちおうジャンルとしては「ミステリ」なのでしょうが、
私にとっては「お笑い」本以外の何物でもない(^ ^;
おとぼけの、押しかけ探偵助手の女の子と
さえない探偵とのやり取りがおかしくて、
電車の中で何度も吹き出しそうになった(^ ^;
かえって、最後の「駆け足」な謎解きが
蛇足に感じるくらいで(...続きを読むPosted by ブクログ -
やっぱり鯨統一郎はおもしろい。なにこの、無駄にキレと面白みのある会話。メインストーリー関係なしに笑えるわ。
「きっとそうだわ。ありがとう、萩原さん。これで胸のつかえが取れました。」
「それは良かった。」
朔太郎は頷いた。
「今度は僕の胸のつかえを取ってくれませんか?」
「ありがとうございました」
と...続きを読むPosted by ブクログ