永井路子のレビュー一覧

  • 流星 お市の方(下)
    浅井家が滅びるようとするなかで長政との愛憎半ばだが確かに愛し合っていた2人。浅井家に嫁いだ時も織田家に戻った時も信長とは違う方法で常に織田家を守る道を模索する。冷酷な長政、軽薄な信孝、鈍感な勝家と人物描写が素晴らしい作品でした。
  • 流星 お市の方(下)
    戦国の武家の女たちが、外交要素を持ち実家と婚家のつながりを保ちつつ興隆を図る…とする筆者の主張を、主人公お市の方は全く果たしていなかった。
    連絡方法は取り上げられ、なすすべもない。特に実家から助が入ることもない。
    閨外交ですら思うままには進んでいないし、群雄割拠するあの時代の趨勢を見極めようという意...続きを読む
  • 執念の家譜
    「執念の家譜」…鎌倉時代・三浦光村目線による三浦氏の話
    「裾野」…曽我兄弟の話
    「信貴山落日」…松永久秀の話
    「群猿図」…長谷川等伯の話
    「裏切りしは誰ぞ」…小早川秀秋の話
    「関ヶ原別記」…宮部長煕と田中吉政の話
    「刺客」…山口重信の話

    「執念の家譜」では、三浦光村の妹・時子(という名で登場する)...続きを読む
  • 女帝の歴史を裏返す
    勉強になっておもしろかった。
    ただ江戸時代の女帝が薄かったかなぁ…。
    蘇我氏女帝説はなかなか説得的でおもしろい。
  • 岩倉具視 言葉の皮を剥きながら
    読んだけど話が記憶に残らない!
    朝廷内の資料も元に怪物岩倉具視を
    丸裸に暴いてくれたんだとおもうのですが
    読みづらい!   2013.6.8

    2018.11.11 再読中
    あれ、知識が増えてるからか
    スラスラ入る!
  • 美貌の女帝
    持統天皇の孫、氷高皇女のお話。
    スポットライトを当てる人物は永井路子らしく、いいところをついてるなぁ、と思います。
    生まれ、天皇となり譲位し、聖武天皇の補佐をするまでの一生。

    氷高皇女は静謐な美しく芯のある女性としてかかれています。
    個人的にはぱっとするところがあまりない気がするのですが、傍観者と...続きを読む
  • 美貌の女帝
    大好きな永井路子作品。
    今回の主役は氷高皇女。
    日本史上唯一の未婚の天皇。
    女性として 皇女として 天皇として
    一族の長として
    政治と戦いながらのお話しに引きづり込まれたが、後半はちょっと大雑把になったような…
  • 乱紋(上)
    大きな文字の新装版、っていってるだけあって、読みやすくていい。浅井3姉妹の末妹を書いたお話で、姉妹仲がすごく悪いのがちょっと珍しい気がする。
  • 平家物語の女性たち
    長らく『平家物語』を食わず嫌いしてきた。
    相変わらず『平家』そのものは読めていないが、こういう入門書?を手に取ろうと思っただけでも、進歩かもしれない(笑)。
    大河ドラマのおかげもあって、盛盛いっぱいの平家の公達も、ようやく何人かは「固体識別」ができるようになった。
    しかし、それでも、全ての人物を頭に...続きを読む
  • 平家物語の女性たち
    私にとって、平家物語はあはれの文学である。
    それは、源氏物語のあはれとは少し違う。

    自分の意思に関わらず、明らかに傾きつつある時代の、大きな渦に巻き込まれていった多くの人達の、時に栄華を、そして遂には偏に風の前の塵に同じ、、、を。

    けれど、やはり男側から見る平家物語は軍記物としての色合いの方が強...続きを読む
  • 流星 お市の方(上)
    お市の方は,織田信秀の十二男七女の中の一人,信長の異腹の妹である。自由で型破りなことが好きな信秀は,この風変わりな娘を特に愛した。当時,信秀の家格はさして高くない。そのころ尾張に勢力があった織田と言う家の家来である。もともと尾張の守護として入国してきたのは斯波氏で,織田はその被官に過ぎない。が,室町...続きを読む
  • 乱紋(下)
    天がめぐろうとしている。権力をほしいままにした秀吉の立場に影がさしはじめた。

    そんな折、おごうは三度目の花嫁となった。
    嫁ぎ先は、徳川家康の嫡子、二代将軍となる秀忠―。

    秀吉の死、関ケ原の戦いと歴史の大きな転換期に到達した時、お茶々とおごうは、姉妹で日本を真っ二つに分けて対決する両陣営の頂点にい...続きを読む
  • 乱紋(上)
    織田信長の妹・お市と近江の雄・浅井長政の間には三姉妹がいた。

    長女・お茶々は、秀吉の側室として権力をふるった後の淀君。次女・お初は京極高次の妻となり、大坂の陣で微妙な役割を演じる。

    そして、最も地味でぼんやりしていた三女・おごう。
    彼女には、実に波乱に満ちた運命が待っていた...
  • 平家物語の女性たち
    祇王・祇女、仏御前、横笛、千手前、二后、健礼門院、二位尼……
    『平家物語』に登場してくる、名脇役から主役級までの女性たちについて、小説家・永井路子が解説してくれています。
    作中の女性たちの実在不在がどうなのか、また彼女たちの言動が虚実どちらなのかは問題にせず、「なぜその役割を担わされて作品に登場して...続きを読む
  • 乱紋(上)
    昼行灯とナンバー2を描いたら著者の右に出る者はいないと思う。こちらが実像に近いように感じます。大河は月9だと思って観ればそれなりに面白い。
  • 乱紋(下)
    上巻のほうがおもしろかったかなー
    でも大河よりとてもおもしろかった( ´ ▽ ` )
    この作家さん他にも読んでみたい。
  • 乱紋(下)
    天がめぐろうとしている。権力をほしいままにした秀吉の立場に影がさしはじめた。そんな折、おごうは三度目の花嫁となった。嫁ぎ先は、徳川家康の嫡子、二代将軍となる秀忠―。秀吉の死、関ケ原の戦いと歴史の大きな転換期に到達した時、お茶々とおごうは、姉妹で日本を真っ二つに分けて対決する両陣営の頂点にいた。
  • 乱紋(下)
    『「江」の生涯を描いた決定版』と平積みされていた。
    大河の便乗かとみれば永井路子さんだった。
    ということは、もしかしたら読んだことがあるかな、と思いつつ、全く内容を覚えていなかったので購入。まぁハヤリだしね。

    永井路子の歴史小説は高校生の頃にほとんど読んだと思う。
    自分の日本史好きは彼女の小説から...続きを読む
  • 岩倉具視 言葉の皮を剥きながら
    想像と違った内容だった。岩倉具視という題名だが、幕末の歴史観が書かれた本だ。小説というよりエッセー。作者の歴史観をどうこう言うつもりはない。岩倉具視という題名がいけないのだ。ちょっと残念。岩倉具視。500円札。懐かしいね。
  • 岩倉具視 言葉の皮を剥きながら
    岩倉卿の題名の仮面の下、著者の幕末における歴史観を語っているだけのような気がして岩倉卿の物語を読みたい人向けではなかった。
    維新後の話もほとんど触れられていない。