保阪正康のレビュー一覧

  • 令和を生きるための昭和史入門
    膨大な調査に裏打ちされる、冷静な書。

    失敗の起源、社会の空気、天皇からの視点、戦後の矛盾と完了していない総括、平成の右傾化、等、
    平易にコンパクトに纏める。
  • 日本人の宿題 歴史探偵、平和を謳う
    半藤さんが亡くなってから、著書に触れることが多くなった。
    先日、職場の若手から、「どうして西暦と元号にこだわる人っているんですか?どっちでも良いじゃないですか。」と言われてびっくりした。
    彼らにはどうでも良いことで、西暦にこだわる人の思いを知ろうとしないその言動に正直驚くだけでなく失望した。
    この本...続きを読む
  • 陰謀の日本近現代史
    R3.12.14~R4.2.7

    (あらすじ)
    いつの世も、知恵と知恵の戦いが歴史をつくる。
    時にそれを「陰謀」という。
    よく知られた史実も、
    本来は何者かの陰謀の産物かもしれない――。
    必敗の対米開戦を決定づけた「空白の一日」、ルーズベルトが日本に仕掛けた「罠」、西郷隆盛が見誤った「会津の恨み」、...続きを読む
  • 昭和陸軍の研究(下)
    昭和の軍隊の杜撰なこと、まるで今のコロナ禍でオリンピックを行う東京都並びに政府の上層部のようだ。結局、何をしたいこかよくわからないが、国を滅亡へと導いていく。
  • 陰謀の日本近現代史
    太平洋戦争時、日本がどう判断してどう行動したか。いろんなところで言われていますが、あまり今と変わっていないと感じる恐さ。政治だけでなく社会そのものが…
  • 昭和陸軍の研究(上)
    保坂さんの昭和史の本はとても秀逸である。太平洋戦争時に東条英機などの当時のリーダーたちが何の戦略もなく、自分の家や他の組織とのテリトリー争いによって、大きな判断ミスをし、日本を負け戦へと導いた。この罪はとても重たい。しかしながらこのことを僕も含めきちんと知っている人はあまりいないと思う。歴史を過去か...続きを読む
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    学校の授業は、縄文時代とか弥生時代なんかよりも、まず近現代史から遡っていったほうがいいんじゃないかと思う。
  • 日中韓を振り回すナショナリズムの正体
    留学時代、世界の色々な国の友人らと話していて、これまで自分は恥ずかしいほどに歴史を、特に近現代史学んでこなかったと自覚して以来、ずっといつかきちんと考えてみようと思っていた。

    半藤氏の昭和史などを読んでから、ついに気になっていたこの本を手にとった。

    一番印象に残ったのは「過去の戦争の直接の責任は...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    東条英機や吉田茂など6人の人物にフォーカスして、昭和前期の歴史を読み解いた本。

    本書は関係者への取材や文献記録などをもとに、昭和前期(戦前)に起こった出来事に関係する6人の人物を中心にして昭和前期の歴史をひもといていきます。

    歴史から教訓を導き出すことは、未来をより良くするために必要なこと。私た...続きを読む
  • 昭和史の本質―良心と偽善のあいだ―(新潮新書)
    2020/12/17保阪正康 昭和史の本質
    今日の小利を捨て、明日の大利を得る
    目先の利益は時間を失い未来の大願成就を目標とする視点を失う東條英樹がそう
    100,000人の戦死者を出した中国からの撤退はありえないそして3,000,000人を殺した
    戦時の指導者は兵士に私を強要したひたすら死ねと言う戦...続きを読む
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた
    太平洋戦争に向かって社会の様子が変わっていった昭和初期。本書では当時の新聞、雑誌などジャーナリズムが国家による統制を受け、やがて自らを守るため、販売部数を伸ばすため、戦争に協力する記事を掲載するようになった経緯が詳しく述べられている。
    昔の話といって片付けられるものではない。新聞、雑誌であればまだ自...続きを読む
  • 田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体
    200619田中角栄と安倍晋三 保阪正康☆☆☆
    政治家は誰のために存在するか? 民のため、国家のため
    ところが安部晋三など世襲政治家や、トランプなどは
    自分のため、自分のレガシーのため、君主国家に逆戻りした
    人類が民主主義のためにどれだけの血を流したか!

    「戦争への姿勢」
    安倍首相は積極的 民の苦...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    面白い。一気に読んだ。特に犬養道子氏と渡辺和子氏のエピソードは心に迫る。元号が変わり昭和が歴史になりつつある今、こうした切り口の書物は大変意義深いと感じた。
  • 続 昭和の怪物 七つの謎
     昭和史において、政界から在野の人物7名へのインタビュー等を通じて述べた本書。
     いくつも初見があって面白い。

     特に気になったのは2点。

     一つは橘孝三郎。この人物についてはまるっと初見である。農本主義者で理想主義者。なおかつ自ら汗を流す実践家でもある。その人物が何故「五・一五事件」に関与した...続きを読む
  • 平成史
    【三十年一刻のごとし】約30年に及んだ平成という一つの時代を、政治や経済、社会や皇室といった多様な側面から分析した作品です。著者は、昭和史研究により菊池寛賞を受賞している保阪正康。

    日本近代史の大家とも言える著者の作品ということもあり、時に昭和と比較をしながら進めていく平成論はお見事の一言。教科書...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    昭和史は私の世代の歴史教育では把握し難いものがあって、あまりよくわかっていないため、本書は興味深く読んだ。側近へのインタビューを通じて提示されるそれぞれの人物像が新鮮。良いところ(悪いところ)ばかりでないのが良い。一部救いのない人もいるが…
  • 昭和陸軍の研究(下)
    組織における「エリートの選抜」が長期的な組織の命運を決定する
    陸大組のエリート選抜は机上の能力査定でしか行われなかった 頭でっかち
    しかも幼年学校-士官学校-陸軍大学と純粋培養されて「視野狭窄」人材ばかり
    最近の日本の高級官僚の選抜と人材の劣化も通じるものがある
    後藤田さんの「矜持」

    エリートが無...続きを読む
  • 昭和陸軍の研究(上)
    昭和陸軍は暴走に次ぐ暴走
    自己過信=驕りは「精神論」へ走る
    客観データを軽視・無視するから組織内論理に内向し、進歩・発展性を止める
    陸軍幼年学校-士官学校-陸軍大学の純粋培養された人材集団が全権を掌握
    究極の共同体を形成する
    それが組織の死に至る病だと築かないまま、陸軍だけではなく、国家滅亡へ

    ...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    180810昭和の怪物 七つの謎 保阪正康 ☆☆☆
    「東條英機」ナンバーワン! 石原莞爾・瀬島龍三が勉強になった
    犬養毅・渡辺和子・吉田茂も良かった

    1.東條英機 選んではならない首相「自省がない」
    昭和天皇と木戸内大臣の奇策 自己保身が国を滅ばした
    (1)軍人の偏狭さ①精神論が好き②妥協は敗北③...続きを読む
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか
    客観的に領土問題について記載されている。
    ただ、現在の日本の政治や現在の情勢を考えるとこのままの状態が続いていくのかなと。