保阪正康のレビュー一覧

  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    原爆、沖縄、レイテ沖海戦、、それぞれの断片的な出来事は見聞きしていたが、それらの点が分かりやすくつながった。政府、国際、天皇の話も面白かった。たしかに感情論で片付けられがちな戦争を俯瞰で知ることができた。
  • 陰謀の日本近現代史
    無駄がないのに、わかりやすく頭に入ってきやすい。そして何より文章がとても好き。
    約4,000人の人たちから実際に話を聞いている、というしっかりした裏づけと言葉の重み。
    今まで曖昧だったことが、この本でわかったのも収穫。
    他の本も読んでみたいです。
  • 追いつめられた信徒 死なう団事件始末記
    この時代に警察権力と正面から対峙した人達がいたという事実にまず驚嘆した。日蓮宗系の思想事件というと血盟団事件におもいあたるが、生き残った人たちのその後の身の振り方を比較しても、本書の登場人物の純粋さ、言い換えると社会からの解脱ぶりが際立つ。
  • 昭和史七つの謎と七大事件 戦争、軍隊、官僚、そして日本人
    2021年、15冊目です。

    著者は、日本の近現代史についての第一人者の一人です。

    二・二六事件も五・一五事件も軍部が暴走したクーデター事件という程度の高校の教科書レベルの知識しかありませんでした。
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    なぜ戦力差4倍のアメリカに無謀な戦争をしかけていったのか、著者の観点・批判は
    ①目的も曖昧な戦争を3年8か月も続けたのか説明責任が果たされていない。
    ➁戦争指導にあたって政治軍事指導者は同時代から権力を付与されたろうが、祖先,児孫を含めてこの国の歴史上において権限を与えられていなかったこと。
    著者も...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    元外交官の人は、発言が極端に慎重になるんだなあ。私が読んだ2021年現在、領土問題は日本にとってすべて悪化してる
  • 負けてたまるか! 日本人 私たちは歴史から何を学ぶか
    丹羽さんと保坂さんの対談形式でしたが、お二方とも歴史、経済の両面から今の日本の病巣を鋭く指摘しています。
  • 昭和史の本質―良心と偽善のあいだ―(新潮新書)
    文学にはその時代の社会のありようが投影される。今手に取って読む本は、作者が生きていた時代のひとつの鏡である。この本を読んで、今を生きている私は過去の歴史に立っているわけだから、自らの国や世界の歴史をきちんと勉強する必要があると強く思った。
  • 昭和の名将と愚将
    先日お亡くなりになった半藤一利氏と保阪正康氏の対談集である。
    保阪氏は「名将の条件」を、「理知的であること」「原則論に振り回されないこと」と、陸軍士官学校をはじめとする陸軍教育の弊害をあげて話す。半藤氏は、「決断を下せること」「目的を部下に明確に伝えられること」「情報を直につかむこと」「過去の成功体...続きを読む
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三
    昭和史を勉強すると、瀬島龍三(せじまりゅうぞう)という名前がチラつく。「司馬遼太郎が瀬島龍三と対談しているのを読んで、司馬に非協力的になった元軍人がいた」というような話から、瀬島龍三とはどういう人物なのかに興味を持った。
    瀬島龍三は陸軍幼年学校、陸軍士官学校、陸軍大学校と進み、陸軍大学校をははな首席...続きを読む
  • 太平洋戦争の失敗・10のポイント
    太平洋戦争に関する10の論点を大きな視点でとらえて、簡潔に穏やかに解説してくれます。
    ミクロな知識を得るというよりも全体的、マクロ的にみた位置付けを理解するのに適しているように思います。
    戦争指導者に対する一面的な批判をするのでなく、政府、軍、国民、いろいろな角度から公正に検証を重ねている印象です。...続きを読む
  • 昭和史 七つの謎
    保阪正康氏の本は何冊か読んだがハズレがない。膨大な調査の上に書かれていて信頼できる。
    しかし、本書を読み始めてすぐに、自分が昭和の通史を知らないことを痛感して、半藤一利『昭和史』を読むことにした。
    『昭和史』を読みながら、本書の関連する箇所を読んでいた。よく分かる。やはり大雑把にでも通史をおさえるこ...続きを読む
  • 近現代史からの警告
    明治以降の出来事を様々な角度から分析し、現代に生きる我々が、今をどう考え、生きて行くかを考えさせる。
  • 『きけわだつみのこえ』の戦後史
    保阪正康(1939年~)氏は、北海道生まれ、同志社大文学部卒の作家・評論家。2004年、菊池寛賞受賞。昭和史に関する著書多数。
    本書は、1999年に単行本で出版され、2002年に文春文庫、2020年に朝日文庫から刊行された。
    本書は、題名の通り、1947年に『きけわだつみのこえ』の元となった『はるか...続きを読む
  • 対立軸の昭和史 社会党はなぜ消滅したのか
     野党の歴史というのは、どこかもの悲しい。今から見れば「なぜ」と思うことの連続ではある。しかし、他にいなかったというのも紛れもない事実。退潮とともに、無党派層が増えたという分析は、特に心に響く。
      とそんなことを書いた直後に、本当に小さい社民党がまた分裂とは。
  • 近現代史からの警告
    ☆☆☆2020年9月☆☆☆



    社会全体の倫理観が損なわれていることが恐ろしい。
    「五・一五事件」でテロリストが礼賛されたことを指している。「動機が正しければ殺人も許される」という空気。それが毎年のように繰り返されるテロやクーデターにつながり、軍国主義が収まらなくなった原因の一つと考えられる。

    ...続きを読む
  • 近現代史からの警告
    14年で世の中の雰囲気が大きく変わること、日本人は過去からも熱し易く、覚めやすい性格を持つことがわかった
  • 昭和史 七つの謎 Part2

    Part1より面白そう

    現在読み進めていますが、私の親類(故人)に関わるエピソードが、この本に載っていたことに、驚きと同時にこの本との距離感が縮まった様な感覚を覚えました。昭和史の謎を解き明かすことが益々困難である今日、教科書にない事実を可能な限り知って、誤った認識を押し付けられることのない、確固たる近代日本の歴史観を持て...続きを読む
  • 負けてたまるか! 日本人 私たちは歴史から何を学ぶか
    現代の日本の状況を憂慮する、丹羽宇一郎と保阪正康が対談する。
    同じ過ちを繰り返すのが人間だから、戦争をするなと言うのではなく、「戦争に近づくな」と、丹羽氏は訴える。
    日本は感情的な国なので、過去の戦争も感情論から始まったし、曖昧模糊、無責任体制、権限・責任の不明確さという精神風土はいまだに変わってい...続きを読む
  • 昭和史の急所 戦争・天皇・日本人
    200620 昭和史の急所 保阪正康
    ダメな組織はダメなリーダーによる
    ①リアリティの喪失 現実・現場を見ない
    ②Dataの改ざん Storyで嘘 無謬性
    ③言論統制


    「ファシズム」へ
    自己絶対化 ミス・失敗を受け入れない