レイモンドチャンドラーのレビュー一覧
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かの名言が非常に映える、
静かに展開する大人の本。
この作品はマーロウの周りにかなりの
女が出入りし、そのうち何人かとは
…な関係にまでなる、かなり色香漂う本です。
でもそれでいてムッツリでないところが
作家そのものの技量なんですね。
非常にいい感じでした。
決して派手な謎解き等、出てきません。...続きを読むPosted by ブクログ -
僕の理想。だったけど、今そう思うとすると途方もない目標になる
男、そしてその生き様。ゆで卵小説として最初に読んだこともあり、
思い出の一冊。Posted by ブクログ -
第二次世界大戦下の時期に執筆されたこともあって、マーロウ他登場人物が戦争や徴兵について言葉空少なに語るシーンだけが取り上げられることの多い作品で、非常にもったいない! 良作ですよ!!
まず、タイトルの勝利。そして、セリフの勝利。
そっとドアをノックした先、『私の好きな場面じゃないな』の件はもう、鳥肌...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かった。
ハードボイルド作品は苦手だが、村上春樹が織りなす独特な文体を通してだと、不思議と違和感なく読めた。
特に、フィリップ・マーロウが自宅でメンディネス(ギャングのボス)と対峙する場面は心臓を鷲掴みされるような臨場感があり、一気に読んでしまった。
一読しただけではとても理解できない奥深い作品...続きを読むPosted by ブクログ -
昔、大型書店でバイトしていた頃、バカ売れしていたレイモンド・チャンドラー。読んでみたいと思っていた元祖ハードボイルドミステリーを初めて手に取った。
主人公のフィリップ・マーロウがカッコ良すぎ。極上のいい女も登場。ミステリーに引き込まれ面白くて一気読み。どんでん返しもあり、十分に楽しめた。
大金持ちの...続きを読むPosted by ブクログ -
何十年ぶりの再読。
チャンドラーを読んだ人間と読んでない人間では、人生観が違うのではとまで思った少年時代。
今回あらためて読んでみて、筋を追うだけでは事件の全体像が最後の最後まで分からないので、終盤マーロウが何をしたいのかチンプンカンプンだし、読み通すのにめちゃくちゃ忍耐が要った。Posted by ブクログ -
何かを隠すということは本当に難しいものだと思った。人を殺したこと、殺した人を知っていること、自分が殺したのではないこと、自殺したこと、自殺しなかったこと、すべてが苦労に苦労を重ねられて隠されようとしていたが、どこかしらから誰かしらに見つかっている。
だが、単に悪いことはできないねという話ではなかった...続きを読むPosted by ブクログ -
村上春樹訳
長編ミステリー読んだの初めてだけど楽しめました。
エピローグ難しかったけど読み応えあって私みたいにただただ読んでた身としては、なかなか言語化できないこの作品の魅力を伝えていた。
そして、フィリップマーロウが最高に魅力的なので他のシリーズも読んでみたいと思った。
ミステリーとして楽しむのは...続きを読むPosted by ブクログ -
昔読んだはずだけど、ほとんど筋を覚えていない。
マーロウ以外の登場人物も。
今回あらためて読んで、それも無理はないと思った。
謎らしい謎もなく、マーロウ以外の人物も魅力に乏しい。魅力的なのは探偵だけ。
それでも、その文体と独特なナラティブは驚嘆に値すると思う。チャンドラーは、本当にユニークな作家だ...続きを読むPosted by ブクログ -
読むのは結構しんどいが、心地よい疲れだ。
一応ミステリだが、謎解きにあまり意味はない。ちょっととってつけたような種明かしだし。独特の比喩に一言多い登場人物、一筋縄でいかない会話。そしてとにかく行動する探偵フィリップ・マーロウ。一匹狼で妥協がない。その行動と言葉が本作の魅力。Posted by ブクログ -
探偵フィリップ・マーロウは、酔って駄目になっているテリー・レノックスに出会い、「なにか」に惹かれる。おそらくその「なにか」は彼にとって欠落というべきものだろうと思われる。その「なにか」がなんなのかについて彼自身がどのくらい理解しているのかは、小説を読む限りでは分からない。ただ、彼はその「なにか」のた...続きを読むPosted by ブクログ
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チャンドラーの本は集中力が続かないことが多くて、最後まで読めないのが普通なのだが、このストーリーは気になって読破した。推理小説としてはとても上出来だと思う。Posted by ブクログ
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すっかりこの文体に魅了されてきてしまった。無駄に細かい情景描写や、このシリーズでなければ許せないようなキザな台詞など、楽しめた。中身はミステリー・サスペンスとしては雑に感じるところもあるが、そんなことはどうでもよくなりますね。賭博船に潜入するあたりが、ちょっと頭に入ってこない部分があったけど、登場人...続きを読むPosted by ブクログ
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タイトルにある、"さよなら、愛しい人"と崇められるような、そんないい女、出てきたかな?と一読した時思ってしまったのだけれど。ところが...、
しばらくシーンを反芻しているうちに、いや、彼女そう悪くもないかも?...むしろ、心根のとても優しい人だったのかも?...とか、後からじんわりと読後感が変わって...続きを読むPosted by ブクログ -
初のチャンドラー。良かった。なかなかのボリュームだけど村上春樹訳というのもあって、思いの外スラスラ読めた。元々ハードボイルドとか古典的なミステリーに惹かれるところがあり、私的には非常に満足度が高かったけど、好みは分かれるだろうなぁ。小洒落た言い回し、キザな台詞、無駄に細かい描写そのものを愉しめない...続きを読むPosted by ブクログ
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ロンググッドバイに続き、チャンドラーを読むのはこれが2作目。こちらが1939年に発表されたシリーズ第一作とのことで、フィリップ・マーロウはまだ33歳と若手。村上春樹の新訳も手伝って、全く古さを感じることなく、映画を楽しむように読めた。自分にはこの魅力をうまく表現出来そうにない。あっと驚く伏線回収があ...続きを読むPosted by ブクログ
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チャンドラー作品六作目。あの有名な台詞はこちらに収録されていました。終始なにが起きているのかわからず…(中・終盤あたりでわかってくるので安心してくださいw)。しかし、独特な描写で読者を離さないチャンドラーはさすがだなと。訳もマッチしててとても好きだ。Posted by ブクログ
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普通なら一行にも満たないような何気ない一場面が、ここまで(くどい程に)表現できるのか、というくらい描かれていて、それが優雅に流れるように読めるのは、著者の力に村上春樹の翻訳の力があるからでしょうか。 内容的にすぱっとした明瞭さが無いのだけど、急がず、ゆっくり味わうミステリーとして堪能しました。女性陣...続きを読むPosted by ブクログ
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2度も映画化されているという名作。ミステリとしての完成度も高かったです。ただし、ミステリ好きとしてこの作品を見て読んでいるわけではないので、そこまで謎解きやプロットが面白いわけではなく。
マーロウが出ている、それだけで話や文章が魅力的になります。
マール・デイヴィス嬢に対する騎士道的な扱いには涙が出...続きを読むPosted by ブクログ -
フィリップ・マーロウもの、第1作
『長いお別れ』や、『さようなら愛しいひと』と異なり、珍しく私立探偵として依頼を受けて仕事を始める形式。
少し文章が固いけれど、面白い。
撃っていいのは撃つ覚悟をもっているやつだけだ!って文章どこにあったのだろう。Posted by ブクログ