レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • 長いお別れ
    本家をやっと読んだ。良すぎてもうどうにも止まらないー。出会った頃の二人が特に好きで、前半は、なるほどこれは清水訳が上回ると読み進めるも、終わってみると、後半の怒涛の波の勢いと感動は、最初に読んだ村上訳にはやはり及ばず、ロング・グッバイの方が好きな味付けという結論。ただ、読み心地は年齢と共に変わって来...続きを読む
  • 高い窓
    この手の文学的要素が強い小説は読み進めるのがきつい時もあると思ってるけど、今回はミステリーとしても面白かった。
    いつも通り、ハードボイルドな渋いフィリップ・マーロウも楽しめる。


    資産家の老女エリザベス・マードックから義娘リンダを探す依頼を受けたマーロウだったが、マードック家には秘密があった…

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  • リトル・シスター
    訳者の村上春樹氏があとがきで述べている通り、オーファメイ・クエストが魅力的。もしかしたら訳者の思い入れがそう読ませているのかもしれないけれど。二転、三転する謎解きも読みごたえは十分だと思う。
  • さよなら、愛しい人
    切ない。この切なく寂しい、それでいて暗くない読後感がチャンドラーの魅力だと思う。あまりにも漠然とした感想だけれど。
  • 大いなる眠り
    名前だけは聞いたことのある私立探偵フィリップ・マーロウ。
    村上春樹翻訳ということもあって読んでみました。
    読んでいくうちから映像として流れるような文章は初めてですね。
    ミステリーだが、アクションが多めでテンポもいい。
    何よりマーロウがとてつもなくかっこいい。
    容姿の描写はあまりないが、芯の強さを表...続きを読む
  • 大いなる眠り
    今さらレビューは不要の名作。それだけに難癖をつけたくなる気もするけれど、やっぱり面白いものは面白い。好き嫌いは当然あるだろうけれど、チャンドラーの、あるいはマーロウの世界像と村上春樹さんの文体は非常によくマッチしていると個人的には思います。
  • 高い窓
    あいかわらず、最高にエンターテイメントとして面白い小説でした。他にも美点はありますが、まずそう言いたいです。主人公の魅力を十分に楽しむことができました。個人的に買って読むぞという時に、ワクワク感の伴う数少ない作家です。訳をされている村上春樹さんもそれが分かった訳し方をしていただいていると思います。
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  • 大いなる眠り
    私立探偵フィリップ・マーロウの登場する最初の長編作品。双葉十三郎訳で昔読んだのだが、内容は全く忘れてしまっていたので、最近の村上訳で読み直してみた。やはり素晴らしい作品。
  • さよなら、愛しい人
    銀行強盗で8年間服役していた心優しき大男のムース・マロイ。
    別れた踊り子の恋人ヴェルマを探して黒人街の酒場フロリアンを訪ねるが、酒場で冷たくあしらわれ激情に駆られた彼は殺人を犯して逃走してしまう。
    現場に偶然居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウはアテにならない警察に憤慨し、シンパシーを感じたマロイ...続きを読む
  • さよなら、愛しい人
    アムサーに会いに行った場面の短い文章による章だて、切替。緊張感を持ちながら、結末に向けて急激にスピードアップし、深くなっていく流れ。
    フィリップ・マーロウの相変わらず、タフでわざわざ話をややこしくする物言い。
    訳者も言っているが、主人公とその周りの登場人物達の際立つキャラクターに読んでいて楽しくて仕...続きを読む
  • さらば愛しき女よ
    やっぱり・・・何度読んでも、この作品を越えるハードボイルド作品はないでしょう!あまりにもベタだけど・・・あはは
    ハードボイルド作品を読むと、どうしても探偵の原型はマーロウからきていわねーって思っちゃうんですよねぇ><
    他のチャンドラー作品も、「長いお別れ」は別として、霞んでしまいますもんね。
    それだ...続きを読む
  • リトル・シスター
    村上春樹訳のマーロウシリーズ
    訳者もあとがきで書いていますが(「結局誰が誰を殺したのかと訊かれると、急には答えられない」)、とにかく話の筋が分からない。難解。つじつまが合わない。その支離滅裂さ(それでも芯は押さえられている)は病的なものを感じます。
     それでも引き込まれる。後半の主人公が適地に乗り込...続きを読む
  • リトル・シスター
    フィリップ・マーロウ・シリーズ

    マーロウの元にやってきた依頼人・オーファメイ・クエスト。行方不明の兄オリンの捜索。オリンの住んでいたアパートの捜索。オリンの部屋を物色するヒックスと名乗る男。捜索中に殺害された管理人クローゼン。クローゼンが電話をかけた相手。ホテルに呼び出されたマーロウの前にあらわれ...続きを読む
  • 高い窓
    フィリップ・マーロウものの長編はこれで全部読み終わったことに…
    7編しか書かれていないことが悔やまれてならない。
  • 湖中の女
    先に「ベイ・シティ・ブルース」を読んでいたこともあって、すんなり文が入ってきた。一番好きなセリフがカットされていたのは残念だが、犯人を知っててなお楽しめる探偵ものも中々出合えない。
  • 湖中の女
    短編である程度わかってしまっている流れはあったがそれを気にさせない面白さだった。かっこいいなあクソッ。
  • さらば愛しき女よ
    多分女の子は「長いお別れ」よりこっちが好きだと思う。
    熱烈なキスのあとにハンカチで唇を拭うマーロウに痺れました。新聞記者さんとの関係にもすっごいときめく。
    ハードボイルド小説なのに、どっちかっていうとよこしまな楽しみ方をしてしまいました。
  • さらば愛しき女よ
    マーロウの気の利いたセリフがかっこいい。
    まだまだ読んでいないものが多いので、時間かけても読みたいな
  • さらば愛しき女よ
    愛の在り方を考えさせられる。切ない結末に涙を禁じ得ない。チャンドラーのマーロウ物では押さえておいて間違いない作品だと思います。
  • 高い窓
    プレイバックとかのように
    決してこの作品はエロスやロマンスがある
    作品ではありません。

    しかしながらこの作品には静かながらも
    一種の情熱があるのです。
    なんと言えばいいのでしょう、内なる熱といいましょうか。

    今回マーロウが依頼を受けた案件は
    裏がいっぱい秘められた依頼。
    色々は事実が現れては消え...続きを読む