レイモンドチャンドラーのレビュー一覧
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"ミステリアスで終わらない、ちゃんとオチのある村上春樹"。めちゃくちゃ村上春樹なのに全然村上春樹じゃない不思議な感覚。ストーリーは特筆するようなところはない王道ミステリーでしたが、面白かったです。一気に読みました。Posted by ブクログ
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水底の女(みなそこのおんな)
著者:レイモンド・チャンドラー
訳者:村上春樹
発行:2020年1月15日(単行本は2017.12)
ハヤカワ・ミステリー文庫
「湖中の女」(清水俊二訳)の邦題で知られてきた本作は、フィリップ・マーロウシリーズ第4作。読んでいるかなと思ったけど、記憶にない。初めて読...続きを読むPosted by ブクログ -
僕が知る限り、最も気取っていて、それでいて心地いい文章表現をした小説。
どのページをめくっても手が込んだ表現がちりばめられている。
村上春樹の訳はキザで冗長なのに奇跡のようなバランスで、渇いた世界観に自然と溶け込んでいる。
この小説の好きな表現をここに書き連ねようと思ったけれど、多すぎて書きき...続きを読むPosted by ブクログ -
今年は海外のミステリー傑作に何度か触れたけど今作もまたとんでもないクオリティを誇る作品であった。チャンドラーはミステリー作家として有名だが、訳者の村上春樹が言及しているようにミステリ以外の多くの作家に影響を与える文体を発明した。
村上春樹が訳しているので、彼の文体がいかにチャンドラーから影響を受けた...続きを読むPosted by ブクログ -
正月にダラダラ読んだ。
主人公がハードボイルド気取りになのに、
情に弱くきな臭いことに巻き込まれて、ボコボコにされるギャップがなんと愛おしいなと思った。
この辺りが村上春樹のキャラクターっぽい。
けど、強大な資本主義的なシステムに絡めとられそうになるけど、ずっと「友情」というものを信じて、
自分の...続きを読むPosted by ブクログ -
時間は元には戻らない。あの頃の友には、もう会えない…
村上春樹の訳で文体が心地良い。ハードボイルド。
ミステリー劇もさることながら、人間関係の無常さが胸に刺さりました。Posted by ブクログ -
「誰かの夢が失われたようだね」そして身を屈め彼女の目を閉じてやった。好きだった割にはうろ覚えのチャンドラーを村上春樹版で読み直す。兄を探して欲しいという生真面目な小娘オーファメイの依頼を受け、兄の住んでいたアパートで見つけたアイスピックで首を刺された死体。そこに映画女優やギャング、裏通りの人たちが絡...続きを読むPosted by ブクログ
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リトル・シスター
(和書)2011年02月02日 20:38
レイモンド チャンドラー 早川書房 2010年12月
村上春樹さんの翻訳しか読んでいないけどフィリップ・マーロウ作品で今まで一番良かった。
読み易く、内容も比較的分かり易い。
登場人物の描写も魅力的で、村上作品への影響も伺えると思...続きを読むPosted by ブクログ -
展開が全く読めない
マーロウなんでそっち行くん?なんでそんなことするん?って思いながらずっと読み進めてました
ドントシンクフィールって感じですね
素晴らしいPosted by ブクログ -
村上春樹訳のハードボイルドミステリであるフィリップ・マーロウものの2作目。旧訳のほうは荒々しく削り出した巌を撫でて温度を感じるようのな無駄のない文体だが、今作の新訳のほうは、岩の成分を一つ一つ手で探ってフィリップ・マーロウというキャラクターを浮かび上がらせるような作りになっている。ハードボイルド、と...続きを読むPosted by ブクログ
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探偵フィリップ・マーロウが石油富豪一家の闇に探り込んでいく話。はっとするような比喩表現が散りばめてあり、それだけでも読んでいて面白い。それにしてもこの姉妹は現代のパーティピープルな米国セレブを描いているようだ。こういう人ってこの時代からいるんだね。
話の筋が時々分かりにくくなるけど、巻末の翻訳者・村...続きを読むPosted by ブクログ -
大筋ではミステリだが
主人公フィリップ・マーロウの「ハードボイルド」を描くに多いに筆費やされる
ミステリに対し私立探偵というその立場は
現在なら「警察ものミステリ」に入るだろう名(超)探偵でない職場ものであるものの
「ハードボイルド」なので安易に仲間はいない
君の瞳に乾杯するのも至極慎重
そういうハ...続きを読むPosted by ブクログ -
やっぱりこれだよな。最初に読んだときは★★★だったが二度目を読んで、やっぱり★4つでしょう。あまりにクールすぎる文体とクールすぎるマーロウに完全にしびれた。
再読 19960623
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先日ロバート・アルトマンの映画バージョンを観てあまりにもあっさりカンタンなストーリーだったので、そうじ...続きを読むPosted by ブクログ -
hard
gentle
誰からも何も求めないかたくなな気持ち
娘はこの本を「葉っぱの絵本」と呼んで、筆ペンでたくさんの絵を描いて、そして私の膝の上に乗って、「読んで」って何度も言った。Posted by ブクログ -
仕事で訪れた酒場で事件に巻き込まれ、これをきっかけに、様々な人々の思惑の繋がりの中に絡め取られていく。主人公はその中を緩急つけながらもがき進んでいくことになります。いったい俺は何を探しているんだろうという疑問を持つ暇もないままに。
行間にある登場人物から発せられるサインと、同じく行間にある主人公の直...続きを読むPosted by ブクログ -
探偵マーロウの、最後の作品を、読んだ。大好きな村上春樹訳で、出版年順に読むという、お楽しみ・最大娯楽を堪能した。この作品で、もう、マーロウに会えないと思うと非常に淋しさを覚えてしまう。
この作品の評価がイマイチらしいが、私には、最高に興味深い作品であった。作品の中に出てくる、煌めいた言葉遊び、...続きを読む -
マーロウは、酒場でテリー・レノックスと知り合った。何度か一緒に酒を飲んだだけの仲にもかかわらず、殺されたテリーのために、マーロウは一銭にもならない調査を始める。友人への想いと真実を求めて。
私立探偵フィリップ・マーロウ・シリーズ不朽の名作。男の友情を描いたハードボイルドとしての印象が強いけれど、ミ...続きを読むPosted by ブクログ -
チャンドラーは長編も短編も全て好き。特にこの「ロング・グッドバイ」は最高傑作としていつまでも手元に置いておきたい本だ。
30年ぶりに再読した。多分、3回目。
やはり面白い。何より登場人物が魅力的だ。エリオットの引用など鼻につくと思われる方が居るかも知れないがこれはマーローの良い味になっている。Posted by ブクログ -
チャンドラー長編2作目にして不朽の傑作。
私がこの作品と出逢ったことの最大の不幸は先に『長いお別れ』を読んでしまったことにある。もしあの頃の私がフィリップ・マーロウの人生の歩みに少しでも配慮しておけば、そんな愚行は起こさなかったに違いない。あれ以来、私は新しい作者の作品に着手する時は愚直なまでに原...続きを読むPosted by ブクログ