小川一水のレビュー一覧

  • 妙なる技の乙女たち
    連作短編8作
    近未来、軌道エレベーターってワクワクするような設定
    それを超える彼女たちの溌剌さにしゃんとせねばと
    短編なのに長編的読み応え、抜群の爽快感
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART1
    SF。シリーズ8作目。
    ようやくストーリーは1作目に追いつき、アナザーストーリー的な感じ。
    主役のイサリが、1作目の影で何をしていたのかを描く。
    控えめに言って面白すぎ。
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ
    粘土練り練りして船や網にする機構。共同体同士の関係。そして主人公二人。
    体制やしがらみにとらわれないで自己実現する。
    はようイチャイチャしてくれ。
    周囲から求められる姿。慣習に整合できない自分。低下する自己肯定感。それでも自分は戦えると信じてる能力。自信を得て世界が変わる、或いは世界を変えるかも知れ...続きを読む
  • 老ヴォールの惑星
    ギャルナフカの迷宮を読んだだけだけど,どうしてもこの気持ちを書いておきたすぎて…

    とにかくおんもろぉぉぉぉぉぉぉぉぉという感じ.
    脳が死ぬかと思った.
    なんでだろ,小説読んだの久しぶりだからかな?
    よくわからんけど脳が焼け死ぬかと思った.

    なんだろ,「今まで読んだもの」の中で一番好きです.はい.
  • 天冥の標 I メニー・メニー・シープ (下)
    29世紀。地球人の植民星メニー・メニー・シープの港町セナーセーの医師カドムは、親友アクリラの依頼で急速に町に広がる疫病を調査することに。その結果、感染源は甲皮に覆われた謎の生物イサリであると判明する。カドムは凶暴なイサリとなんとか意思疎通できるようになるが、星の支配者である領主ユレインからイサリを引...続きを読む
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ
    男女がペアになって宇宙船に乗り、漁をする風習がある世界。漁は長期にわたることから男女はほぼ夫婦とされる設定。
    女性2人のペアがめざましい成果をあげる。
    百合である必然性があると思った。
    未来とはいえ家父長制の色濃い世界で、もし男性2人のペアだったら勿論なにか言われはするだろうけどここまで立場悪くなら...続きを読む
  • 煙突の上にハイヒール
    どの話も印象的で、読みやすく面白いです。
    最後の話、2008年に書かれているので驚きました。まるで今のコロナ禍を予見しているかのような話です。この話のように、いつか朝が来ることを信じたいですね。
  • 導きの星IV 出会いの銀河
    作者の発想力とそれを小説にする創造力に脱帽。エンタメ的な面白さ以上に色々考えさせられる内容で、SFやファンタジーを読もうかと思わない限り出会えなかったのが残念。
  • アリスマ王の愛した魔物

    初、小川一水読みでした!

    作者さんの別作品を人に勧めてもらったものの、そちらは長編シリーズだったため、まずは短編集からと思い、こちらを読みました。
    どのお話も素敵だったのですが、SFにあった固いイメージとは異なる読みやすい文章、思わず顔が綻んでしまう様な描写が魅力的な一冊でした!
    別作品もこれから読むのですが、楽しみです!
  • Genesis 時間飼ってみた 創元日本SFアンソロジー
    新進気鋭の作家様によるSF中短編書き下ろしプラス創元SF短編賞受賞作アンソロジー

    自分の裡に形成される「SF固定概念」を毎回アップデートしてくれる最先端を走るシリーズ

    ティプトリーを読み涙していた頃、このような未来型が到来すると露ほども予測せず、また今後どのような作品が紡がれてゆくのか、想像する...続きを読む
  • BLAME! THE ANTHOLOGY

    実は初BLAME!でした。

    有名な作品なのに、初BLAME!がこの本でした。飛浩隆先生目当てで買いました。
    予備知識なしで読み始めたのですが、とても面白かったです。一番最初の「はぐれ者のブルー」を読むと、世界観を大まかに理解できるので、その後の話もスムーズに入って来ました。そして、その後の話も新しい情報を提供してくれるので、...続きを読む
  • 天冥の標 V 羊と猿と百掬の銀河
    前巻から一転して、天冥の標という物語が進むにつれどんどんとスケールアップしていくのを感じられてワクワクした。
    あと、オムニフロラの展開はハインラインの操り人形っぽいとかんじた
  • 天冥の標 VIII ジァイアント・アークPART1
     第1巻のアナザーサイドストーリーとなる。ようやく第1巻に追いついた(?)。
     ところでSFで冷凍睡眠って、都合よく使われすぎじゃないか。「三体」シリーズなんかその感があった。PART2に続く。
  • 天冥の標 VI 宿怨 PART3
     やはり第6巻は「ターニングポイント」だった。これが第1巻「メニー・メニー・シープ」に繋がっていく。

     冥王斑ウイルスキャリアの《救世群(プラクティス)》と非感染者との壁。ロイズ非分極保険社団を中心とする人類と《救世群》の宿怨による戦いが始まる。これからどうなる? これから第1巻で「描かれた世界」...続きを読む
  • 導きの星IV 出会いの銀河
    思えば遠くに来たもんだ、の最終巻。最後がやや中途半端に感じるんだけれど、この辺が天冥の標に繋がったんだろうなと感じた。全般的には小川一水らしい話で読み応えがあり、楽しめました。
  • 天冥の標 X 青葉よ、豊かなれ PART3
    ついに終わった…!
    長い長い旅路で、想像できる範囲をとうに越え読むのに時間がかかってしまったけど、終わりました…
    ヒトもヒトでないものも、また生をつなぐことできたんだね…
    このⅩ巻PART1~3は、月へと新天地を求める晩年の千茅から始まり、千茅へ励ましの手紙を送ろうとする青年の青葉で終わるというのが...続きを読む
  • 導きの星Ⅰ 目覚めの大地
    読み逃していたシリーズ。意外と面白い。いろいろ伏線が出てきて今後の展開が楽しみ。天冥の試行版みたいな感じ。
  • 天冥の標 VI 宿怨 PART3
    SF。シリーズ6作目part3。9冊目。
    6作目の3冊だけでも、あまりに壮大なストーリーで、もの凄い満足度。
    1~5作目の内容の多くが繋がり、シリーズの中でも、大きくストーリーが動いた印象。
    ここから先の展開も非常に気になるが、微かに希望が見えるおかげで気が楽。著者の作品なら、きっとハッピーエンドに...続きを読む
  • ツインスター・サイクロン・ランナウェイ
    規格外の背高女「デコンパ」のテラと、小柄な家出少女で通常男が務めるはずの「ツイスタ」のダイオード……2人がコンビを組んでとてつもない漁獲量を揚げ、時には命の危機に見舞われ……これでもかというほどSFの世界観を確立しつつも王道のコンビものであるガールミーツガール。図体はでかくても優しくて生真面目で勤勉...続きを読む
  • 時砂の王
    時間を遡りながらの長い戦いのはなし。映像的な文章ですごくよかった。戦士としての矜持や自負のためではなく、愛した女のために何万年も戦い続ける知性体。そして、その感情を受けとった人間が自らの力で立ちあがる瞬間に目頭が熱くなった。