田辺聖子のレビュー一覧

  • 上機嫌な言葉 366日
    田辺さんの考え方、とっても素敵!!
    毎日を大切に楽しんで生きよう!嫌なことがあっても気を取り直して、毎日進んでいこう!
    と思える本。
    いつも読みたい。
  • 言い寄る
    これが昭和48年に初出…!!
    どうして私はもっと早く田辺聖子さんの本を読んでいなかったんだろう…
    もっと早くに読んでいたら、きっと10代、20代のあの頃、もっと愉快に生き延びることができたのに。
    でもこれからだって遅くない、って思わせてくれるのが田辺聖子さんの小説なんですよね…
    すごい本です。
  • 言い寄る
    何故か好きな作品。女でいる私を思い出させてくれる、男女とかって煩わしい関係性の中で、自分の色気を失いたくないとそう思える、女性のための作品な気がする。当時の"剛"という登場人物に重なるものがあって、なおのこと自分に刺さった作品。これで田辺聖子が好きになった。
  • 孤独な夜のココア
    20代半ばから後期の女性の恋愛短編集。まさに同年代で主人公に通ずるものも感じ心に響く。田辺さんの他の小説も読んでみたい。
  • 私的生活
    「言い寄る」が春から初夏そして梅雨の季節だとすれば、
    「私的生活」は盛夏から秋そして冬の季節だと私は感じた。
    これは実体験ではないかと思うほど、登場人物のセリフ全てがリアルに描かれている。特に剛の俺様的な態度には、絶対にモデルがいるはずだと思わせる。私の夫もまさに剛タイプで自己中心で人を常に見下して...続きを読む
  • 言い寄る
    30代で読んで、また50代で読み返した。すごいな、同じように感動した。
    乃里子は多くの女性の心に住んでいる。モテる点と才能の点以外は、しっかり者と思われているところが自分と似ている。手に入らない男性を好きになり、遠回しの愛情表現が空回りに終わるところもだ。こじらせた片想いほど厄介なものはない。心当た...続きを読む
  • 文車日記―私の古典散歩―
    日本の古典文学の面白さを理解しやすかった!
    小さなお話がたくさんあるので読みやすいし、田辺さんの解釈も共感できて、入り込みやすかった!
    もっと古典の歌系の話を読んでみたいなあと思った♡
    加増先生ありがとう
  • 残花亭日暦
    ぶさいくな田辺聖子がなぜあんなにみんなに愛されていたかが漠然と理解できる一冊。
    彼女は休まない、働く、動く、笑う、飲む、
    そして善きものをみな愛する。
    根っからの物書きだから、だいたいが観察眼で
    ウェットにならない、女々しさがない
    冷静に物事を理解しようとして批判がない、
    そして悲しみすらも笑いで包...続きを読む
  • 田辺聖子の今昔物語
    今は昔しで始まる今昔物語。約30の短いが不思議な優しいお話しだった。平安時代も、まだ、初めの頃の話しが多く。鬼が出てきたり、姫様を拉致して連れ去る人間が現れたり、やはり恋の話しが面白い。治安がことのほか悪いのもわかった。読んでいくうちに芥川の世界と重なっていくのもおもしろい。とても読みやすく、数が多...続きを読む
  • 上機嫌な言葉 366日
    まさに珠玉の言葉たち。
    何度、お聖さんのアフォリズムに救われたか。
    お聖さんの最期はまさに「アア、楽しかった!」生き残る人にシッケイ!と手をあげて、「楽しかったね」と握手して逝ったんだろうな。
    天国でカモカのおっちゃんとおいしい料理をあてに飲みながらおしゃべりしているんだろうな。
  • 田辺聖子の小倉百人一首
    いきなり和歌を詠みたくなって、でも和歌のことなんて全然知らないな…?と思いまずは百人一首勉強しよ!と軽い気持ちで本書を購入。

    よくありがちな歌の現代語訳だけではなく、時代背景や作者の人生など、多角的な方面から綴られていて、分かりやすく面白い。
    学校で学ぶ日本史と国語の古典は別個として捉えがちだけど...続きを読む
  • 文車日記―私の古典散歩―
    もう四半世紀ほども昔の受験生時代、古典を頭に入れるのに効果的と予備校の教師に勧められて以来、田辺聖子さんの古典ものを愛読してきた。今回何度目かの再読中、田辺さんの訃報。少なからずショックを受け、途中で本を閉じてしまった。
    本書は、田辺さんが大好きな古典作品について綴ったエッセイ集。やさしく、たおやか...続きを読む
  • 言い寄る
    モテるなら、ターゲットを定めましょう。
    と、思いました。

    モテない人が、言い寄ってきた人を恋人にしてしまう「選ばない」パターンではなく、モテるがゆえに相手を選ばず、不本意な恋人選びとなるパターンだ、と思いました。
    どちらかというと、モテる男性にありがちなパターンだ、と思いました。
  • 新源氏物語(下)
    桜の花が「可憐から豪華へ、そして、散って行く」ような最終章。
    桜が散り際に、少し凶々しくなる事があるように、
    女三ノ宮が陰を落とす。
    紫の上の心理描写は秀逸。
    これで、紫の上は、
    世界で最も美しいヒロインの一人にして、
    誰からも好感を持たれるという地位を確立した気がする。
  • 新源氏物語(上)
    円地文子さん、瀬戸内寂聴さん、大和和紀さんの漫画まで、読み漁り、それでも、時折、源氏物語読みたくなるのは何故だろう。同じ物語でも、作家さんによって、見える色も、感じる香りも、肌触りも、違ってくる。
    今回の田辺聖子さんは、登場人物が身近に感じられる。
    ただ、美しくない登場人物や年を経た女性への描写がき...続きを読む
  • 人生の甘美なしたたり
    「人間は何のために生まれてきたと思う?おもしろいことを言って、みんなで笑うためよ」
    日本を代表する作家であり大阪を最も代表する作家であった田辺聖子さんが、先週6日に92歳で亡くなった。「カモカのおっちゃん」などエッセイの言葉や小説の中で出てくるセリフが好きだった。大阪の普通のおっさんやおばはんが使う...続きを読む
  • 苺をつぶしながら
    今朝読み終わったばかりで、今日亡くなられるなんて。。
    すごく好きな作品でした。
    どんな方なのかお会いしてみたかった。
  • ほのかに白粉の匂い 新・女が愛に生きるとき
    「知的腕力とは、その人にしかない自分の言葉を持つということ。」
    「人生の意義は、まあ、いろいろあろうけれど、自分が何回、笑顔になったか、ヒトの笑顔をどれ程見たかで、充実度がはかられる、そんなところがある。」

    「自分の言葉」…自分の気持ちや考えをぴったり言い表せないことが多い。もっと言葉を自由に扱え...続きを読む
  • 夜あけのさよなら
    私の持ってる文庫本は昭和58年発行の19刷で、ページがすっかり茶色くなってしまった。単行本の刊行は昭和49年とある。うひゃー、すぐには何年前か計算しにくいくらい古い。でも読み返すたびにひきこまれて、前読んだときよりもっと良かった!と、その都度思っている気がする。田辺聖子先生の小説では一番好きかもしれ...続きを読む
  • 人生は、だまし だまし
    おせいさんの随筆を読んだのは初めてでした。ナアナアな中年、イチブン氏と理想高きOL、フィフティちゃん、おせいさん、ときどきカモカのおっちゃんを混じえて語られる「いい塩梅」の大人の随筆集。おせいさんの著作は小説もそうですが、カドがなくて心がまあるくなる感じ。合間合間に挟まれるアフォリズムが印象的でした...続きを読む