田辺聖子のレビュー一覧
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読売新聞の広告で「この国は、本を読まない大人が増えた。だから子供みたいな国になってしまった」という内容を語ったのは、田辺聖子である。
本書は、エッセイ仕立てだが、飲み仲間の「フィフティちゃん」と「イチブン氏」との会話を通じ、人間の生態、特に男女のあれこれを通じて、著者がアフォリズムを導き出す示唆に...続きを読むPosted by ブクログ -
この人の文章を読むと関西弁っていいなあ、と思う。小説もそうだけど、エッセイは本当に愛に溢れてて素敵。10年、20年前に読みたかったなあ。こういう素敵な大人になれるよう、精進します。Posted by ブクログ
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あの「枕草子」が溶け込んでいる小説。清少納言ならばこう思うだろう、こう言うだろうことを作者が想像力全開で書いている。散らばっていた人物像、流れ、つながりをくっきりさせていてわかりやすい。おもしろかった。また道綱母、紫式部、和泉式部、赤染衛門らの人物評もおもしろい。再度もっと自分の想像力をふくらませて...続きを読むPosted by ブクログ
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樋口一葉、与謝野晶子、杉田久女、吉屋信子、林芙美子
といった5人の女流作家の生涯を田辺聖子さんが見て書いた
一冊。
貧困に喘いだ一葉と芙美子、夫との関係に悩んだ晶子と
久女、母親から男尊女卑の価値観を押し付けられた信子。
それでもあきらめなかった彼女たちは創作の道に戻り力を
発揮しました。
その負け...続きを読むPosted by ブクログ -
「嘘つき男と泣き虫女」って本は、同じような内容でありながら途中から面白くなくなってくるような退屈な本でしたが、田辺聖子さんのこのエッセイは、下ネタいっぱいで最後まで猛スピードで楽しむことができました。
せっかちな男性諸氏には、まったくこちらの作品のほうが向いているように思います。ところどころ、ワ...続きを読むPosted by ブクログ -
私の百人一首の教科書です。この本で百首すべて覚えました。
作者の人物像、時代背景などがわかりやすく解説してあります。
子ども向けの「歌がるた小倉百人一首」もおすすめです。Posted by ブクログ -
田辺聖子は特に好きな作家の一人だが、その中でもこの本は何度読み返したか分からない。
一口に言ってしまえば源氏物語のパロディであるが、本家を超える面白さがある。その理由は登場人物の魅力にある。
光源氏は低俗で情けない人物として描かれているが、源氏を取り巻く女性たちは対照的に、鮮やかで生き生きと...続きを読むPosted by ブクログ -
明治から昭和を精一杯生きた女流作家5人の魅力を、お聖さんが柔らかい語り口で解説している。講演をもとにした文章ということで、とても読みやすい。お聖さんの、作品への愛が伝わってくる。
(2015.9)Posted by ブクログ