田辺聖子のレビュー一覧

  • おちくぼ姫
    学生時代の古文の授業でおおまかなストーリーは知っていたけれども初めてしっかり読みました。田辺聖子さんが、とても読みやすく分かりやすい現代語訳でストーリーを紡いでくれているので、久しぶりに時間が経つのを忘れて一気読みしました!これを機に、源氏物語など他の古典文学にも触れたくなりました☺️
  • おちくぼ姫
    超発掘本!という帯と表紙カバーのいかにも和物っぽい色柄に惹かれて購入したのですが、私の好きな平安朝時代が舞台の「落窪物語」という古典が原作の本でした。古典は難しい印象ですが、これは田辺聖子先生が所々に解説を入れながら文章をかみ砕いて書かれていてとても読みやすく分かりやすかったです。おちくぼの姫のどん...続きを読む
  • おちくぼ姫
    とにかく読みやすかった。
    難しいかなと思ったけど、時代背景なども分かりやすく砕けた感じで書かれていて、登場人物が置かれてる状況など想像しやすかった。
  • ジョゼと虎と魚たち
    9編から成る恋愛小説集。
    主人公の女性たちは、ドラマのシナリオを書いていたり、インテリア関係の店で働いていたり、フラワーデザイナーをしていたりと、それぞれ仕事を持っています。
    とても柔らかい関西弁で、ユーモアがたっぷり含まれていて、一つ一つが味わい深く、一気読みするのがもったいないくらい。
    内に秘め...続きを読む
  • 上機嫌な言葉 366日
    おせいさんの366日の語録集。ハードカバー版も持っているのに大好きすぎて文庫も買ってしまった。心の滋養となるスイートビターな金言至言がたくさんで、読んでいてすごく元気がもらえます。文春文庫のおせいさんの本は装丁がガーリーでめっちゃかわいいので紙の本を持つ喜びもひっそり味わえる素敵な一冊。落ち込んだと...続きを読む
  • おちくぼ姫

    お聖さん、なつかしや

    宝塚好きのお聖さんの古典ですが、40年も経って電子書籍で読めるとは、いま読んでも読みやすく、ハッピーなお話です。1000年前の時代を読みやすくしてくれてありがとう。「姥ざかり」も読み返そうと思います。
  • 隼別王子の叛乱
    「日本書紀」「古事記」に登場する大王オオサザキ(仁徳天皇)と大后イワノヒメの夫婦の物語を中心に、大王の弟・隼別王子とその恋人・女鳥姫が謀反の悲劇に流されていくドラマが描かれる。

    舞台は大和朝廷。大王にのぞまれた美しい女鳥姫が、大王の求愛を退け、大王の弟・隼別王子と恋仲になったことから悲劇は始まる。...続きを読む
  • 孤独な夜のココア
    いろんな愛のかたちが詰まってて、私はすごく好きだった。どの話も全部女性目線で進むのだけど、健気で真っ直ぐで、でも素直になれない感じとか、夢中になりすぎちゃう感じとか、りちぎな感じとか、そういう人、いるよなあとか分かるなあとか思いながら読んだ。昭和の本だから、言葉遣いとか生活様式さえ違うけど、女の内面...続きを読む
  • ジョゼと虎と魚たち
    「ジョゼ…」アニメを見た後、原作と違うというレビューを見かけたので興味が湧き購入。

    確かに、アニメは原作を参考に書かれたという方が合うのでは?と思うほど別物。
    きれいに展開させ、泣かされ、きらきらした結末のディ○ニー風ストーリーのアニメも好きですが、現実的でジョゼの障害は焦点ではなく単なる事実とし...続きを読む
  • 新源氏物語(下)
    - 同じ田辺氏の著書「光源氏ものがたり・中」に「このあたり(若菜)から『源氏物語』本編の低音部に、不気味な重苦しい調べがついてまわるようになります。ここにいたって『源氏物語』は、はなやかな恋の物語から、重厚で、まことに辛いおとなの物語になるのです。」とあるように「若菜」以降の巻には「生」と「死」が背...続きを読む
  • ジョゼと虎と魚たち
    初めて田辺さんの本を読んだ。
    寝る前に読みたくなるような、心落ち着く本でやみつきになった。言葉遣いがとても好き。
    他の本も早速今日買いに行く。
  • とりかえばや物語
    後半で秋月が恋愛に目覚め男性としての人生を謳歌するのは以外でした。現代語訳も素晴らしく古典に抵抗のある大人も楽しく読めると思います。
  • 田辺聖子のエッセイ 女のイイ顔

    まだ30代なのでタイムリーに田辺さんのコラムやエッセイを読むことができなかったので、このエッセイ集はとてもありがたい。

    田辺さんはやっぱり、優しくて面白くて温かい、関西の男の表現がとってもうまいなぁと思いました。

    ようやったようやったと我が頭なでてやる
    まいにちばらいろ

    何度でも読み返したい...続きを読む
  • 私的生活
    だましだまし上手くやってきたつもりなのに、許せていたことが許せなくなって、笑い声よりも沈黙で息が苦しくなっていく。季節の移ろいを自分だけが感じているような、静かな物語だった。

    夫の機嫌を取り、食事の支度をし、夫を立てるように親戚付き合いをし、プライベートを詮索される。そんな生活を続けた乃里子は、「...続きを読む
  • 田辺聖子の小倉百人一首
    「田辺聖子の小倉百人一首」(田辺聖子)を読んだ。
印象深い文章に出会った。
『民族の心の暗渠を流れつづける愛着』(本文より)
蓋し名言である。
いろいろな意味で気になる歌を一首だけ引く。
ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ いまは恋しき(藤原清輔朝臣)
<生きながらえていたら  ...続きを読む
  • 残花亭日暦

    なつかしい

    なんだか、懐かしさが込み上げてきた。
    昭和、平成のころは、今と大分違っているなと感慨深い。芋たこなんきんを見てから読んだので、ドラマの登場人物を思い浮かべたりしながら、今ではおっちゃんのそばに行った聖子先生を思った。
    源氏物語の講演を聞きたかったな、なども思った。
  • 言い寄る
    古い本なのに古さを感じない。
    ゴロちゃんが大好きだったのにあっさり取られちゃう感じがリアル。で、結局馬が合うゴウと一緒にいるのも。
    女のリアルな感情がよく伝わる。
    美々みたいな人もいるよね…
  • 言い寄る
    テンポの良い会話に、関西弁で言い寄る男たちの色っぽさ。まさに音が耳に浮かぶような小説だった。
    自分が本気で望む人にはこれっぽちも言い寄れないのに、言い寄る気もない友達に取られてしまう。その切なさに唸りそうになった。

    「ただ…彼のことを知ろうとワクワクしている自分の、いまの状態が好きである。」
  • 田辺聖子の恋する文学―一葉、晶子、芙美子―
    樋口一葉、与謝野晶子、杉田久女、吉屋信子、そして林芙美子、五人の女性文学者の作品や生涯を書いた作品。男尊女卑の時代に困難にぶつかり挫折を味わいながらも、最後まで諦めなかった彼女たちの強さに感服しました。
    久女の師・高岡虚子への行き過ぎた尊敬の念から執着していく様を狂気の一言で片付けてしまわず、「恨み...続きを読む
  • 愛の幻滅(上)
    あ゛あ゛~~痛い~~グサグサくる~~~
    不倫当事者は全員読んだほうが良い。
    不倫男への感情がリアルすぎて怖い。その幻滅の過程もめちゃくちゃリアル。
    昭和52年?!40年以上前か。。。コワイ。。。