黒葛原涼(つづらはら すずむ)は、推理作家の父・黒葛原玲に蔵書の管理を任されて、荒川区町良にある三角形のビルに部屋を持つことになる。
父のファンで大家さんの、翁(おきな)さんは、涼が名探偵になると固く信じている。
実は、名探偵になりたい、なんて思う子供だったのだ。
今は…今は?
少年探偵団!!って
...続きを読む感じの表紙イラストが素敵。
よしよし、そういう本なんだな?と気持ちスタンバイ。
路面電車の走る町、荒川区(なぜかここは実名)町良(まちら)の世界観を語るための説明がちょっと長い気がするが、町の様子は事件の展開にも大いにかかわってくるので、よ~く思い描いて、頭の中に展開しておきたい。
いいタイミングで、お散歩番組で「町屋」を訪ねていて、意外にも面白くて変わったお店や施設がたくさんあった。
素敵な町である。
いきなり履歴書を持って探偵助手を希望してきた、ネジ子さんには、なんだか秘密がありそうな…
そして、12年前に海に消えた弟の甘は生きているのか?
とっても面白くて、でもどこか物悲しい朱川ワールドでした。
シリーズ化でしょうか?
各話、江戸川乱歩作品からの引用あり。
乱歩をきちんと全部読みたくなりました。
(傑作選しか読んでいないので…)
第1話 都電の町と鉄仮面
涼、父の蔵書とともに、町良に住む。
鉄仮面が出るそうな!
第2話 ネジ子さんが来た
涼、立派な一人掛けソファを買う。
ひったくり“カマイタチ”の追跡。
第3話 セカイは知らんぷり
涼、怪我をした猫を保護する。
教育ママとアメリカ帰りの息子の確執とは?
第4話 守り神は失踪中
涼、人形探しを頼まれる。
昔ながらの天ぷら屋の女将さんと、息子の来し方行く末。
第5話 スキマ男のレモン
涼、盗撮容疑で連行さる?!
心の隙間にはレモンが効く(!?)
第6話 まぼろし楽隊(ジンタ)
結局、楽隊の正体は何だったのでしょうか?
涼の蔵書部屋は、とっても賑やかになりました。