井伏鱒二のレビュー一覧

  • 花の町/軍歌「戦友」
    徴用中の話かそれをモチーフにした短編集。根ざすものがあるってのはすごいことで、戦争、大震災、大空襲、そんな体験で自分が出来上がっていくってのもすごいことで、ただそんな経験はない方がいいんだろう。
  • ドリトル先生アフリカゆき
    小学校の図書室の、ずらりと並んだ岩波の海外のお話したち。そこにあこがれて手にとっていたことをふわーっと思い出しながら、懐かしく読み返しました。

    ほとんどのお話は覚えていなかったけど、今読むと、なんという、人の本質に迫った美しいお話だったんだろうと、でもマンガのように活き活きとして、読み出したら想像...続きを読む
  • 仕事部屋
    井伏作品に若さを感じたのは初めてのことかも知れない。とはいえ誰しも生まれた時からおじさんな訳じゃないのだから当然といえば当然か。
  • ドリトル先生航海記
    ドリトル先生は動物とお話ができるからおもしろい。
    あまりにもペットが沢山いるのもおもしろい。
    どうぶつを研究することもおもしろい。
    次の本も読みたい
  • 山椒魚
    言わずと知れた名作。

    特に山椒魚と屋根の上のサワンは国語の教科書でもお馴染みで懐かしく読んだ。

    不思議な感じのする小説で、
    小説というより詩のような印象を受けた。

    とにかく感情を揺さぶられない。
    例えば、電車から窓の外を見ているような。
    気にしなければ何も思わないが、注目すれば確かに感じるもの...続きを読む
  • 鶏肋集/半生記
    鶏肋って言葉を知らなかった。鳥の肋骨で、食べるところは少ないけれど味わい深い。いつまでも持ってるのは気恥ずかしいが、捨てるに惜しい。
    生きていると記憶にこびりついているのは、そんなものばかりなような気もする。おそらく誰に話すこともないけれど、ずっと忘れられずに自分の中にだけそっとある。
  • ドリトル先生のサーカス
    昔読んだはずのオットセイの脱出劇が、どんなんだったかなーと思って再読。記憶にあった感じより脱出劇は短くて、後半4・5部はサーカスいろいろだった。

    読んでみて思ったこと
    ・登場する動物(と人間)たちがイキイキしてやっぱりわくわくするな~ということ。どこを切り取っても自分だけの絵ができあがるような。人...続きを読む
  • 遙拝隊長・本日休診
    戦後間もない悲惨な社会生活を背景にしつつも、どこかユーモアを湛えている井伏鱒二の短編2編。

    『搖拝隊長』は元陸軍中尉で任務中の事故が原因で頭がおかしくなった岡崎悠一を中心に、周囲の皆が彼の言動に困惑・翻弄されながらも、戦中と戦後の分かち難い社会思想の断絶をユーモアを交えながら描いた作品です。
    何と...続きを読む
  • ドリトル先生航海記
    The Voyages of Doctor Dolittle (1922)

    訳者が井伏鱒二氏であり、言葉が古めかしいところがあるが、それが翻訳版ドリトル先生の面白みを増しているように思える。
    だが、原文でなければわからない言葉遊びがあるそうで、できれば英文を読んでみたいと思えた。
  • ドリトル先生アフリカゆき
    ドリトル先生シリーズ、初めて読んだ。井伏鱒二氏が翻訳されていたというのも知りませんでした。
    子供の心どころか大人の心もつかむ物語。ドリトル先生の、動物たちへの優しさがたまらない。
  • ドリトル先生航海記
    子供に読み聞かせ。
    子供ってよく聞いている。
    ほぼ字だけの本を聞かされて、話の内容について行くのって相当集中力がいるんじゃないかなと思う。
    今の自分にはきっと無理です。
    でも、読んであげるのは楽しい。
    ドリトル先生は、子供の世界にスッと入っていくらしく、何日かたってから突然あの場面がどーしたこーした...続きを読む
  • ドリトル先生航海記
    物語の序盤、トミースタビンズが先生に会って助手になるまでは子供時代の憧れや夢というテーマで統一されていてとても良いのだけれど、航海にでかけるともうめちゃくちゃ(良い意味でも悪い意味でも笑)。裁判あり、闘牛あり、難破あり、戦争ありで、最後は素敵な動物に乗ってご帰宅。先生ゴキゲン!
  • 荻窪風土記
    何よりも小山清のことに触れられているのが嬉しい。本当に井伏さんはたくさんの弟子に慕われた、面倒見のいい兄貴分だったんだろうなぁ。一度お目にかかりたかった。
  • ドリトル先生航海記
    子どもの頃に何巻か読んだと思うけれど、今回も古本屋で見つけた順に読もうかなと。ダブダブは一家に一羽?欲しいよ。先生もなかなか色々なことを考えながら勝負に買ったり、動物としゃべったり、、、。闘牛のシーンでは一瞬、先生が動物と話せて勝てそうなの忘れてひやひやしていました、、。
  • 駅前旅館
    最初 19771201

    観光業の可笑しさと面白さがギューッと詰まってます。
    その方面の方、
    仕事に疲れたら、これお薦めです。
  • 遙拝隊長・本日休診
    先生~、休みは休んでください!と言いたくなった。
    医者自体も少ないだろうし、命にかかわることだから「休みなんで!」と突っぱねるようなことも出来ないだろうと思うけど。
  • ドリトル先生月から帰る
    ドリトル先生物語の9作目
    月シリーズのなかで、いよいよドリトル先生が帰ってくる。
    動物たちとの生活の中で、トミーの役割が重要になっている。自然とドリトル先生のファミリーになくてはならない人物になっているのがうらやましかった。
    それにしても、バンボがいなくなったのはさびしい!
  • 井伏鱒二全詩集
    1937年(昭和12年)。
    訳詩が素晴らしい。孟浩然『春暁』を直訳と井伏訳で比較すると(カッコ内が井伏訳)、

    春眠暁を覚えず
    (ハルノネザメノウツツデ聞ケバ)
    処々啼鳥を聞く
    (トリノナクネデ目ガサメマシタ)
    夜来風雨の声
    (ヨルノアラシニ雨マジリ)
    花落つること知んぬ多少ぞ
    (散ッタ木ノ花イカホ...続きを読む
  • ドリトル先生と月からの使い
    ドリトル先生物語の7作目
    前半は動物園からの話の続きで、動物園にいる動物たちの話などが中心。
    その後、ドリトル先生と月からの使いの話となり、一行は月へと旅立つ。
    まさか蛾に乗って、月に行けるとは・・・
    ドリトル先生はアポロ計画も真っ青の偉業を達成していたんですね。
  • ドリトル先生月へゆく
    ドリトル先生物語の8作目
    前回に引き続いて月での活動が中心となる。
    苦労の末、会うことのできた月の住民。
    それはなんとチーチーが前作でみんなに話した物語の主人公オーソだった。
    感動的な話はさておき、月での診察が続く中、われらのトミーに降りかかる苦難とは…