井伏鱒二のレビュー一覧

  • ドリトル先生と秘密の湖 下
    亀の想い出話はすごく鮮明で、でももうこの地上のどこにもない風景や国や人の話なのだと思うと、鼻の奥がつんとする。
  • ドリトル先生航海記
    読書が楽しいと思うようになったのは、ドリトル先生に出会ったからだと思います。トミー・スタビンズ君になりたかった。
  • ドリトル先生航海記
    昨日の夜読んでいたらおもしろくてしかたなくて夜更かししてしまった。スタビンズ君の視点になってあどけない、おもしろいことに満ちた世界をはらはらしながら旅することができる。彼のドリトル先生への信頼や航海への憧れがわがもののように感じられる。井伏鱒二の、ユーモアに満ちておだやかな素敵な訳にも脱帽。
  • ドリトル先生と月からの使い
    ドリトル先生シリーズの中でも、特に好きな月3部作。虫の言葉の研究に行き詰っているドリトル先生のところに、ある夜家ほどの大きさもある蛾がやってきます。(正直なところ私が蛾が大の苦手です)
  • ドリトル先生航海記
    これで幼少時代育ったようなものなので。大好きとかそんなレベルでは語れないくらい大切な本。全巻13巻ですが、一番有名なこの巻を載せてみた。
  • ドリトル先生アフリカゆき
    子どもの頃から知っているのに興味が持てなくて読めなかった名作、読んでみたら存外面白くてスラスラ読めた!
    さすが長らく児童文学として名を馳せるだけあるなぁ。

    ドリトル先生は元々人間の医者で、途中から動物のお医者さんになったとのこと。
    全然知らなかった…。
    しかも動物と会話ができる!?
    面白い予感しか...続きを読む
  • 山椒魚
    滑稽な
    ほのぼの
    朗らか
    ユーモア
    庶民的な
    生き生き
    可笑しみ
    飄々

    ↑読んでいて思い付いた言葉
    文章に愛嬌があって
    本人の性格が出てる気がする

    古本トワサンにて購入
  • 山椒魚
    近代文学って慣れてないと読みにくいイメージだけど井伏の文章はスラスラ読めた。掛持ち、寒山拾得、夜ふけと梅の花、女人来訪、辺りが面白かった。主人公の語尾が「〜だぜ」なのもシャレてて好きだな。全体的にフワフワしてる感じとかも他の作家とは違った魅力の一つなのかも。
  • 黒い雨
    何人という命を一瞬にして奪った原子爆弾。教科書の1ページや毎年その日のテレビで追悼の様子を見るくらいしかなくて、よっぽど私にとっては9.11のテロのほうが刻まれている。
    この本を読んで初めて惨さや切なさを感じた。
    今の私になにができるわけではないけど、日本人としてちゃんと受け止めるべきだと思った
  • 山椒魚
    12の短編集であり、一気に読めた。
    方言や見慣れない表現に難しさもあるものの、それぞれ描かれる風景や心情に惹き込まれた。
    共通して動植物が印象を深め、各編に一貫性を感じさせる。
  • 珍品堂主人 増補新版
    知人の推薦で手に取ってみた。骨董に魅了された人々のドタバタ感が生き生きとユーモアたっぷりに描かれている。主人公が料亭経営にのりだした後に、狡猾な女性が登場してからますます面白くなる。実在の人物をモデルにしているが、主人公の性格がどこか自分と似ているような気がしてならない。
  • 黒い雨

    意外と掴みどころが無い井伏鱒二の作品の中で、本作は克明な描写と確かなリサーチが合わさったかなり骨太な作品。
    第二次世界大戦につき記した作品が林立する中、原爆と被爆者に触れた本作は戦争文学の金字塔と称されている。
    内容的なヘビーさを排して、言葉選びが平易でとにかく読みやすさが目に付いた。
    当時の惨状...続きを読む
  • 七つの街道
    井伏鱒二の紀行記。
    司馬遼太郎の「街道をゆく」も好きだが、井伏鱒二の本著はさすがに小説家によるものであり、文章が巧い。
    7つの街道とも、訪れたい場所だ。

    以下引用~
    ・鮒ずしは、「鮨」だと思うから誤解が生ずるのだそうだ。
    もともと鮨ではなくて漬物であり。漬物のおしんこが外国人にくさくてたまらないの...続きを読む
  • 駅前旅館
    井伏鱒二を読むと、普段の生活やいつも読んでいる本からは得られない何か微量栄養素みたいなものを得られる気がする

    駅前旅館の番頭の風俗などこちらは知る由もないのだが、いかにも本物らしくありありと描き出される。かならずしも堅気の商売ではないらしい。子供の頃にウチの母親が少し眉をひそめていたあたり、よく覚...続きを読む
  • 黒い雨
    日記形式で、主人公の体験が描かれている。
    広島の原爆投下から終戦までが詳細に描かれている。
    悲惨な状況が伝わってきて読んでいて痛々しかった。
    原爆症についても、被爆直後ではなく時間が経ってから症状が現れるということも改めて身に染みた。
    「夕飯は美味しかった。主食は麦飯七割にフスマ三割の混合だが、副食...続きを読む
  • 黒い雨
    2度目の広島訪問を前にして、それをより意義あるものとしたくて手に取った。
    戦時下の淡々と進んでいく日常生活を破壊した原爆。しかしその中にあっても日常を生きる他ない、生き残ったものたちの現実が描かれていた。
    戦争を直接は知らない私は、東日本大震災の惨事やコロナ禍の窮屈な生活と絡めて読んだが、戦争は人為...続きを読む
  • さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記
    「さざなみ軍記」は読んでいる時はなんだかやけに淡々とした話が続くなあ、と言う感覚だったのだけど、解説を読んで足かけ9年かけて少しづつ発表して主人公の成長を描こうとした作品だったと知ってなるほどと納得がいった。それにしてもそれだけ長い期間かけて割と短い期間7月から3月までの必ずしもクライマックスがある...続きを読む
  • 太宰治
    井伏鱒二文学忌 1898.2.15ー1993.7.10
    井伏忌 鱒二忌 平成5年までご存命だったですね。今年は没後30年で、神奈川近代文学館や杉並文学館で記念展が開催されています。(広島のふくやま文学館でも)涼しくなったらお出かけします。

    井伏鱒二は、太宰治をとても可愛がって(お世話をして)いまし...続きを読む
  • ドリトル先生アフリカゆき
    自分が小学生の頃、

    ドリトル先生シリーズが好きで、

    面白く読んだ記憶があり(ハードカバーのやつ)、

    再読しました。

    訳が井伏鱒二とは知らずビックリ。




    面白かった記憶がある割に、

    ストーリーを全く覚えていなくて、

    新鮮な気持ちで読んだ。

    ただ、ダブダブ、チーチー、ポリネシアといっ...続きを読む
  • ドリトル先生アフリカゆき
    名前は誰でも聞いたことがあるであろう名作をこの年になって読んでみるという試み第一弾。

    決して子供用だから簡単、ではなく、見どころがたくさんある小説でした。私も動物語を話せたら…と思いながら読みました。

    人種差別的表現については気になる部分もあったけど、時代の産物なので読み手がきちんと理解して読め...続きを読む