井伏鱒二のレビュー一覧

  • ドリトル先生アフリカゆき
    新訳が出版されるというので旧訳を読んでみた。挿絵があって福岡が推薦する(朝日新聞紙上で)のも理解できる。子どもがこの本をいかに面白く読んだかということを理解するためにも教員養成系大学の学生も読んでみるがよい。
  • 山椒魚
    なぜいま井伏鱒二を読もうと思ったのか、それが全然思い出せない。
    2、3ヶ月まえに青木南八との交流をテーマにした「鯉」を読んだけれど、この『山椒魚』はそれより随分前から積読されていたから、「鯉」を読む前から何かが気になっていたのだろうと思う。それが一体何だったのか。

    ただ何となく思うのは、何か「手触...続きを読む
  • 厄除け詩集
    井伏の詩、「ハナニアラシノタトエモアルゾ、サヨナラダケガジンセイダ」どのフレーズ、どこがで聞いたことがありましたが、井伏の自由闊達な五言絶句の翻訳あるいは意訳であったとは迂闊にも知りませんでした。これを知ることもできたのも茨木のり子さんのおかげですが、井伏鱒二の詩もいい。いいです。
  • ドリトル先生アフリカゆき
    子どもの頃、大好きで、全巻読みました。今回、再読しました。
    やはり井伏鱒二さんの日本語訳が好きです。難しい文体でもないし、子どもたちにも、井伏鱒二訳を薦めたい。
    人種差別的という評価がされていると大人になってから知り、ショックを受けていました。読んでいた当時はそんなこと思いもしていなかったから。編集...続きを読む
  • ドリトル先生の郵便局
    最初は郵便局から始まったけど,と中から小包ゆうびんや天気予報も始めていて,どんどん新しい仕事が入ってきて動物たちにも沢山面白い仕事を教えていた。それが面白かった。
    もう一回読むとしたら、しんじゅどろぼうの所を読みたい。
  • 黒い雨
    生まれ育った街が燃えても、家族や友人や恋人が死んでも、淡々と生活を続けねばならない市井の人たちの描写がこの出来事の悲惨さを強調しているようで辛く、休み休み読んだ
    夏に繰り返し読むだろう
  • 黒い雨
    梅雨が明けて夏が来ると読みたくなる、いや、どこか「読まなければ」という義務感に駆られて繰り返し読んでいる一冊。

    声高に「反戦」や「No moreヒロシマ・ナガサキ」を訴えるのではなく、淡々と、市井からの目線で1945年8月の広島を描いているところに、静かな凄みのようなものを感じる。
  • 黒い雨
    原爆が広島に落とされた日から月日が経っても苦しめられている人々の事を改めて思い知らされる。
    目を背けたくなる描写はあるが、多くの戦争を知らない人々に是非読んでもらいたい。
  • ドリトル先生航海記
    と中読んでいる時は、ドリトル先生は帰れないのか?と思ったけれど、海かたつむりのカラの中に入って帰るのがとても面白かったし、帰ることができてよかった。島の人たちに一生懸命色々なことを教えるドリトル先生がとてもやさしいと思った。
  • 山椒魚
    井伏鱒二の懐の大きな文章が堪能できる短編集。ストーリーとか小説の意味とか関係ないというのは乱暴すぎるかもしれないけどとある視点で絵画的に世界を優しく切り取るというようなふうに感じる。その結果「これは何を言いたいんだろう」という感想を持ってしまうものもあるけど、それが世界というものかもしれない。
    代表...続きを読む
  • 黒い雨
    後世に、絶対に残さないと行けない作品。
    戦争は絶対に起こってはいけないことを、特に若い人たちにこの本を読んで、感じてほしい。
  • ドリトル先生アフリカゆき
    ドリトル先生は動物を愛していて、動物がしたいことをしっかりさせていた。そして、ドキドキハラハラする冒険がとっても面白かった。
  • 黒い雨
    面白い話ではない。しかし、何十年経っていてもこの小説の文章を読めば、重松が見たような光景や生活を思い描けるような話になっているところがすごい。

    原爆症と診断されていないのに原爆症だと噂されて結婚が遠のいてしまう姪っ子のために、証拠の日記を相手方に示そうと当時の記録を追っていく話。戦後と昭和20年8...続きを読む
  • ドリトル先生アフリカゆき
    ドリトル先生がポロネシアに教えてもらってドリトル先生の庭には動物がたくさんある日猿の依頼が来てアフリカに行くことにネギって船も貸してもらいました。そしてアフリカにつきました。アフリカの半分をおさめている王様に捕まったりしながら王様が収めていないもう半分の猿の国にわたりました
  • ドリトル先生と秘密の湖 上
    ヴェルヌ『永遠のアダム』との類似。どちらも聖書→洪水伝説が下敷きということはあるだろうが、「大陸が海に沈むのから逃れて次の世界の人類の祖となる」という共通点はそれ以上のものがある。
    p.277
    「アジアからきた、外国の人たちと戦っておりました。」は太平洋戦争を元にしているのか。
  • ドリトル先生アフリカゆき
    今まで読んでなかったことを後悔…。
    なんと楽しい物語なのか。
    大人でもクスッと笑えたりニヤッとしたりできる。そして井伏鱒二さんの訳の良さと、巻末の石井桃子さんのドリトル先生への愛! すごいなぁと感嘆しました。
  • 黒い雨
    「八月六日の午前八時十五分、事実において、
    天は裂け、地は燃え、人は死んだ」

    日本人として、読みたかった。
    叔父は姪の幸せを望み、姪は結婚に胸膨らませ、
    皆ただ、生きようとした。普通に普通に普通に。
    無作為に汚された雨が、街が、それを許さない。

    「きみたち日本人は、アメリカにこれほど残虐な目にあ...続きを読む
  • 太宰治
    師として友として親しくつきあってきた井伏鱒二が見た太宰治の肖像。筆者の目を通した太宰治、筆者との思い出の中の太宰治。これらは、太宰治の作品を読んでいただけでは見えない印象だった。
    この印象が変わったところで、太宰治の作品を改めて読みたいと思った。
  • 黒い雨
    終戦から20年過ぎた1965年、雑誌『新潮』に連載された広島市への原爆投下を題材にした小説。
    被爆者である重松静馬の日記と、軍医の岩竹博の手記が元になっています。

    「閑間重松」という被爆者が中心となります。
    原爆後遺症によって労働をすることができない彼は、被爆者の仲間と共に川釣り等へでかけますが、...続きを読む
  • ドリトル先生アフリカゆき
    すごく面白かった。
    動物と話せたらどんなにいいだろう。そして、ドリトル先生の決して求めすぎない人柄にも魅力が詰まっている。続編を早く読みたい!