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Posted by ブクログ 2014年10月25日
駅前旅館の番頭が身の上話&その界隈を思い出すように語るスタイルとなっており、これが飄々としているというか、人間関係が感情的にもつれる旅館内抗争を俯瞰的に見つつ情緒的に描く様は、東海林さだおぽくもありますが、それ以上にレイ・デイヴィスに近い気がします。なぜなら少市民生活を語る本人もどこかうだつが上がら...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月29日
今は少し懐かしいものとなってしまった駅前旅館。私たちの世代からすると、古き良き時代の旅館、というイメージです。
そんな上野駅ちかくの旅館の番頭がこの物語の語り部。
この主人公の番頭、めちゃくちゃ女たらしの助平みたいな行動ばかりしていながら、じつはちょっと肝心なところでヘタレ。でもそのキャラがいい。...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年09月15日
とうとう我が愛する森繁久彌が逝ってしまいました。96歳で老衰といいますから大往生ですね。
小さい頃から日本の古い映画も大好きでよく見ていましたが、ことに駅前シリーズ24本は、私にとっては寅さんや釣りバカ以上に親しみ深いものとして記憶の底にあります。
駅前シリーズの森繁久彌と伴淳三郎とフランキー堺...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月15日
井伏鱒二を読むと、普段の生活やいつも読んでいる本からは得られない何か微量栄養素みたいなものを得られる気がする
駅前旅館の番頭の風俗などこちらは知る由もないのだが、いかにも本物らしくありありと描き出される。かならずしも堅気の商売ではないらしい。子供の頃にウチの母親が少し眉をひそめていたあたり、よく覚...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月14日
いつまでも感想を空白にしておくのもしゃくなので、他の方の感想も見ながら少しだけ記録。
読み終えたら、その本をぱらぱらとめくって内容を思い出しながら感想を書く性質なのですが、どういうわけか、引っ越しのあわただしさに巻き込まれ、本書が見つからないのです。
引っ越し前に読んだのが悪かったか…
語り口は、と...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月20日
堅気な商売のようだが実は江戸前の粋な世界に浸りながら、駅前旅館の番頭におさまる主人公の、活き活きとした立ちまわりを回想体の文章により表現した著者ならではの面白小説。
まず、その語り口が「古き良き」昭和の旅館とその周辺を再現していて面白い。べらんめい調だったのが、語り調になったり、旅館の隠語がみだり飛...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年09月26日
旅館の番頭、生野次平が主人公。
旅館にくるさまざまな客、あるいは旅館の女中や板前、番頭同士のドタバタ人情劇。
戦後、敗戦の憂鬱を吹き飛ばすかのような、上を下への、多忙を極めた番頭仕事。小気味良くテンポよく、読み手の心を楽しませる。
あるときは旅館の女将と。またあるときは芸者上がりの女工と恋の駆け引き...続きを読む
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