燃えあがる緑の木―第二部 揺れ動く―

燃えあがる緑の木―第二部 揺れ動く―

715円 (税込)

3pt

3.8

村人やジャーナリズムの攻撃がつづく一方、教会では、活気あふれる伊能三兄弟や、改悛したかつての糾弾者など、賛同者が次第に増えていった。一同が展望を語り合う喜びに満ちたひととき、イェーツの詩句が響き渡る。そして再び起きた奇蹟――。しかしギー兄さんの父「総領事」が突然の死を遂げ、新築なった礼拝堂で葬儀が行われた。魂の壮大な葛藤劇、いよいよ佳境に!

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燃えあがる緑の木 のシリーズ作品

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  • 燃えあがる緑の木―第一部 「救い主」が殴られるまで―
    715円 (税込)
    百年近く生きたお祖母ちゃん(オーバー)の死とともに、その魂を受け継ぎ、「救い主」とみなされた新しいギー兄さんは、森に残る伝承の世界を次々と蘇らせた。だが彼の癒しの業は村人達から偽物と糾弾される。女性へと「転換」した両性具有の私は彼を支え、その一部始終を書き綴っていく……。常に現代文学の最前線を拓く作者が、故郷四国の村を舞台に魂救済の根本問題を描き尽くした長編三部作。
  • 燃えあがる緑の木―第二部 揺れ動く―
    715円 (税込)
    村人やジャーナリズムの攻撃がつづく一方、教会では、活気あふれる伊能三兄弟や、改悛したかつての糾弾者など、賛同者が次第に増えていった。一同が展望を語り合う喜びに満ちたひととき、イェーツの詩句が響き渡る。そして再び起きた奇蹟――。しかしギー兄さんの父「総領事」が突然の死を遂げ、新築なった礼拝堂で葬儀が行われた。魂の壮大な葛藤劇、いよいよ佳境に!
  • 燃えあがる緑の木―第三部 大いなる日に―
    715円 (税込)
    教会を離れた私が性の遍歴から帰還すると、襲撃を受け障害者となったギー兄さんは、遥かに大きな存在となっていた。しかし、戦闘力を増す農場派と巡礼団の対立が深まり、巨大化と外的緊張の中で分裂の危機を迎える教会のメンバーに、ギー兄さんは最後の告白を行った。そしてその夜「緑の木」が燃えあがる!「神」に極限まで近づき、なお新たな道を求めるライフワーク、完結編。

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燃えあがる緑の木―第二部 揺れ動く― のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月03日

    第一部に生き続き、イェーツの”Vacillation”という詩を原動力として物語の登場人物たちが活き活きと動き回るわけです。
    しかし、第二部を経て、イェーツの独特なオカルティズム(神秘主義)から紡ぎ出されたこの詩が、徐々に僕の中で確かな質量を持ち始め、実際的になってきているのを感じます。
    最終章でア...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2010年03月16日

    イェーツの詩をはじめ引用が多い。イェーツの詩や教会や魂のことを巡る対話が多々出てくる。宗教色が濃くはあるし引用される詩なども理解できているわけではないのだけど、物語世界に引き込まれるようにして読んだ。

    0

    Posted by ブクログ 2020年12月03日

    大江健三郎 「 燃えあがる緑の木 」
    2部 揺れ動く(ヴァシレーション)

    2部は 宗教集団が イェーツの詩の世界観の象徴である「燃えあがる緑の木」のもとに集い、祈りの意味を見出す までの歩みを描いている

    登場人物が増えていくが、それぞれの人物の役割設定は明確。著者自身もK伯父として 息子ヒカル氏...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年04月06日

    何か頼み事をするときにメイスケさんが持ち出されるのは構わない。だけど各々が体験する「一瞬よりはいくらか長いあいだ」を名付けることはできまいと私は思う。だけどイェイツの言葉の頻繁な引用、パンフレットに聖書と、ついには祈りの言葉が生まれそうになる、という「教会」が確固としたものになっていく、すべてに名前...続きを読む

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