同時代ゲーム

同時代ゲーム

924円 (税込)

4pt

海に向って追放された武士の集団が、川を遡って、四国の山奥に《村=国=家=小宇宙》を創建し、長い〈自由時代〉のあと、大日本帝国と全面戦争に突入した!? 壊す人、アポ爺、ペリ爺、オシコメ、シリメ、「木から降りん人」等々、奇体な人物を操り出しながら、父=神主の息子〈僕〉が双生児の妹に向けて語る、一族の神話と歴史。得意な作家的想像力が構築した、現代文学の収穫1000枚。

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同時代ゲーム のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    硬派なファンタジー

    2019年12月09日

     解説では、文化人類学やら神話学やらという小難しいことが書かれていますが、それはこの本の文体の難解さの所以でしょう(でもクセになるんですよねぇ)。
     この本以降の大江文学を読んでも、「死と再生」についてはより深く書かれることはあっても、神話についてはこの本より詳しく書かれたものはありません。そうい...続きを読む

    1

    Posted by ブクログ 2024年02月02日

    以前1/3くらいで挫折。今回も1年くらいかかった。これまでのいきさつと作者の現状の説明と故郷の歴史とのない交ぜと、大江独特の硬質な文体に慣れるまでの「第一の手紙」が一番の難所。大きな歴史としての時間、家族の昔とその後、双子である主人公と妹の目を通して"現在"として移動する時間、と...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年05月21日

    ストーリーのみを追えばSFファンタジー小説だが、緻密に練り上げられた文章で読書の醍醐味を堪能させてくれる文学小説だ。

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    購入済み

    『ツバサ・クロニクル』とともに

    2023年03月18日

    大江さんが2023年3月3日に亡くなられ、
    13日の今日その発表がありました。
    もっとお言葉をお聞きしたかったのですが。

    『洪水はわが魂に及び』の子のように
    繰り返しが特徴。太字の「壊す人」など。
    日本の中の双子の国家、双子の妹への手紙、
    天体学者の、アポ爺、ぺリ爺も双子。

    ...続きを読む

    #深い #シュール #タメになる

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    Posted by ブクログ 2013年08月27日

     ある集落を追放された人々が、四国の山奥に小国家を創造した。外来者どうしの両親から生まれた「僕」が、双生児の妹へと向けて書簡の形式でしたためた、《村=国家=小宇宙》の神話と歴史のすべて。
     どの語がどの語にかかっているのかわかりづらい、英文を逐語訳したような独特の文章で綴られる、現代におけるあまたの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年09月21日

    狭く深く掘り下げるほどに、世界が広く濃く大きくなっていく。語り手、村=国家=小宇宙の世代を超えた歴史、語り手の家族たちの数奇な人生。さまざまな時間が「同時代」のことのように語られ、その中でも否応なく「時間」のにおいを感じざるを得ない。そして、最後の最後で本当に同時代のこととして解体された。閉じ方の完...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    難物です。本人が全部書いてまた第一章を書き直したというくらいなので、最初から生真面目に読むとそこでもう挫折しそうです(笑)。けれどこれは、全部読み終えたときのその独創性、重量感たるや類をみないものです。初期大江作品が必ずといっていいほど書評にあがるのに対して、この頃以後はあまり語られませんが、万延元...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年04月28日

    そこまで読みにくいとは思わなかった。取り替え子は凄く読みにくかったが、それに比べると全然大丈夫だった。
    大江さんのつくった世界にじっくり浸かれる小説。途中で読み疲れする部分もあったが、神話的で性的で悲劇的で感傷的な世界観をとても楽しめた。

    0

    Posted by ブクログ 2011年09月27日

    純文学を大きな声で好きだといえる人でないかぎり読みきれないでしょう。それくらい難解で、ストーリーの流れなどから簡単に面白いと感じるところはない作品です。ですがノーベル文学賞作品ですから純文学好きには避けられないところなんですね。実際に読んでみるとあまりの文の巧みさに驚き、慣れないうちは1ページに10...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年06月17日

    大江健三郎の持つ創造性と民族の土地への執着、そして寓意的神話の結晶。20世紀日本文学の収穫とだけあって読み応え抜群です。
    メタ文学としては国内最高峰。
    と、ここまでベタ褒めですが、星4つの理由としては万人向けでなさ過ぎるという点。
    村上春樹、伊坂幸太郎などを好む人にとっては『難解』という幻想に苛立ち...続きを読む

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