晩年様式集

晩年様式集

902円 (税込)

4pt

3.8

作家自身を思わせる主人公の長江古義人は、3.11後の動揺が続くなか「晩年様式集(イン・レイト・スタイル)」と題する文章を書きだす。妻、娘、妹の「三人の女たち」からの反論。未曾有の社会的危機と自らの老いへの苦悩。少なくなる時間のなかで次世代に送る謎めいた詩。震災後の厳しい現実から希望を見出す、著者最新にして「最後の小説」。

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晩年様式集 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年11月10日

    大江の後期をいくつか読んできて、一番面白かった。変なエロとか暴力(殺人)がないのがいい。『水死』も最後にどちらも唐突に出てくるし。とはいうものの、そこはかとない"不穏"は一番かも。いままで作中で声を上げられなかった、書かれた女性陣からの反撃や若い世代との考え方の違い。違和のあるま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月04日

    「赤革のトランク」に入っていた古い手紙類などは
    ほとんど資料的価値のないもので
    長江古義人は結局
    父の不可解な死にまつわる謎を解くことができなかった
    そんなわけで、長江には父についての核心的な思い出がない
    ただし、父に代わって彼の人格形成に深い影響を与えた人物は2人いた
    ひとりは松山の高校に入ったと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年04月01日

    難しい。複雑な事情を複雑なまま表現していようとしているんじゃないかと感じた。はちゃめちゃな文体だ。そしてそれは、確かに読者をいい具合にも刺激させる。

    0

    Posted by ブクログ 2017年01月16日

    試みが成功しているかはともかく、相当意欲的な作品だ。群像での連載時に最初の数回のテンションに、これは!と思ったけど、ギー・ジュニア登場以降について行けなくなり一旦断念。文庫化で読み直したけど、そこの印象は変わらずも何とか読破。しかし、途中でそのようなブレに対して作中の登場人物(真木)が同様の批評をし...続きを読む

    0

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