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  • ことばを紡ぐための哲学:東大駒場・現代思想講義
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    いま世界を覆っているのは、真実の声をかき消すほどの過剰なことばの氾濫である。インターネットでSNSを開くと、そこには匿名性をいいことに罵詈雑言が溢れ、次々に「炎上」が起こり、敵が敵を生んでいく。ことばへの応接はかつてないほど困難を極めている。 本書は、東京大学教養学部で行なわれた講義「グローバル化時代の現代思想」をもとにしている。きっかけは、2011年の東日本大震災と原発事故だった。 この災害を近代の必然ととらえたとき、「人文学」はいかなるあり方が可能なのか? 日常の感覚から思考を再出発し、学問の世界にもう一度、人間を取りもどすこと――その試みが本書ということになる。 食べる、味わう、話す、聞く、触れる、知る、分ける、待つ、耐える、歌う、忘れる、書く、隠れる…… ことばの過剰と氾濫から解放されたとき、近代社会が忘れた行為が恢復していく。福澤諭吉が軽んじた「味わう」という行為、「待つ」ことの背後にあった世界の持続、まだ「歌う」ことはできるのかという根源的問い、「隠れる」ことが孕む可能性。ともに生きる自由への珠玉の講義録。

ユーザーレビュー

  • ことばを紡ぐための哲学:東大駒場・現代思想講義

    Posted by ブクログ

    食べる•味わう、話す•聞く、触れる、知る、分ける、待つ•耐える、うたう、書く•隠れる……。

    概念の再マッピングとして、「概念を名詞から解放し、動詞的なプロセスにあるものとして解釈し直す」本書の試み、面白い。

    冒頭、「食べる•味わう」は、日本や東アジアの歴史において、どのように論じられてきたかを見ていき、最後に、こうした行為への倫理性が問われなくなった現代へと戻ってくる。

    後に「待つ•耐える」では、資本主義の合理化、時間を稼ぐという価値観から、抜け出そうとしたスローフード、スローライフさえ、資本主義の「新たな」価値に組み込まれていってしまうという流れにも繋がって面白い。

    分からないものに

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    2021年12月17日

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