【感想・ネタバレ】溺れるナイフ(17)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最終巻。全巻読み終わった時の、込み上げるような熱い感じ。衝撃なのか興奮なのかわからないけどすごく胸にくるものがあった。それは今までにあまり感じた事のないもの。全巻購入して手元に置いておきたい。読み返せば読み返す程、新しい気付きがある。
夏芽やカナちゃん、大友、桜司の目線で進む部分はあるけど、コウちゃん目線がないから最初から最後までコウちゃんの気持ちは表情や言動から読み解くしかなくて。それがミステリアスで美しいものにするんだろうな。夏芽やカナちゃんがコウちゃんを神格化させてしまう気持ちが痛いほどわかる。コウちゃんサイドの番外編出ないかな〜こんなに本当の気持ちが読みにくいヒーロー少女漫画で滅多にいないよ。それでいてコウちゃんが口数の少なめな男だから、こちらの妄想を掻き立てるんだよね。
最後のコウちゃんの告白はすごい良かった。俺の衝撃じゃけぇの。でもなんならコウちゃんの好きって言葉聞きたかったし一緒にいて欲しかった。結婚するとしてもその過程をちょっと見たかった。
占い師の言葉はどこまで当たったのかな。さずかり婚はしてないみたいだし。コウちゃんがどこまで占いと同じ人生を辿ったのか気になる。一つだけゆるなないこととして、あなたたちの人生は必ず交わるとか言ってくれたんじゃないかと勝手に思ってる。最後は一緒、同一よ、とか。コウちゃんが神さんなら、夏芽は時の人。最後の時は神ですかって意味がずーっとわかんなかったけど、勝手にそう解釈した。そしたら、最後の時は神ですか?ならばいつかもしかしてほんとに…なんてね。に繋がるかなって。

3
2017年07月19日

匿名

購入済み

とても

深くて難しくて面白いお話でした。どうにか2人とも幸せになれたようでとても嬉しいです。とても綺麗な絵と言葉に圧倒されずっと引き込まれ続けていました。2人はもちろん、カナちゃんも切なくて大好きです。カナちゃんや大友も、コウちゃんの従兄弟もみんな幸せなったかな!

#泣ける #感動する #深い

0
2024年02月13日

Posted by ブクログ

あまりにもきちんとしたハッピーエンドで逆に驚き。
あんなにも鮮烈な出来事を経ての結末に文句はない。
十代の煌めきと危うさと儚さが眩く脆く、
凄まじい熱量に引き込まれる堂々とした作品で好き。
その土地の伝承と絆を色濃く表す方言がたまらない。
本当コウちゃんの引き寄せの力が半端なくて魅力的。

映画は見てないけど配役は素晴らしいと思う。


モデルの夏芽の転校先の田舎町浮雲町でコウに出逢う
→恋仲になる→夏祭りで夏芽はファンの蓮目に襲われる
(レイプ未遂だが、必死で助けようとするコウに泣ける)
→このことがきっかけで別れる二人→大友と付き合う
(大友が良い奴過ぎてもしやこのまま大友ルート!?
と思わせる程に深い愛で包む大友に拍手)→芸能活動開始
→いろいろありコウと一線を越える→大友と別れる→
付かず離れずの二人→夏祭りでカナは夏芽に忠告、
夏芽を災いの元とし、「コウちゃんに会うな」→
夏祭り中に蓮目は再び夏芽の元に現れ、襲う→
夏芽の隣で自殺を図り、この事が世間に知れた夏芽に
一生消えない傷を残そうと考え気絶する夏芽の喉元に
ナイフを突き付ける蓮目→コウとカナが蓮目を殺し、
山に埋めた夢を見た夏芽、現実と混同しコウに問うも
笑われ「そんな夢見たなら抜け出せたいうことじゃ」
と告げる。産婦人科にてコウとカナを見たと聞き、
カナに真実を聞きに行く。「本当のこと話しちゃる」
→二人は蓮目を殺しておらず、コウの元から逃げた後、
自らガソリンを撒き自殺をした蓮目、それを見たカナ、
コウに頼まれ二人で一緒に死体を神さんの海に沈めた、
そしてその時カナは夏芽の代わりにレイプされていて
ピル処方の為産婦人科に出向いていたのだ(辛過ぎ…)
→翌日コウを見掛けるも話し掛けられずカナへ電話
カナへの劣等感を吐露し、コウを任せて町を離れる
「さよならコウちゃん 浮雲町 一生さよなら」
→二年後、仕事で見てもらった占い師に
コウの悲惨な運命を告げられ胸騒ぎがしカナに電話。
神さんの海で自殺を図り大友に助けられたというコウ
「コウちゃんを浮雲町から連れ出して欲しい」
毎日神さんの海に花を手向け、神と交信し、
魂の置き所が無いようなコウを見てられない、と。
→二年振りの再会。
→海に飛び込み、蓮目を追い詰めてくれた感謝と
二年間ずっと会いたかったと告げる夏芽、
コウも海に飛び込み夏芽の首を締め、夏芽が
「いいや このままおわっても」そう感じた瞬間
抱きしめ、耳元で「すまんの」と囁き引き上げる。
それはあの日、蓮目に一度目に襲われたあの夜と
同じ言葉。時が戻り火が灯っていくのを感じる二人。
だが夏芽は、
コウはここの王様だから連れ出すことは出来ない、
と感じる。それでもお互いを認め合えた二人。
「好きに生きて俺をざわつかせてくれ」と言うコウ、
コウから数珠を一粒受け取り、女優の道を突き進む。
→55歳になった夏芽が地元の資産家と結婚し、
16歳になる息子がいるとのニュースが報道され終了。

「おう!俺も同じじゃつまらん2年間じゃった!
もう一生会わんなんて約束はつまらんのう…
いつ会うてもはずかしくないよう大丈夫であろう
そう思える約束のほうがええ

ずっと見ちょるけぇ俺の願いはよう おまえがその武器で天下取るの見ることじゃあ」

0
2023年08月07日

購入済み

言葉に表せない魅力!

まず絵が綺麗。引き込まれるし、一つ一つの描写が眩しい。
内容も、この漫画の世界観があって、でも漫画だけで終わらないリアリティさもあって、、年齢問わず楽しめると思います。

今22歳ですが、これから何回も読みたい作品です。

#切ない #アツい #泣ける

0
2022年06月04日

購入済み

才能

10代という刹那の時間を捉えて、人間の持つむき出しの残酷さ理不尽さを圧倒的な筆力で描き切った名作。漫画という表現だけど内容はもはや哲学。

才能という業(カルマ)を持った人間は、自身も周りもその渦に巻き込みながらその才能(チカラ)にある種振り回されて生きるしかない。

生まれという才能、美やカリスマという才能、それぞれの背負うシーシュポスの岩を、転がりながら何度でもその頂へ運び続けるしかないのだと。

「もはやそれを幸せと想わねばならぬ。」

13巻だっけ、岩を運ぶと鉱物が綺麗で頂きへの闘争そのものに充足たり得るの後に続く一文。うろ覚えだがこの一文が好き。ファウストの刹那よ止まれも好きだけど。

この作品のせいでファウストとシーシュポスはちょびっと売れたよねきっと。私は読んだもの全部じゃないけど。10代で出会ってたら全部読んだろうな。多分そらで言えるほど…人生変わってたかも。無意味な反復に充足か。

太宰の人間失格じゃなくてカミュとゲーテだっていうのがたまらんジョージ朝倉!BGMはサティのジムノペディかショパンの雨垂れ、リストの幻想即興曲だこのヤロー!

さすが映画通、サブカル女子のカッコイイのツボを分かってらっしゃる。素直にラノベに行けない厨二女子万歳。

このシーシュポスの「幸福と想わねばならぬ」は英語だとmust sayかなmust beかな。だとすると「それはもはや幸福と呼べるに違いない」「幸福と断ずるに値する」と訳すのもアリかなぁ。

「must=〜ねばならぬ」という直訳調も好きだけどね、なんかその誤差がむしろ原文ぽく格調高くて。翻訳文学ならではの味というか。mustのニュアンスを強く感じるというか。所詮全ての翻訳は類義語でしかないのだし。原文は英語ですらないのだし、それってなんて伝言ゲームwww

はー、良かった。いつも読み終わるとカミュとゲーテが読みたくなる。下手なおクスリよりグラグラ…カッコイイなぁ通学路でカミュを読む高校生!

この作品はシーシュポスから出発して描いたのかなぁ、だとすると芥川よりよっぽど本歌取りのセンスがあるね。六の宮の姫君とか蜘蛛の糸とか、古典文学を題材にした作品で芥川はほぼまんまだけれども、ジョージ朝倉は自分の作品として再構築して魅せてくれたものね。

いや〜ホント才能ってこわい。

0
2018年11月12日

Posted by ブクログ

十代の煌めきというやつを堪能させてもらいました。
美しい時間は一瞬。
汚濁を飲み込み覚悟を決めて、それぞれの人生を生きていく。
家と浮雲町という重荷を背負うコウ。
熾烈な芸能界で光を求める夏芽。
もう二度と交わることのないだろう2人の人生。だけど…。
いろいろあった末に結ばれた熟年カップルという結末も余韻があって良かったと思います。

0
2014年02月23日

Posted by ブクログ

「男の人と同士で恋人になりたくて、でも男の人は女の人にそんなものを求めてない...云々」といったのはよしながふみだけど、最終巻を読んでいてその言葉を思い出した。
コウと夏芽のかんけいは一言では言い表せないけれど、同性でも成立する。ように思う。というか同性の方がうまくいくように思う。
去年はまった、途中までナイフと似た展開のマンガで、最後に作者が提示した答えは
「わたしたちは大人にならないといけない」
という方向のものだった。
逆にこのマンガは、大人になること、ならなければいけないこと、その過程で失うものに関して、ノーを言ったように思う。
もちろんコウも夏芽も、大友やカナだって大人にはなるのだけど、成熟することばかりがいいものではない、
何かに執着することは、必ずしも否定的なものではないのだ、と。どちらがいいとか悪いとかじゃなく、そこが興味深かった。

ただのアドレッセンス喪失潭に陥らなかったことに拍手。
好きで読んでて、かつ、常にこの先に何があるのか、わくわくさせられる数少ないマンガだった(苦しくもあったが...)。

タイミングがどうとか、(ネームに詰まると)愛のテレパシーとやらでつながろうとしたり、ジョージ朝倉の描いているものが、少なくともこの10年変わっていないこともわかった。ブレない。
蓮目自体がそもそも蛇足だったんじゃないかとか、
つっこみどころや不満もあるのだけれど、それを補ってあまりあるくらい美しくて残酷で、何をしたいのかが伝わる、個人的にど真ん中で好きなマンガでした。


その光があれば、生きていける。

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2014年02月17日

Posted by ブクログ

ついに完結です。
止まっていたふたりの時間が動き出しました。今回はカナちゃん、大友の描写にすごく感動しました。
また海のシーンでは、16巻でも見れたコウちゃんの笑顔がキラキラ輝いていて素敵でした。

わたしの十代も後一年で終わります。この主人公たちといっしょに成長してこれたことが嬉しいです。

コウちゃんの言動、行動がキツくて読むのが辛い巻もありましたが、その分 大友という魅力いっぱいの太陽のような存在に出会えましたし、最終巻をぜーんぶ踏まえた上でまた読み返そうと思います。


『刹那よ 止まれ、おまえはいかにも美しいから』

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2014年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

楽しみだったような、読むのが怖かったような最終巻!
心が昂ぶり過ぎて冷静にレビュー出来ない。笑
最終話で、二人で神さんの海に入るくだりから、何とも言えない感動(T_T)
ラストの資産家の男性はコウちゃんで良いんだよね!?コウちゃんだと信じてる!!!

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2014年02月13日

Posted by ブクログ

十代の頃の危うさと儚さと美しさが、駆け抜けるように過ぎて行って、遠回りではあったけれども、最後には落ち着くところに落ち着いたのではないかと思いました。

多分きっと、何が正解だったかなんて数年後、十数年先にならないとわからないのかもしれないけれど、間違いを繰り返していくことは大事なんだろうと改めて考えさせられました。

熱量がすごくて読むのに気力も持っていかれそうになりましたけど、夏目の美しさに憎くも憧れを抱くカナちゃんの気持ち、女としてめっちゃわかります。。。
あと、大友が好きです笑

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2017年04月21日

Posted by ブクログ

ああ、そういうことか。
未来は変えられる。

カナちゃん今まで嫌いだったけどしんどかったね‥
なつめと友達になれたのだろうか。

しかし長すぎたかな。
でもこのうだうだした長さこそが必要だったようにも感じる。

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2017年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ついに完結。
前の巻を読んだあとは「本当に次の巻でまとめられるのかな?」と思いましたがきちんとまとまっていました。駆け足ではあったけれども。
なんというか一応ハッピーエンドっぽいですけど後味はあんまり宜しく無かったです。
ただこの作品においては読後の爽快感などとうに期待して読んでいなかったので、ズシッと腹にくるストーリーは最後まできちんと満足感を与えてくれました。
喜んで人に勧められるような作品ではないですが、個人的には読みごたえのある話が読めて良かったです。
ジョージ先生お疲れ様でした。

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2014年03月01日

Posted by ブクログ

鮮烈な清さと残酷な醜さの際に立っている僅かな時間に押し寄せるきらめきが、その頃の感性のまま放出されているような作品。
月に憧れ、太陽に恋をして、そのどちらの気持ちも全力ではあるのだけれど、結局月を経由してまでなお心を照らすほんとうの光の魅力に魅入られてしまう。
もどかしいほど素直で高潔な少年少女の物語。

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2017年12月12日

Posted by ブクログ

やっと終わった…という安堵感。
いまいちよくわからなかった。しかし読みかえすのも辛い。
これはいったい何だったんだろう…という感じ。
最後の最後がまたなんとも…明言はしてないけど、一緒になれたんだね。

大友!大友スピンオフ書いてください!

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2014年02月28日

購入済み

最高

面白かった❗

久々に物語に引き込まれる作品に出会えた

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2014年12月14日

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