越前敏弥のレビュー一覧

  • ダ・ヴィンチ・コード(中)
     中巻は聖杯伝説についての講義をサー・リー・ティーヴィングから受けた後、国外逃亡の過程で終了。物議を醸したと言われるこの聖杯伝説の解説が非常に面白い。よくここまで一つの物語に纏め上げたと感服する。リーのキャラクターが良い味を出している。ラングドン教授でなくてもいいので、宗教象徴学の講義を是非受けてみ...続きを読む
  • 越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文 あなたはこれをどう訳しますか?
    たいへん勉強になりました。洋書を読む時などでよくわからない文はいちいち気にせずに先に進んだりするが、しっかり勉強しなければ進歩はない
  • 死の10パーセント フレドリック・ブラウン短編傑作選
    ブラウンのミステリ短編集第三弾。エド・ハンターシリーズから2作品入ってボリュームたっぷりの最高に楽しい一冊!→

    シカゴ・ブルース大好きな私はエドたちがでる2作品がイチオシだけど、それ以外ももちろん良作。
    「5セントのお月さま」は皮肉が効いていてマル(大衆が求めるのは月ではなく……?)
    「球形の食屍...続きを読む
  • ダ・ヴィンチ・コード(上)
    単純に好みで面白かった。
    最初の数ページで惹かれ、続きを読みたくなる魅力がある。展開が早く、読めば読むほど謎が出てきて読んでて楽しかった。
    私は西洋美術に興味があるので、作品に対する解説だったり、秘められた意味だったりがたくさん登場して面白かった。
  • 不吉なことは何も
    機知に富んでいて、洗練されていて気品があるよね。
    本当に素晴らしい。
    今のミステリーと比べると物足りなく感じる事は有るけれど、たまには微笑みながら、物語の世界に入り込めるのも良いもんだよ。

    踊るサンドイッチの結末は、思っていたのとは違ったけど、
    ピーターが振られた方が、結末としてはビターな味わいで...続きを読む
  • 天使と悪魔(下)
     これでもかと畳み掛けるような怒涛の展開に忙しい最終巻。ハサシンを撃退してもまだヤヌスの正体もわからない、反物質の在処も不明と残り1時間を切ってもやることが多すぎる。さすが本場ハリウッドを擁するアメリカで生まれた作品。第1作からラングドンの忙しさと不死身ぶりには驚きよりも笑えてしまう。中でも最後の絶...続きを読む
  • 天使と悪魔(上)
     大好きなラングドンシリーズ第1作。何度読んでもスリル満点で面白い。情報量も莫大で視点も次々と変わるので目まぐるしく思えるが、非常に読みやすい。著者はもちろん、訳者の方もいいお仕事されているのだろう。コンクラーベのニュースを見ると本書を思い出すようになり、虚実入り交じるが知識が増えて楽しい。
     上巻...続きを読む
  • 天使と悪魔(中)
     中巻は火の教会に突入したところまで。初読時はあまりに面白すぎて夜中夢中で読んでおり、朝一で近所の書店へ下巻を買いに走った思い出がある。実際に現代でも啓示の道を辿って行けるなんて俄かには信じがたいが、現存するベルニーニの彫刻の数々や歴史的建造物の写真が巻頭にふんだんに掲載されていることからも、よくぞ...続きを読む
  • オー・ヘンリー傑作集1 賢者の贈り物
    『賢者の贈り物』のストーリーは知っていましたが、改めて読んで、ほっこりしました。
    こういう心のこもった贈り物を贈りたいなぁと思わせられる話でした。
  • 災厄の街〔新訳版〕
    96点:「ぼくならできました」

    エラリイクイーンが単なる外部の観察者ではなく、事件の当事者として裁判で証言をする。名探偵というものと行動の不自然さ、一般常識とミステリロジックの衝突、世間からみた探偵のいかがわしさが裁判の中であきらかになり、ただそういったものをロジックで突破するところは大きな爽快感...続きを読む
  • 真っ白な嘘
    この作家さんの作品は長編でも短編でも本当に外れが無い。
    才能豊かで、ミステリーだけでなくSF作品も多く書いている、これも、とても楽しい。
    もっと、もっと読みたいと思わせる素晴らしい作品ばかりだ。大満足だよ。
  • オー・ヘンリー傑作集2 最後のひと葉
    「最後の葉が落ちるとき、わたしも死ぬ」の場面で有名な表題作をはじめ、ユーモアあふれる作品からバカミス、最後にひっくり返る掌編から童話調のものまで12編を収録。→

    オー・ヘンリーといえば表題作が有名なので文学的な作品が多いのかな、と思っていたら、めちゃくちゃミステリが多くてホクホク。
    ニヤニヤしなが...続きを読む
  • ロスト・シンボル(下)
     サスペンス小説として読みやすく非常に引き込まれる構成であり、終盤の黒幕の正体が明らかになる場面はそう来たかと息を呑んだ。その瞬間にいた主要人物の心情を想像すると苦しさがとても伝わる。
     何よりも知的好奇心を掻き立てる作品である。作中にもある「偏見は無知から」という言葉通り、キーとなるフリーメイソン...続きを読む
  • グッゲンハイムの謎
    『ロンドン・アイの謎』の続編
    『ロンドン・アイの謎』発表2ヶ月後、原案者シヴォーン・ダウド逝去
    本作品執筆依頼ロビン・スティーヴンス刊行

    12歳のテッドは、夏休みにママとお姉ちゃんと一緒に、グロリア叔母さんと従兄弟サリムが住むニューヨークに遊びに行く
    グッゲンハイム美術館での発煙騒ぎに出くわし、名...続きを読む
  • 靴に棲む老婆〔新訳版〕
    製靴業で成功したポッツ家の強烈な女主人、イカれた3人の子どもとまともな3人の子ども。無茶苦茶な決闘から始まる連続殺人……

    ポッツ家のメンバーの強烈なこと!まともじゃない家族たちには『Yの悲劇』のハッター家を連想したけど、向こうよりなんだか魅力的だったな。
    ねじれにねじれた展開で、最後の怒涛の解決編...続きを読む
  • 天使と嘘 上
    「哀惜」の後ろの広告で見て。

    どうして人は、特殊な才能を持つ人間に引き付けられるのだろう。
    ミレニアムのリスベットしかり、
    「ストーンサークルの殺人」のティリーしかり。
    いや、キャロル・オコンネルのマロリーや
    ジェフリー・ディーヴァーのキャサリン・ダンスには、
    それほど惹かれないので、
    この作品の...続きを読む
  • 天使と嘘 下
    (上巻より)

    サイラスが18才になるまで里親として引き受けてくれたというのに、
    サイラスの捜査に協力しようと思ったことを怒られ、
    逃げ出してしまうイーヴィ。
    嘘を見破る能力を生かしてポーカーでは勝つが、
    金は取られてしまう。
    そんなイーヴィを運び屋としてスカウトしたのが、
    殺された少女の兄なのはち...続きを読む
  • グッゲンハイムの謎
    作者が早逝した為後を引き継いだロビン氏が執筆した続編だけど、違和感なく読めたよ凄いな(訳者も)就職した叔母の引率でNYのグッゲンハイム美術館にやってきたテッド達。改装中の美術館を見学している最中にボヤ騒ぎが発生。その隙にある絵が盗まれるという事件が起き、叔母が犯人だと疑われ警察に逮捕されてしまう。テ...続きを読む
  • 靴に棲む老婆〔新訳版〕
    キャラクターが生き生きと動き回り、翻訳の妙もあるところと思うけれど、筆がのっているという印象。
    私の中では、「グリーン家殺人事件」「Yの悲劇」に続く館もので、名家やお金持ちは大変だなあ。と俗っぽい思いが湧くものの、閉鎖的な空間での濃密さがとても好き。
    これを読んで、やっぱりマザーグースを知らなければ...続きを読む
  • ダ・ヴィンチ・コード(下)
    上・中も読んで。

    ルーブル美術館の館長の謎の死を発端に
    その孫娘とアメリカ人の研究者が「聖杯」の謎を追う。

    誰が味方で誰が敵か。
    めまぐるしく変わる状況。複雑な暗号。
    どんでん返しの繰り返し。

    前書きにあるように、これがほぼ事実に基づいているのなら凄まじい内容。