大崎梢のレビュー一覧

  • 女ともだち
    「女ともだち」がテーマの短編小説アンソロジー

    既に出尽くした感のあるテーマですが、昨今のSNSを取り入れた短編は8篇全て新鮮で面白かったです。

    なんでも真似して来る女性を描いた村山由佳さんの「COPY」
    女性あるあるです。
    そしてそこに惹きつけておきながらのラストの急展開にはドキっとします。

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  • 彼方のゴールド
    トップアスリートの光と影。
    そういうもの、端から見てるとドロドロしたものが含まれているように思ってた。
    確かにそれはあるけれど、それだけではない。
    高みを目指して挫折して、自分の人生は終わったと全てを諦めて敗北感と共に生きていく。
    そんなのは、何かに一生懸命になったことのない人の戯言だ。
    アスリート...続きを読む
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ
    贅沢なミステリー集でした。
    おどろおどろしいものではなく、茶目っ気がやリアリティーがあって1つひとつにはっとしたり、クスッとしたり、温かくなったり。
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ
    このご時世のお話が合って切なくなりましたね。
    途中の文章に暗雲が立ち込めてきますが
    最後に残った言葉に温まるものがあるのです。
    でも、やっぱりこのご時世のあれは憎いよ。

    それとある落とし物を拾った人の日記のお話も
    心の温まるものでした。
    秘密部分は文章通りに解釈しないこと。
    (文章上はそうは絶対に...続きを読む
  • おいしい旅 想い出編
     温かな記憶を巡る「想い出」アンソロジー。

     お気に入りは福田さんの「幸福のレシピ」と新津さんの「ゲストハウス」。

    「幸福の〜」は、パティシエだった亡き夫の想い出のクリームブリュレの味が忘れられない琴子。旅行先として昔住んでいた神戸で思いを馳せていると、ひょんな事から知り合った一樹と一緒ににスイ...続きを読む
  • エール!(2)
    1が良かったので読んでみた。
    6人の作家さんによる短編小説集で、どれも、私も仕事頑張ろう!という前向きな気持にさせてくれるストーリー。
    柿谷美雨さんの書くお話を初めて読んだが、とても良かった。この中では一番好きなお話でした。
  • おいしい旅 想い出編
    想い出編は、昔の想い出のある土地、食べ物を巡る旅です。


    「あの日の味は」柴田よしき
    20代の時、京都の花園会館という集合住宅で一緒だった美奈、ムーちゃん、テラが三十年ぶりに京都で再会し、懐かしいラーメン店やウクライナ・ロシア料理店など巡ります。ムーちゃんは離婚。テラは病気を抱えており、美奈は独身...続きを読む
  • おいしい旅 想い出編

    ごちそうさまでした!

    ご贔屓の先生から始めましての先生まで、ほぼ全て楽しく美味しく読めました
    たぶん、ご近所のあのお店?とか今度旅行に行ったら探してみよう!とか実在するお店がモデルになっていたりでワクワクしました
    想い出編だったからか、ちょっと寂しかったり秘密があったりもしますが最終的には納得できるので安心して読めま...続きを読む
  • 宝の地図を見つけたら
    あなたは『埋蔵金伝説』を信じていますか?

    この国のどこかに、現在の価値に換算すると数千億、それ以上ともされる莫大なお宝が眠っているのではないかという『埋蔵金伝説』。『大政奉還のあと、江戸城は無血開城となったが、財宝の類はほとんど残されていなかった』。それは『明け渡す前にどこかに運び出したのだろう...続きを読む
  • 忘れ物が届きます
    過去の後悔、疑念・・・時を超えて知らされる真実。
    切なくも優しい、5つのストーリー。

    正に過去の忘れ物が見つかったような物語。なんだか小さな刺が刺さっているようで心の片隅で気になっていたことが、ぱあっと晴れるよう。ハラハラしつつも温かい気持ちになれました。

    「沙羅の実」 不動産仲介会社で営業をし...続きを読む
  • よっつ屋根の下
    「家族」とは何か。家族である意義とはどこにあるのか。さらには、正義とは、個人のアイデンティティとは、幸せとは...等々、優しい文体で綴られる基本的には暖かな話なのに、いろいろと考えさせられる。

    とある事情で、父+息子と、母+娘に分かれて暮らすことになった一家が主人公。章が替わるごとに「主役」のメン...続きを読む
  • 惑 まどう
    まんぞく!
    ミステリってこのくらいのボリュームの短編集が読みやすいかもしれない。気分でない時は他の本に行って戻ってきても、弊害ないし。

    そしてどのお話も、どこか考えさせられる軸が入っている、気がした。

    個人的には、砂糖壺は空っぽ、喫茶マヨイガ、太陽と月が星になる、あたりが好きかな。
    ミステリと女...続きを読む
  • プリティが多すぎる
     【Pretty】【Pop】【Pure】【Pipin】
    【女の子はP】が好き!
     
    予想外の配置転換により、全く興味の無い中学生女子向けのファッション雑誌の編集者になってしまった男性主人公。
     大学時代は、マスコミについて調査するサークルに所属し、語学留学や体力作りにも励んだ。
    その...続きを読む
  • 配達あかずきん 成風堂書店事件メモ1
    本屋さんの中の「日常の謎」を店員の杏子とアルバイトの多絵ちゃんのコンビが解き明かしていくミステリー。

    ミステリーと言っても、禍々しいものはなくて、「謎の暗号が示している本は何か」「ある本を買って居場所がわからなくなった母を探せ」「病室に差し入れられた本は誰が選定したのか」などなど。
    ストレスなくほ...続きを読む
  • だいじな本のみつけ方
    電子書籍。
    中学生・野々香の身の回りに起こる、本にまつわる小さなミステリーの数々。本が大好きな野々香たちの気持ちが凄く真っ直ぐでありピュアで、読んでいてワクワクした。そりゃ大好きな作家さんの発売前の本が学校に落ちてたら、すごいテンション上がるよね。また響く言葉がたくさんあり、なかでも「たとえ誰か何と...続きを読む
  • 配達あかずきん 成風堂書店事件メモ1
    『成風堂書店には本屋ミステリーが平積みだって!』

    成風堂書店を舞台に、書店員・杏子とアルバイト・多絵が、訳ありのお客さんが持ち込んだ謎に取り組んでいく日常ミステリー。元書店員の著者だからこそ書ける本屋の舞台裏、そして、謎を解くヒントとなる本の数々。純粋に面白かった!
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ
    優しい作品が多くてほっとする。
    近藤史恵さんの「孤独の谷」は、この中ではぞくっとするというか、切ないお話。
    「扉を開けて」の不思議な雰囲気も、篠田真由美さんだーっとなって嬉しくなる。母娘のあまりに親密な関係が呼んだ「何か」。
    永嶋恵美さんのあれにはしてやられた。うまいなぁ。ああいうのは大好物。
    「青...続きを読む
  • 配達あかずきん 成風堂書店事件メモ1
    書店員さんの日常に舞い込んでくる事件。
    ちゃんと働いている描写があり、お仕事を放ったらかしにせずに解決していくところが個人的に好きです。

    すっきりしたり、キュンとしたり、怖くなったり、温かい気持ちになったり…
    色々楽しめました。
  • スクープのたまご
    2021/08/16
     あの文春砲を日々ぶっ放しまくってる文春系列の文春文庫から出版されている週刊誌の記事が出来上がっていく過程を小説にした話。
     本の紹介では作者の大崎さんが綿密な取材に基づいて書いたとあり、おそらくこの話の中に描かれているそれぞれの話にも多少のフィクションなどはあると思うけど、モ...続きを読む
  • 彼方のゴールド
    オリンピックイヤーだからこその文庫化だったのでしょうね。

    スポーツと政治は切り離されてべきなのですが、昨今はそうもいかないようで