宮本輝のレビュー一覧
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何か運命に引き寄せられるように登場人物が富山に集まっていく様がおもしろかった。
登場人物もそれぞれ事情を抱えつつも嫌味のない感じで魅力的だった。それもあって話の中に入り込みやすかった。特に千春と佑樹のコンビは、田舎でゆっくり育った良さみたいなのが出てるような気がして好きだった。
本の中では富山...続きを読むPosted by ブクログ -
とうとう最終巻まで読み終わってしまいました。
第八部で妻子と別居することになり、殺伐とした第九部になるのかと思いきや、意外にものどかな日常が綴られていきます。
一緒には暮らさないけれども、家族として互いを思いやりながら暮らす熊吾と房江は、もしかすると初めて穏やかな生活を手に入れたのかもしれません。
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ようやく読み終わりました。
熊のおっちゃん、房江さんみたいな奥さんでホンマに良かった。
もう一度通読したいと思いますが、今すぐは無理かな。Posted by ブクログ -
ミステリだと思い手に取った。想像していた内容とは違っていたのだが、とても良い一冊に出会えた。
すっと物語に惹き込まれ、社会の光と陰を覗き見た気がした。ストーリーの展開に想像はついたのだけれど、それでも彼らの感情や行動を見守らずにはいられなかった。
人間の表と裏、愛と憎しみ、尊敬と失望。時には人間で...続きを読むPosted by ブクログ -
この本を書き上げるために作家になられた。父の仇をうつために三十七年かけて「流転の海」を書き尽くした。これに心が動かないはずがない。Posted by ブクログ
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高校受験勉強時の問題集で出会った螢川に衝撃を受けて以来、ずっとファンです。この作品もやっぱり自分の中にスッと入ってくる文章、楽しめました。ミステリーとして読むと、もしかすると「?」となるかもしれませんが…Posted by ブクログ
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遂に最終章となった。
松坂熊吾が71歳の人生を全うした。
この小説からは多くの事を学んだ。
男として、父親としての生き方を。
大将と呼ばれ、人に対して優しく
世話好きな熊吾は、その人の良さと
経営者として、どんぶりな経営で人に騙されて、横領されたりして生活が苦しくなるが、
なんとか逞しく生きていく。...続きを読むPosted by ブクログ -
長い大河小説を読み終えた。
市井の人間ではあるが、含蓄のある言葉と人と人とを結び合わせる力を持った熊吾。
その家族の戦後20年の話。
逞しく変わっていく妻子に比べると転落と言えるような熊吾の生涯。
最後に熊吾が愛した人々が別れに訪れるシーンに涙した。Posted by ブクログ -
なかなか古臭い文章書くけどよい。#草花たちの静かな誓い に続いて素晴らしかったです。
自分も30年後の自分を楽しみにできるよう毎日を精進していきたいです。Posted by ブクログ