大江健三郎のレビュー一覧
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ひとりの人間が、それをいってしまうと、他人に殺されるか、自殺するか、気が狂って見るに耐えない反・人間的な怪物になってしまうか、そのいずれかを選ぶしかない、絶対的に本当の事。Posted by ブクログ
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私、何をやっても、なかなか長続きをしない方ですが、これを読んで何とか「志」を持続させようと思ったんですが。
これを読むのが「持続出来ませんでした。」(^_^; アハハ…Posted by ブクログ -
文章を書くとき、誰かに何かを伝えようとするとき、私は常に主語を「私」としてから始めたい。これを読んで以来、決めていることだし、他者に対する自分のあり方にも大きく影響していると思う。だから、オーケンは私にとってオールタイムベストなのだ。
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主人公の少年は骨が曲がっていて、叔父さんの憧れている女性は元サーカス団員の少女の様な一輪車乗り。
沢山のキルプがいて、もう誰がキルプか分からない。
ネルの結末を早く知りたくて、ただじっと読み進めてしまった。
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ブコフで発見して800円。「全然安くなってないじゃん・・」と思って裏見たら定価1500円でやんの。そうか・・そんなに高かったか・・・・再び読み始めました。Posted by ブクログ
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一番最初に読んだ大江健三郎もので、今でも一番好き。静謐な中に主人公の全身全霊をかけた祈りが全編通して流れていて、静かに胸を打たれる。ところどころのグロテスクさ…内臓の裏皮をひっかかれる感じが、またどきっとさせられる。Posted by ブクログ
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大江健三郎がノーベル文学賞の受賞演説で述べたことを纏めたもの。川端康成の受賞演説「美しい日本の私」に対するアイロニカルな視点で捉えているところが面白いPosted by ブクログ
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作者の文学に対する熱意、動機が伝わる。
「だから私は大江作品を好むのか」と再認識させてくれた書。
大江作品を敬遠していた人にとっても、この本は大江作品に触れるきっかけとなると思う。
何故なら彼は「切実に」作品を書いてきた現存する最後の文学者だと思うからだ。Posted by ブクログ -
10編もの小説を収録する短編集なのに、ハズレが1つもないのは本当に凄い。『死者の奢り』を読んだ時も感じたが、この作家は何と言うか…抜きん出ていて、他とは違う所にいると思う。1994年ノーベル文学賞。Posted by ブクログ
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「「雨の木」の首吊り男」まで。
「頭のいい「雨の木」」
これが連作短篇集の中ではもっとも難解であり、だからなんだといふ気がしなくもない。ハワイの施設が、じつは精神病患者の叛乱にあってゐたといふ話。
「「雨の木」を聴く女たち」
アル中の高安カッチャンとペニーの関係を『活火山の下で』のマルカム・...続きを読むPosted by ブクログ -
小学校のときに障害児と関わっていて兄弟のように仲が良かったからか、大江健三郎の実体験から書かれた作品は、読んでいて親密さを覚えることが多い。この作品もそのひとつである。イーヨーのことを何か不具合のあるように描くこともなければ、特別清い存在のように描くこともない、その距離感が心地よく感じる。Posted by ブクログ