辻村深月のレビュー一覧

  • 島はぼくらと
    表紙とあらすじから受けるセンチメンタルな印象よりもだいぶ解像度の高い離島の描写だった。(泣けたけど)
    色々なことが起こるけど、火山を抱える島の村長とはどういうことか、っていうのは重みがあったな。

    スロウハイツのあの人が出てくる!大好き!
  • 朝が来る
     特別養子縁組のことが詳細に理解できた。子供を産む女性と子供を迎える夫婦。共に数々の苦しみと複雑な思いを抱えてここにいたるのだ。そう深く感じた。
     佐都子がひかりの苦しみを受け入れた時、涙が止まらなかった。
  • かがみの孤城
    周りと違うの本当に辛い。でもみんなそれぞれ闘っているんだと思いました。
    最後の展開も本当に感動してとても面白かったです。
  • この夏の星を見る
    この本の子達も、鏡の小城の子達も
    辻村さんが書くティーンの子達を見てると
    なんか涙が出てきちゃいます。
    なんでだろう??

    30半ばになりますが、私も10代の多感なときに辻村さんの物語に出会いたかったなぁ……と心から思います。

    冒頭で亜紗ちゃんがコロナで部活のコンクールが中止になって落ち込む友達に...続きを読む
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)
    恋と友情のドロドロ物語。
    恋は盲目のフレーズは良く耳にするが、友情にも盲目があてはまるんや

    でも案外女子にはある事なのかも。

    小学校の頃経験した
    女子特有のなんと言うか
    連帯感?
    言葉にするのは難しい謎の絆のような

    『裏切り者』と言わる様な事を私はしただろうか…

    あの子の心理を今更ながら考え...続きを読む
  • この夏の星を見る
    ボリュームも感動も最大級でした。
    最高すぎた〜〜……
    これはしばらく余韻から離れられなさそうな予感。

    コロナ禍の学生たちの不自由と、
    その中での創意工夫。
    言葉にしてしまうとこんなにも簡単に聞こえるけど
    500ページ弱で綴られる物語は、
    本当に緻密で退屈することなんてひとつもなくて
    さすが辻村さん...続きを読む
  • かがみの孤城
    素直に感動し、小説としてとても面白かったです。

    書きたい感想はたくさんありますが、この作品に関しては、あまり長々と感想を書きたくない気持ちもある為、短く済ませます。

    辛く苦しい事はたくさんあります。この登場人物達の苦しみは僕にはとても想像がつかないです。けれど、希望は必ずどこかにある。その希望を...続きを読む
  • 凍りのくじら
    ドラえもん見たことないから、理解できるのか/面白いのか不安だったけどすっかり読み込んだしまった。。なんとなく自分と主人公の思考回路が似てるような気がしてそれが言語化されていることに感銘を受けた。本を通して私も強い光を浴びたような気がする。
  • 傲慢と善良
    架が真実の嘘を知って、真実と会うまでに変化した経緯は読みたかった

    あとはもう「考えさせられた」っていうのも烏滸がましいなってぐらい。最後は号泣。自分の価値観と大切にしたい人。その両方を揺さぶられた。
  • 神様の罠
    乾くるみ、米澤穂信、芦沢央、大山誠一郎、有栖川有栖、辻村深月のアンソロジー。
    短編で読みやすく、コロナの初期の様子や日常のちょっと不思議なミステリー。
    特に江神二郎シリーズが好き。
  • クローバーナイト
    ミステリと日常の混ざり合い具合がちょうどいい!文体や心情描写はいつも辻村さんのものだなぁって感じなのに、物語は毎回違った味わいがあるから、作家さんってすごい。
  • オーダーメイド殺人クラブ
    解説の大槻ケンヂさんの「中二病同士の初恋」という表現に、
    読後、それだぁ~と大納得。作中あまりにも重たい空気だったけれども
    思い返してみれば結局そういうことなんだよな、とても良い表現。

    女子中学生たちの一瞬で移り変わる人間関係や
    学生時代に訪れる猛烈な反抗期があまりにもリアルで、
    アンがどんどんと...続きを読む
  • この夏の星を見る
    東京の渋谷、長崎の五島、茨城のこの3箇所がどのように繋がるんだろうと興味を持った序盤。それぞれがコロナの影響を受けて少し、ネガティブな場面もあったりしましたが、中盤からスターキャッチコンテストを実施しようということで繋がった3箇所。コロナじゃなかったらこんなことにならなかったのにという気持ちもありな...続きを読む
  • 子どもたちは夜と遊ぶ(下)
    読むのが辛いけど続きが読みたくて仕方ない、途中からは、iの正体はやはり…
    読むのに精神削られまくりでした。
    私は読んでも内容を忘れたり朧げになったりする事もあるけれど、間違いなく忘れられない一冊です。

    辻村さんの作品は読む順番が大切との事で、次は「ぼくのメジャースプーン」です。
    あらすじを読むと「...続きを読む
  • ぼくのメジャースプーン
    ファンタジーかと思いきや、人間の善悪の判断について、生々しく描いている。
    人間は殺したらダメなのに、うさぎはいいのか?
    うさぎは可哀想だけど、牛や豚や鶏は可哀想じゃないのか?じゃあ虫は??
    考え出すと止まらない。
    来世は何も傷つけずに生きていけるそのへんの草とかに生まれたい…
  • 闇祓【電子特典付き】
    著者初のホラー小説という触れ込みですが、単なる
    ホラーの中にも現代社会への警告が含まれている気
    がする内容でした。

    たった一人の他人との距離感がおかしい人が、集団
    に存在するだけで、その集団がその人に扇動されて
    しまいます。

    この本では、その扇動の結果が殺人などの被害へと
    発展してしまいます。そ...続きを読む
  • ハケンアニメ!
    15年の本屋大賞3位。
    やられた。この小説にはとんでもない熱量がこもっている。
    正直に言うと辻村はミステリ畑の人間なのだとばかり思っていた。それがここまでアツイ群像劇を持ってきたとは。
    アニメに関わる人はこだわりの強い人だ。
    自分を曲げず、己の道を行く。
    その姿がこれでもか、これでもかと描かれている...続きを読む
  • オーダーメイド殺人クラブ
    最初はだらだら読んでたけどタイトルの伏線が回収されてからは読む手が止まらなくなった。
    女子の怖くてかつ中学生の少し幼稚な人間関係がリアル。厨二病らしさも最高。
    展開とか細かい伏線は多少わかったけど徳川の恋愛が大っぴらにならないのはよかった。徳川の『殺さない、殺したくない』が切実すぎて刺さった。スクー...続きを読む
  • 傲慢と善良
    独身の時に読んできたら共感しすぎて心が苦しかったかもしれない。

    ストーリーもしっかりしていて惹かれるが、
    それ以上に独身時代に感じていた心情の例えの表現がうますぎて、たまに大きく頷きながら、たまに昔の自分を思い出したり独身で困ってる友達を思い出したりして苦い思いもしながらじっくり読みいってしまった...続きを読む
  • かがみの孤城 下
    初めて辻村深月さんの本を読んで見事にハマった!分かりやすくて面白い!けど後々伏線回収されて読み終わった後も上下巻を行ったり来たり笑後で色々辻村さんの本読んでみるとこういうファンタジー系は珍しいっていう印象。今後ぜひファンタジー系も出していただきたい( ˊ̱˂˃ˋ̱ )