角田光代のレビュー一覧

  • キッドナップ・ツアー
    ○好きなセリフ
    「あの人と結婚してたらきっと私はいなかったね」
    「だから結婚しなかったのかもな」おとうさんは鼻歌をうたうように言った。
  • 空中庭園
    出だしの何でも話せる家族から読み続けるうちにだいぶズレがあるんだがと思いました。なるほど本音が全員がまるで違う真逆なのか。6人それぞれの心の闇はそれぞれ違うし、どうにもならないし、ギリギリ踏み止まる感じ出てる。角田さんはこんな現に表現したんだかなあと、自分ではまあまあ読んでるつもりだけど、まだまだだ...続きを読む
  • 福袋
    短い期間で角田光代さんを読みました。短編集ですね、今回のは玉手箱の様な中身がなんであるのか ですね。母の遺言なんかリアルで現実的で遺産相続の現場で お母さんが死んですぐの、ホントこんなのあるから、うちもこんなのなるんだろうなと身につまされるって事。借金を財産分与で賄うとか兄のヒゲタ人間とか生々しいで...続きを読む
  • 太陽と毒ぐも
    11人のカップルが出て来る。ありそうな事からぶっ飛んでいる事まで、角田光代さんのほんわかした顔が何故か頭から離れない。凄い事考えるんだ、考えられるんだと。ちゃんと働いているのに万引きがやめられない、それを喜んだ彼がいたからやめられないのか、言い訳も同じ店ではやらないとか言う。お菓子が主食の仁絵もダイ...続きを読む
  • トリップ
    トリップはそんな前からの作品だったのね。名前だけインプットしてたけど、アウトプットしてみたよ。それぞれ登場する人物に思い入れがないけど、辛い経験してる小学生にただただLSDの主婦に冴えない肉屋に腹の中真っ黒な喫茶店中年女に、あーそうか同じ時期同じ時間に同時に起こっているのが重要なのかなぁ。ホント大量...続きを読む
  • さがしもの
    流れで読み直す。所々で出てくる彼氏に本をプレゼントとか二階のバス無しアパートとか本当の自分の事なのかな、旅先で自分が手放した売ったらダメな文庫本に出会うのはよかったし、最後にまた手放すとか男気でした。死ぬのが怖いのではなくて死ぬ事を想像するのが怖いってなんか入り込みました。
  • 東京ゲスト・ハウス
    コメダ珈琲にて2時間で一気に読めた。それが非常に嬉しい 主人公の素性が出ないけど何故だろうか。また逃げ出すのが暮林さんとか そっちかい思います
  • 愛がなんだ
    映画から知って、とても面白いテーマだし、これは是非とも原作も読まねばと思った。あの八日目の蝉の角田光代さんが書かれてるということは読み終わってからしばらくして知ったが、どうりで面白いわけだ。八日目の蝉ももちろん大好きだが、この作品はまた違った面白さがある。よく恋は盲目とは言うが、本作の主人公テルコは...続きを読む
  • 坂の途中の家
    2歳(3歳近かったかな)の子供を育てている専業主婦の里沙子に、裁判員制度の裁判官の仕事が来ます。

    その被告人が、8ヶ月の赤ちゃんをお風呂に落としてしまった母親で、裁判が続くと同時に、里沙子がその被告人に同調していってしまいます。

    里沙子の気持ちが痛いほど分かり、途中でしんどくなりました。(特に、...続きを読む
  • ツリーハウス
     祖父母の代から三世代の壮大なお話だった。
    生きるために逃げることも必要だと、私も思うけれども、泰造とヤエはそのことを恥じていた。
     それでも、生きるために逃げて逃げて、そして生き延びるために作った翡翠飯店は、家族みんなの居場所であり逃げ込む場所であったと思う。誰もがいても良い場所。バラバラのような...続きを読む
  • 私的読食録(新潮文庫)
    dancyuで連載されているのが好きで購入 昔から食べ物が出てくる本、向田邦子の海苔弁だとか、若草物語の砂糖漬けライムだとか、エーミールの血入りソーセージだとかに思いを馳せていたが、確かにそれは食べたことないのに味わっている
  • ツリーハウス
    面白かった。

    満州から、戦争から逃げてきた泰造の
    「そこにいるのがしんどいと思ったら逃げろ。逃げるのは悪いことじゃない。逃げたことを自分でわかっていれば、そう悪いことじゃない。闘うばっかりがえらいんじゃない。」

    という言葉が印象的だった。重かった。

    同じく逃げて生き延びたヤエの、
    抗うために逃...続きを読む
  • いつも旅のなか
    旅のお供に、と読み始めた。

    角田光代さんの小説って、全体を通して、ずん、と重い印象がある。だから、角田さんフィルターを通して見る旅も、そういう、ずん、としたものが出てるんじゃないかと思っていた。

    しかし。角田さんが、こーんなにおおっぴらでおもしろいだなんて!時折り、繊細だと感じるところもあり、小...続きを読む
  • タラント
    ニュースで見る内戦の中の子どもたちや難民。ニュース映像の「あっち側」と「こっち側」ではなく、つながった世界として行動する人が、無理なく描かれています。
    登場人物がみんな魅力的で、深く描かれているので、考えさせられながらじっくり読みました。
    多くを語らないみのりの祖父が、戦地で足を失って、感情にふたを...続きを読む
  • 森に眠る魚
    私はまだ20歳で、ママ友という関係については詳しくないけれど、少しずつ噛み合わなくなったり疑ってしまったり、関係が拗れていく描写が全部リアルで、読み終わって結構な期間が経った今でも心に残っている本です。もう一度読みたい。
  • しあわせのねだん
    軽く読みやすくてホイホイと読んでたら
    ラストでお母さんとの旅行話でホロっときました。
    うまい!と声をあげそうでした。
    病院の談話室にあった本で2時間もかからず読めました。
    読んで損なし…です。
  • 明日も一日きみを見てる
    かなり笑えてほっこりするエッセイ。
    猫好きなら分かるー!が連発する。

    ラストのあとがきには落涙した。
  • しあわせのねだん
    お金を貯めることに重きを置いている人の中身がすっからかんというのはとてもよく分かる。使わなければお金は貯まり数字だけは積み上がるかもしれないけど人間として成長はしていなくて、貯金するのもいいけど経験に使うべきだなーと改めて感じた。
    毎年お母さまのお誕生日に行っていた旅行も突然行けなくなり、お母さまは...続きを読む
  • 明日も一日きみを見てる
    猫なのに虫が苦手。マンション住まいだった時には家の中の虫をやっつけるなんて「無理ー」だったトトちゃんの成長ぶり。「ンヌゥオオオオオー」に大笑いしつつも感動してしまった。
    トトちゃん今日も明日もずっとかわいく元気でいてね。手書きのキャプション付き写真がたくさんあるのも楽しい。
  • 愛がなんだ
    傍から見たら、マモちゃんなんて全然魅力的じゃないのに()、そういうことじゃないんだよな、としみじみ。

    やっぱりすごく好きな作品!